術中の静脈内輸液投与量の削減が患者に有益である可能性
アルバート・アインシュタイン医科大学
全米規模の静脈内輸液製剤の供給不足を受け、大規模な自然実験をモンテフィオーレ・アインシュタイン医科大学の研究チームが実施
モンテフィオーレ・アインシュタインの麻酔科医らが主導し、本日JAMA Network Openに発表された研究では、手術中の静脈内輸液の投与量を減らしても、患者の転帰に悪影響を及ぼさないことが示された。実際に研究者らは、膀胱留置カテーテルの挿入率の有意な低下、尿路感染症の発生率の低下、退院後30日以内の再入院率の減少など、患者にとって有益な効果を確認した。
2024年に全米で輸液製剤が不足した際、モンテフィオーレ・アインシュタインの研究者らは、小容量の輸液バッグの使用、手術室内に配置する輸液バッグ数の削減、静脈内輸液から経口水分補給への切り替え、医療スタッフへの教育の強化などを含む12項目の介入策を実施した。その結果、約27,000人の患者において、術中の輸液使用量が75%減少した。本研究では、さまざまな理由で予定手術を受けたこれらの患者の転帰を、介入実施前に手術を受けた12,000人の患者の転帰と比較した。本研究では、この介入が安全であり、医療費の抑制にも寄与したことを示している。
手術中には通常、体液および電解質のバランスを維持するために、静脈内輸液が投与される。現在、予定手術中に患者に投与すべき最適な輸液量については、統一された見解が得られていない。2024年に発生したハリケーン「ヘリーン」の影響で輸液製剤の生産に支障が生じた際、モンテフィオーレ・アインシュタインの研究者らは、この状況を機会として捉え、術中の静脈内輸液投与量の削減が患者の転帰に及ぼす影響を検証する大規模な自然実験を実施した。本研究の結果を踏まえ、研究チームは、予定手術中の静脈内輸液の投与量をより適切に抑えるための新たな診療方法の導入を検討している。
「本研究は、医療システムが患者の安全性を確保しながら、全国的な医療物資の供給危機に対して、革新的な方法で迅速に対応できることを示しています」と、研究の共著者であり、モンテフィオーレ・アインシュタインの麻酔科学部門長およびフランシス・F・フォルデス冠教授を務めるMatthias Eikermann医学博士は述べた。「これらの研究結果は、モンテフィオーレ・アインシュタインに長期的な影響をもたらしており、今後の医療物資の供給不足への対応にも役立つものです」。「一方で、全米における術中輸液管理のベストプラクティスの確立に役立つよう、さらなる研究を進めていきたいと考えています」。
- 記事担当 岩﨑千穂
- 監修 東 光久(総合診療、腫瘍内科、緩和ケア/大阪南医療センター)
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- 原文掲載日 2026/9/15
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