FDAがHER2陽性胃がんと胃食道接合部がんにペムブロ+トラスツズマブ+化学療法を承認

FDAがHER2陽性胃がんと胃食道接合部がんにペムブロ+トラスツズマブ+化学療法を承認

2021年5月5日、米国食品医薬品局(FDA)は、切除不能な局所進行性または転移性のHER2陽性胃腺がんおよび胃食道接合部(GEJ)腺がん患者に対する一次治療として、ペムブロリズマブ(販売名:キイトルーダ、Merk & Co.社)とトラスツズマブ(販売名:ハーセプチン)、フッ化ピリミジン系薬剤およびプラチナ系薬剤を含む化学療法との併用を迅速承認した。

この承認は、進行中のKEYNOTE-811(NCT03615326)試験において事前に定められた最初の264人の患者に関する中間解析に基づいてなされた。この試験は、HER2陽性の進行した胃腺がんまたは胃食道接合部腺がんを有し、転移性疾患に対して全身療法の治療歴がない患者を対象とした、多施設共同ランダム化プラセボ対照二重盲検試験である。患者は、ペムブロリズマブ200mgあるいはプラセボを3週間ごとに投与される群に無作為に1:1で割り付けられ、トラスツズマブとフルオロウラシル+シスプラチン、あるいはトラスツズマブとカペシタビン+オキサリプラチンを併用した。

この解析における主たる有効性指標は、盲検化された独立審査委員会により評価された奏効率(ORR)であった。ペムブロリズマブ群の奏効率は74%(95%信頼区間 66、82)であり、プラセボ群では52%(95%信頼区間 43、61)であった(片側検定p値<0.0001、統計的に有意)。奏効期間(DoR)中央値はペムブロリズマブ群で10.6カ月(1.1+〜16.5+)、プラセボ群で9.5カ月(1.4+〜15.4+)であった。

KEYNOTE-811試験でペムブロリズマブを投与された患者に観察された有害事象プロファイルは、同剤で周知の安全性プロファイルと一致した。

切除不能な局所進行性または転移性のHER2陽性胃腺がんまたは胃食道接合部腺がんの成人患者に対してペムブロリズマブをトラスツズマブおよび化学療法と併用する際の同剤の推奨用量は、3週間ごとに200mgまたは6週間ごとに400mgである。

キイトルーダの全処方情報はこちらを参照。(日本語の添付文書はこちらを参照)

翻訳担当者 伊藤彰

監修 廣田裕(呼吸器外科、腫瘍学/とみます外科プライマリーケアクリニック)

原文を見る

原文掲載日 

【免責事項】
当サイトの記事は情報提供を目的として掲載しています。
翻訳内容や治療を特定の人に推奨または保証するものではありません。
ボランティア翻訳ならびに自動翻訳による誤訳により発生した結果について一切責任はとれません。
ご自身の疾患に適用されるかどうかは必ず主治医にご相談ください。

食道がんに関連する記事

ザニダタマブ+化学療法が、HER2陽性胃食道腺がんの増殖を遅らせ、生存を改善の画像

ザニダタマブ+化学療法が、HER2陽性胃食道腺がんの増殖を遅らせ、生存を改善

ASCOの見解(引用)「最近の進歩にもかかわらず、転移のある胃食道腺がん患者の多くでは今なお、治療開始後1年以内に疾患が進行している。今回の結果は診療に変革をもたらすものであり...
免疫療法薬ドスタルリマブは、MMRd変異陽性腫瘍に顕著な完全奏効率を示し、手術の代替となりうるの画像

免疫療法薬ドスタルリマブは、MMRd変異陽性腫瘍に顕著な完全奏効率を示し、手術の代替となりうる

メモリアル・スローン・ケタリングがんセンター(MSKCC) 要約記事米国シカゴで2025年4月27日に発表された臨床試験の新たな結果により、免疫チェックポイント阻害薬が一部のがん治療に...
【ASCO2025】年次総会注目すべき追加研究・LBA ②の画像

【ASCO2025】年次総会注目すべき追加研究・LBA ②

5月30日-6月3日イリノイ州シカゴおよびオンラインで開催された2025年米国臨床腫瘍学会(ASCO)年次総会では、がんのさまざまな部位にわたる幅広いテーマについて探究した44件の研究...
dMMR固形がんに対してctDNA有無に基づく術後PD-1阻害薬が効果を示すの画像

dMMR固形がんに対してctDNA有無に基づく術後PD-1阻害薬が効果を示す

ミスマッチ修復機能欠損(dMMR)早期固形がんで、術後、検出可能な循環腫瘍DNA(ctDNA)が陽性の患者に対して抗PD-1抗体ペムブロリズマブ(商品名:キイトルーダ)を投与すると、微...