体重と血中Cペプチド量が前立腺癌における死亡のリスクと関係する | 海外がん医療情報リファレンス

体重と血中Cペプチド量が前立腺癌における死亡のリスクと関係する

更新日

Facebookでシェアする Twitterにツィートする LINEに送る print

体重と血中Cペプチド量が前立腺癌における死亡のリスクと関係する

キャンサーコンサルタンツ
2008年10月

ハーバード大学の研究者らは前立腺癌の患者において、高Cペプチド値に加えて過剰体重が死亡のリスクの増大と関係することを報告した。

これらの結果は2008年10月3日付けの初期オンライン版The Lancet Oncology誌に掲載された。

 

前立腺癌患者における種々の素因を調べることで、治療や診断の個別化をはかり、それにより治療効果を上げうる生活習慣の改善を患者に提案できることを目的とすると研究者らは考えている。すでに広く認知されているいくつかの素因は体重、運動、血中のインシュリン量そして食生活である。Cペプチドはインシュリンの糖代謝によって産生される副生成物で、血液検査によって測定される。そしてこれは癌と確実に関連があることがわかっている。

 

また、ブリガム・アンド・ウィメンズ病院とハーバード医療センターにおいて、治療に影響する潜在的な素因を特定するため、2500人以上の前立腺癌患者のデータの分析が、最近行われた。これは、Physicians’Health Studyとして行われ、試験の開始時とその後8年間の経過観察を追って、体重とCペプチド量が測定された。

 

この試験において、患者の39%は過体重で3.4%は肥満であった。経過観察の期間中に患者の11%は前立腺癌で死亡した。試験開始時または経過観察時に肥満度指数が高い患者(過体重または肥満)は、肥満度指数が正常かまたは低い患者より前立腺癌による死亡のリスクが50%増加した。試験開始時にCペプチド量が最高の患者はCペプチドレベルが最低の患者に比べ前立腺癌による死亡のリスクが1.4倍だった。肥満度指数とCペプチドが高い患者は他のリスク要因と無関係に前立腺癌による死亡のリスクは4倍だった。

 

研究者らは「過剰体重と血漿中の高Cペプチド値はいずれも前立腺癌において、死亡する可能性を高める」と結論付けた。

 

コメント:

これらのデータは、死亡の原因が前立腺癌と確定しており他の要因が無い場合、より積極的な治療の選択肢を選ぶ参考となるであろう。

 

参考文献:

Ma J, Li H, Giovannucci E, et al. Prediagnostic body-mass index, plasma C-peptide concentration, and prostate cancer-specific mortality in men with prostate cancer: a long-term survival analysis. Lancet Oncology. Early on-line publication October 6, 2008. DOI:10.1016/S1470-2045(08)70235-3.

 


 c1998- 2008CancerConsultants.comAll Rights Reserved.
These materials may discuss uses and dosages for therapeutic products that have not been approved by the United States Food and Drug Administration. All readers should verify all information and data before administering any drug, therapy or treatment discussed herein. Neither the editors nor the publisher accepts any responsibility for the accuracy of the information or consequences from the use or misuse of the information contained herein.
Cancer Consultants, Inc. and its affiliates have no association with Cancer Info Translation References and the content translated by Cancer Info Translation References has not been reviewed by Cancer Consultants, Inc.
本資料は米国食品医薬品局の承認を受けていない治療製品の使用と投薬について記載されていることがあります。全読者はここで論じられている薬物の投与、治療、処置を実施する前に、すべての情報とデータの確認をしてください。編集者、出版者のいずれも、情報の正確性および、ここにある情報の使用や誤使用による結果に関して一切の責任を負いません。
Cancer Consultants, Inc.およびその関連サイトは、『海外癌医療情報リファレンス』とは無関係であり、『海外癌医療情報リファレンス』によって翻訳された内容はCancer Consultants, Inc.による検閲はなされていません。

翻訳内村 美里人

監修武田 裕里子(薬学)

printこの記事を印刷する Facebookシェアする Twitterツィートする LINE送る

免責事項当サイトの記事は情報提供を目的としてボランティアで翻訳・監修されています。翻訳の記事内容や治療を推奨または保証するものではありません。

注目キーワード

新着ドキュメント

一覧

関連薬剤情報

一覧

週間ランキング

  1. 1BRCA1、BRCA2遺伝子:がんリスクと遺伝子検査
  2. 2非浸潤性乳管がん(DCIS)診断後の乳がんによる死亡...
  3. 3卵巣がんの起源部位は卵管であることが示唆される
  4. 4若年甲状腺がんでもリンパ節転移あれば悪性度が高い
  5. 5コーヒーが、乳がん治療薬タモキシフェンの効果を高める...
  6. 6がん領域におけるシームレス臨床試験数が近年増加
  7. 7治療が終了した後に-認知機能の変化
  8. 8アブラキサンは膵臓癌患者の生存を改善する
  9. 9ルミナールA乳がんでは術後化学療法の効果は認められず
  10. 10乳がん化学療法後に起こりうる長期神経障害

お勧め出版物

一覧

arrow_upward

ユーザー 病名 発信元種別 発信元名 治療法別 がんのケア がんの原因・がんリスク がん予防 基礎研究 医療・社会的トピック 注目キーワード別 薬剤情報名種別

女性のがん
消化器がん
泌尿器がん
肉腫
血液腫瘍
その他
民間機関
その他