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ホルモン療法で副作用を起こす乳癌患者において再発リスクが減少

キャンサーコンサルタンツ
2008年11月

ホルモン療法を受け関節症状または血管運動症状を呈するホルモン陽性乳癌患者において、再発リスクが低いことが、ATAC試験に携わった研究者らによって報告された。本試験結果の報告は、Lancet Oncology誌の電子版に事前掲載された。

 

抗エストロゲン療法は、ホルモン受容体陽性乳癌女性の再発予防に有効である。エストロゲン生成抑制の程度は、ほてり、寝汗、関節症状のようなエストロゲン欠乏症状により判断できると示唆されてきた。今回の解析に関与した研究者らは、エストロゲンの欠乏または遮断が、乳癌再発率の低下と関連しているかどうかの特定に努めた。

 

タモキシフェン(ノルバデックス®)またはアリミデックス®(アナストロゾール)のいずれかの治療を受け、それに付随した副作用を経験する女性を対象に、転帰を評価するための試験が近年英国で実施された。本試験には、ATAC(アリミデックス、タモキシフェン、いずれか単独または併用)試験におけるデータの再調査が含まれる。ATAC試験は、アリミデックスまたはタモキシフェンのいずれかの治療を受けた閉経後ホルモン陽性早期乳癌の女性を含む大規模試験であった。

 

9年間の追跡調査で、以下のデータが報告された。

・ホルモン療法の最初の3ヵ月以内に、新たな血管運動症状および関節症状が発現した女性は、こういった副作用がない女性と比べて再発率が11.4%低かった。

・関節症状のみ発現した女性では、再発率が10%低かった。

・血管運動症状のみ発現した女性では、再発率が6%低かった。

 

研究者らによると、副作用の緩和に用いる非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDS)の潜在的な役割については十分に研究されなかったため、NSAIDsが再発の減少に影響を与えるのか否か判定することは不可能である。また、本試験結果は、副作用を経験している女性に治療継続を強く推奨する理由となるであろう。

 

コメント:

これらのデータから、エストロゲン遮断の度合いによって、限局性乳癌を有する女性の再発率が左右されることが示唆される。最初のATAC試験において、ノルバデックスが血管イベントとほてりの多発に関連し、アリミデックスが関節症状の多発と関連したことは注目に値する可能性がある。

 


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翻訳遠藤香利

監修林 正樹(血液・腫瘍科)

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