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大腸癌に対する術後補助化学療法の遅延が死亡率を増加させる

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大腸癌に対する術後補助化学療法の遅延が死亡率を増加させる

キャンサーコンサルタンツ
2006年12月

手術後3カ月以上経過してから術後化学療法を開始された高齢の結腸癌患者では、結腸癌またはその他の原因で死亡するリスクが高いことがコロンビア大学の研究者によって報告された。報告の詳細は2006年12月発行のCancer誌で発表された。

 

術後化学療法がステージ3の結腸癌患者の生存を約30%改善することが無作為化試験で明らかにされている。1990年、米国国立衛生研究所Consensus Conferenceがステージ3の結腸癌患者に対する5-FUベースのレジメンによる補助療法を推奨した。ステージ2の患者への効果を示唆する最近のデータも存在する。以前のいくつかの研究によって、高齢患者は若年患者と同程度に術後化学療法の恩恵を受けることが示されているが、実際にこの療法を受ける人は少ない。

 

ワシントン大学およびその他の北西部に位置する施設からの以前の報告では、高齢のステージ3結腸癌の患者において、女性、配偶者との死別者、かなりの高齢者、または再入院の必要がある患者が術後化学療法を完遂しない場合が多いことが確認されている。今回の研究では65歳以上の患者の78%で術後化学療法を完遂したことが明らかになった。著者らは、治療期間中の社会的および身体的支援を改善するための介入を発展させることで治療の完遂が増加する可能性があることを示唆している。

 

他の報告では、悪性度の高い腫瘍を有する黒人患者、女性患者および高齢患者において、術後補助療法の遵守が低いことが示唆されている。

 

本研究では、1992年から1999年にステージ3結腸癌に対する術後化学療法を受けた65歳以上の患者4000人以上に関するSurveillance, Epidemiology, and End Results (SEER)-Medicare dataを利用した。最終目標は術後化学療法のタイミングが転帰にどのような影響をもたらすかを明らかにすることである。推奨される術後化学療法の開始時期は術後30~40日である。患者の26%が1ケ月以内、55%が1~2ケ月以内に、10%が3ケ月目、10%が3ケ月以上経過してから術後化学療法を受けた。より年齢が高い患者、より多くの併存疾患を有する患者、独身者で治療の遅延がみられた。手術後3カ月以上経過してから術後化学療法を受けた患者では結腸癌に起因する生存率が50%減少し全生存率は60%減少した。他の因子として、結腸癌に起因する生存率および全生存率に影響する重要なものは、より年齢が高い事、より多くの併存疾患を有する事、低分化腫瘍、4つ以上のリンパ節に転移がある事、および大学病院以外での手術であった。

 

コメント

これらのデータは興味深く、高齢患者における結腸癌術後化学療法の転帰が不良となる場合の危険因子の特定に役立つものである。調整可能な唯一の危険因子は術後化学療法を開始する時期である。しかしこの研究における患者の多くは明らかに高齢であるか、病態が悪かったために適切な時期に術後化学療法を始めることができなかった。したがって術後化学療法の開始時期の遅延は調整可能な要因ではないかもしれない。独身であることが悪影響となったという事実は、支援制度の改善を提起するものである。

 


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翻訳吉村 祐実

監修島村 義樹(薬学)

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