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アービタックス®は進行結腸直腸癌の転帰を改善する

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アービタックス®は進行結腸直腸癌の転帰を改善する

キャンサーコンサルタンツ
2007年5月

米国癌学会(AACR)の2007年年次総会で発表された2つの研究により、アービタックス®(セツキシマブ)が転移性結腸直腸癌の治療歴のある患者の治療転帰を改善することが示されている。

 

セツキシマブは、上皮成長因子受容体(EGFR)の細胞外ドメインと結合するキメラ・モノクローナル抗体である。現在、セツキシマブは、局所進行頭頸部癌に対する放射線療法との併用、または、過去に白金ベースの療法に反応しなかった、EGFRを発現した進行頭頸部癌に対する単剤による治療が承認されている。また、Camptosar®(イリノテカン)ベースの療法に反応しなかった、EGFRを発現した転移性結腸直腸癌患者に対するCamptosar(日本ではカンプトまたはトポテシン)との併用、あるいは、Camptosarベースの療法の対象とならない、EGFRを発現した進行結腸直腸癌患者に対する単剤による治療が承認されている。アービタックスは、さまざまな癌の治療で幾つかの臨床試験において引き続き評価が行われている。

 

Camptosar単剤よりもアービタックスと化学療法剤のCamptosarとの併用が有効かどうかを評価するため、研究者らは結腸直腸癌におけるアービタックス+イリノテカン(EPIC)試験として知られる国際規模の第3相臨床試験を実施した[1]。本試験には、エロキサチン®(オキサリプラチン)に抵抗性の転移性結腸直腸癌の患者1,298名以上が登録した。患者の半数はCamptosar単剤、あとの半数はアービタックスとCamptosarとの併用による治療を受けた。

 

Camptosar単剤と比べて、アービタックス+Camptosarによる治療を受けた患者は無進行期間が長かった。

 

全生存期間では、群間差はみられなかった。これは、Camptosar単剤で最初に治療を受けた多くの患者が、癌の進行後にアービタックスによる治療を受け始めたことによる可能性がある。

 

アービタックス+Camptosarによる治療を受けた患者に、より多く認められた副作用は、疲労、下痢、ざ瘡様発疹などであった。

 

研究者らは、転移性結腸直腸癌の治療歴のある患者に対しては、アービタックスとCamptosarとの併用によりCamptosar単剤よりも長い無進行生存期間が得られると結論づけた。

 

別の研究では、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドおよびシンガポールの研究者らが、入手可能な化学療法剤のいずれにも抵抗性となった転移性結腸直腸癌の患者に対するアービタックスの作用を評価した[2]。CO.17として知られる第3相試験には572名が登録した。患者の半数は対症療法(症状緩和およびQOL改善のためのケア)のみを受け、あとの半数は対症療法と共にアービタックス投与を受けた。

 

アービタックスによる治療を受けた患者には、全生存期間と無進行生存期間の双方で改善がみられた。対症療法群では、患者の半数は4ヶ月半以上生存した。対症療法+アービタックス群では、患者の半数は6ヶ月以上生存した。

 

研究者らは、化学療法剤に抵抗性を示す転移性結腸直腸癌の患者にアービタックスを用いることにより生存期間および無進行期間が改善されると結論づけた。

 

コメント

これらの研究は、転移性結腸直腸癌治療におけるアービタックスの有効性に関してさらなる証拠を提供している。

 

参考文献
[1] Sobrero AF, Fehrenbacher L, Rivera F et al. Randomized Phase III trial of cetuximab plus irinotecan vs. irinotecan alone for metastatic colorectal cancer (mCRC) in 1298 patients (pts) who have failed prior oxaliplatin-based yherapy: The EPIC Trial. Presented at the 2007 meeting of the American Association for Cancer Research, Los Angeles, CA, April 14-18, 2007. Abstract LB-2.
[2]Jonker DJ, Karapetis CS, Moore M et al. Randomized Phase III trial of cetuximab monotherapy plus best supportive care [BSC] versus BSC Alone in patients with pretreated metastatic epidermal growth factor receptor [EGFR]-positive colorectal carcinoma. A trial of the National Cancer Institute of Canada Clinical Trials Group (NCIC CTG) and the Australasian Gastro-Intestinal Trials Group (AGITG). Presented at the 2007 meeting of the American Association for Cancer Research, Los Angeles, CA, April 14-18, 2007. Abstract LB-1.

 


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翻訳Yukku

監修林 正樹 (血液・腫瘍医)

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