局所進行胃がんの病期判定にはPETではなく腹腔鏡検査が有用

局所進行前立腺がん患者の病期判定には、腹腔鏡検査が有益であると思われるが、PET/CT検査(18Fフルオロデキシグルコース陽電子放射断層/コンピュータ―断層複合撮影)は有益ではない、と研究者らは述べている。

「進行がん患者全員に診療でのPETスキャンを行うのはやめるべきである。PET/CT検査の付加価値は限られているが、審査腹腔鏡検査は病期判定に相当貢献している」とユトレヒト大学病院のJelle Ruurda医師はロイター ヘルスにメールで伝えている。

Ruudra医師によれば、ガイドラインの改訂が進行中とのことである。「通常、改訂作業は非常に長い期間を要するが、今回のテーマに関しては半年以内に改訂される予定である」。

JAMA Surgery誌で報告されている通り、Ruurda医師らは、局所進行胃がん患者394人(平均年齢67.6歳、男性65%)の転帰を分析した。全員が、初期病期診断に加えて、PET/CT検査と審査腹腔鏡検査の両方またはいずれか一方を受け、両方とも受けた人が大半であった。

追加のPET/CT検査および審査腹腔鏡検査所見に基づき、65人(16%)で治療意図が治癒から緩和に変更された。PET/CT検査により12人(3%)に遠隔転移、審査腹腔鏡検査により73人(19%)に腹膜または局所の切除不能腫瘍がみつかり、7人(2%)が重複していた。

PET/CT検査は、遠隔転移の検出において感度33%、特異度97%であった。

PET/CT検査の二次的所見(主に消化管)が83人(22%)で発見され、60人(16%)が追加検査を受けた。83人中7人(8%)に二次原発腫瘍(大腸がん3人、肺がん2人、前立腺がん2人)が確認されたが、このグループのほとんどで追跡調査が報告されていない。

審査腹腔鏡検査は、肉眼的な腹膜転移の検出において感度82%、特異度78%であった。また、3人(0.8%)に再介入を必要とする合併症が認められたが、術後に死亡した患者はいなかった。

全体の平均診断遅延日数は19日であった。

「救急診療部で行われる典型的なCTスキャンでは、使い捨てカメラで撮影したような低解像度の画像しか撮れない。標的の全体像は見えるが、鮮明に写っているものは何もない」と、関連論説の共著者であるカリフォルニア大学(サンフランシスコ)のEric Nakakura医師がロイター ヘルスにメールで伝えている。

「何か問題があるとわかったら、可能な限り最高の画像、つまり、メガピクセル解像度、望遠レンズ、ハイテク照明を備えたプロ仕様カメラである高解像度CTスキャンが絶対に必要である」とNakakura医師は述べる。「しかし、すべてのCT検査が無条件に高解像度CTであるとは限らない。ほとんどの臨床医がそのことを認識していない。CT検査はどれもCTであることに変わりがないと思っている臨床医が多いことに私は驚いている。多相・高解像度CTが必要であると明確に希望する必要がある」。

「また、ほとんどの臨床医はPET-CT検査には通常、非造影CTも含まれることをを知らない。非造影CTとは、低解像度の白黒写真のようなもので、細部まで写らない」とNakakura医師は述べている。「PETと多相・高解像度CT(メガピクセル解像度、望遠レンズ、ハイテクフラッシュ)を両方備えるには、ちょっとしたコミュニケーションと資金が必要である。あの医学界がこの問題にまったく気付かない、あるいは指摘しようとしないことに驚きを感じる」。

さらに、「ほとんどの臨床医はCT画像を自ら見ようとせず、報告書に頼っている。そのため、画像が低解像であったり、ぼやけていたりすると、報告書にはコメントがないため、手がかりを得ることができない。これは患者をみるうえで大問題であり、私は今回の解説でそのことを指摘できればよいと思った」と述べている。

出典: https://bit.ly/3BMEmFthttps://bit.ly/3mJPxub
JAMA Surgery誌オンライン版2021年10月27日

翻訳担当者 渡邉純子

監修 加藤恭郎(緩和医療、消化器外科、栄養管理、医療用手袋アレルギー/天理よろづ相談所病院 緩和ケア科)

原文掲載日 

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