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FDAが転移小細胞肺がんにlurbinectedinを迅速承認

2020年6月15日、米国食品医薬品局(FDA)は、プラチナベースの化学療法を実施中または実施後に疾患が進行した転移小細胞肺がん(SCLC)の成人患者を対象にlurbinectedin[ルルビネクテジン](販売名:ZEPZELCA、Pharma Mar S.A.社)を迅速承認した。

プラチナベースの化学療法を実施中または実施後に疾患が進行した転移小細胞肺がん(SCLC)患者105人を対象とした多施設共同非盲検マルチコホート試験であるPM1183-B-005-14試験(Study B-005、NCT02454972)で、有効性が示された。lurbinectedinは、疾患の進行または許容できない毒性が認められるまで、21日毎に 3.2 mg/m2で点滴静注した。

主要有効性評価項目は、RECIST 1.1を用いて担当医師の評価により決定された奏効率(ORR)と奏効期間であった。患者105人において、ORRは35%(95%信頼区間[CI]:26%~45%)で、奏効期間中央値は5.3カ月(95%CI:4.1~ 6.4)であった。独立審査委員会によるORRは30%(95%CI:22%~40%)、奏効期間中央値は5.1カ月(95%CI:4.9~6.4)であった。

臨床検査値の異常を含む、最もよくみられた副作用(20%以上)は、骨髄抑制、疲労、クレアチニン増加、アラニンアミノトランスフェラーゼ増加、血糖値上昇、悪心、食欲減退、筋骨格系疼痛、アルブミン減少、便秘、呼吸困難、ナトリウム減少、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ増加、嘔吐、咳、マグネシウム減少、下痢などであった。

lurbinectedinの推奨用量は、21日毎に3.2mg/m2である。

ZEPZELCAの全処方情報はこちらを参照。

本適応に対する申請は、奏効率(ORR)と奏効期間に基づいて迅速承認されている。本適応の継続的な承認は、検証的試験による臨床的有用性の検証および説明が条件となる可能性がある。

今回の審査は、FDA Oncology Center of Excellenceが主導するProject Orbisの下で実施された。Project Orbisは、国際的なパートナー間で抗がん剤の申請および審査を同時に行う枠組みである。本申請にあたり、他の規制当局への提出時期の関係上、Project Orbisが変更された。FDAは、オーストラリアの医薬品行政局(TGA)と協力関係にある。FDAは本申請を目標期日の2カ月前に承認したが、オーストラリアのTGAでは審査が継続中である。

FDAは、lurbinectedinを小細胞肺がん(SCLC)の治療薬としてオーファンドラッグ(希少疾病用医薬品)に指定し、本申請を優先審査に指定した。FDAの迅速承認プログラムに関する情報は、企業向けガイダンス「重篤疾患のための迅速承認プログラム-医薬品およびバイオ医薬品」(the Guidance for Industry: Expedited Programs for Serious Conditions-Drugs and Biologics)に記載されている。

翻訳前田愛美

監修高濱隆幸(腫瘍内科/近畿大学奈良病院)

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