[ 記事 ]

豪州、カナダ、米国で進行子宮内膜がんにペムブロリズマブ+レンバチニブを同時承認

2019年9月17日、米国食品医薬品局(FDA)は、全身療法後に疾患が進行したが根治的手術または放射線治療に不適応な高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-H)陰性、またはミスマッチ修復機構欠損(dMMR)陰性の進行子宮内膜がん患者の治療にペムブロリズマブ(販売名:キイトルーダ、Merck社)+レンバチニブ(販売名:レンビマ、エーザイ社)の併用を迅速承認した。

今回の審査はFDA Oncology Center of Excellence (OCE)が主導するプロジェクトOrbisのもとで行われた。プロジェクトOrbisにより、国際的なパートナー間での抗がん剤の同時申請および審査のための枠組みが提供される。FDA、オーストラリア医薬品行政局、およびカナダ保健省が共同で本審査を行い、この3か国での同時決定を可能にした。

有効性は、1種類以上の全身薬物療法後に進行した転移性子宮内膜がん患者108人を対象とした単群、多施設共同、非盲検、マルチコホート試験である111/KEYNOTE-146試験(NCT02501096)において調査された。患者には、レンバチニブ20mgを1日1回経口投与し、3週ごとにペムブロリズマブ200mgを点滴静注した。投薬は、忍容できない毒性または疾患の進行が認められるまで行った。108人の患者のうち94人は高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-H)またはミスマッチ修復機構欠損(dMMR)を有さず、11人はMSI-HまたはdMMRを有し、3人はMSI-HまたはdMMRの状態が不明であった。MSIの状態はポリメラーゼ連鎖反応検査で決定され、MMRの状態は免疫組織化学的検査で決定された。

主要有効性評価項目は、RECIST 1.1を用いた独立画像審査委員会による奏効率(ORR)および奏効期間(DOR)であった。高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-H)またはミスマッチ修復機構欠損(dMMR)を有さない94人の患者のORRは38.3%(95% 信頼区間[CI] : 29%~49%)で、10人(10.6%)が完全奏効、26人(27.7%)が部分奏効を示した。DORの中央値にはデータカットオフの時点では到達しなかったが、25人(奏効患者の69%)では奏効期間が6カ月以上だった。

子宮内膜がんにおけるレンバチニブ+ペムブロリズマブ併用の主な副作用は20%以上にみられ、疲労、高血圧、筋骨格系筋肉痛、下痢、食欲不振、甲状腺機能低下症、悪心、口内炎、嘔吐、体重減少、腹痛、頭痛、便秘、尿路感染症、発声障害、出血、低マグネシウム血症、手足症候群、呼吸困難、咳および発疹だった。

子宮内膜がんに対する推奨用量は、レンバチニブ20mgの1日1回経口投与およびペムブロリズマブ200mgの3週間毎30分間の点滴静注である。

全処方情報は下記を参照。

レンビマ

キイトルーダ

本審査はOCEのReal-Time Oncology Review(RTOR)パイロットプログラムおよびAssessment Aidを用いた。ペムブロリズマブ+レンバチニブの併用はFDAの目標期日の3カ月前に承認された。

本適応はFDAの迅速承認手続きのもとで承認された。FDAは本適応を優先審査および画期的治療薬に指定した。FDAの迅速承認プログラムに関する情報は、「企業向けガイダンス:重篤疾患のための迅速承認プログラム−医薬品およびバイオ医薬品」(Guidance for Industry: Expedited Programs for Serious Conditions-Drugs and Biologics)に記載されている。

 

翻訳張 知子

監修勝俣範之(腫瘍内科/日本医科大学武蔵小杉病院) 

原文を見る

原文掲載日

【免責事項】

当サイトの記事は情報提供を目的としてボランティアで翻訳・監修されています。
翻訳の記事内容や治療を推奨または保証するものではありません。

関連記事