芽球性形質細胞様樹状細胞腫瘍にタグラキソフスプ+アザシチジン+ベネトクラクスが有望
悪性度の高いまれな血液悪性腫瘍である芽球性形質細胞様樹状細胞腫瘍(BPDCN)の患者において、3剤併用療法により高い寛解率が認められたことが、ダナファーバーがん研究所の研究者らが主導した第2相臨床試験で示された。
この研究成果は最近、Blood誌に掲載された。
この治療法は、芽球性形質細胞様樹状細胞腫瘍(BPDCN)に対して初めて承認された薬剤であるタグラキソフスプ(販売名:エルゾンリス)に、アザシチジン(販売名:ビダーザなど)とベネトクラクス(販売名:ベネクレクスタ)を併用するものである。本試験では、未治療の患者の88%が寛解に至った。再発または以前の治療に抵抗性を示した患者では、64%が寛解に至った。
その後、多くの患者が寛解状態を維持したまま同種造血幹細胞移植に進むことができた。移植は長期的な疾患制御の可能性をもたらす重要なステップである。
「芽球性形質細胞様樹状細胞腫瘍は非常に治療が困難な疾患であり、患者にはより良い治療選択肢が必要です」と、本研究の責任著者であり、ダナファーバーがん研究所の血液腫瘍部門長を務めるAndrew Lane医学博士は述べた。「ここで心強いのは、この治療法が、多くの高齢患者を含む未治療例と再発例の両方で高い治療効果を示し、相当数の患者が寛解状態で移植に進むことを可能にしたことです」。
芽球性形質細胞様樹状細胞腫瘍(BPDCN)は、血液および骨髄に発生するまれな悪性腫瘍である。この疾患の細胞には、タグラキソフスプが標的とするCD123というマーカーが高レベルで発現している。Lane氏の研究室による先行研究で、BPDCNはベネトクラクスに対しても感受性がある可能性があり、アザシチジンはタグラキソフスプに対する耐性を克服するのに役立つ可能性があることが示唆された。本試験では、これら3つの薬剤を併用して検討した。
この臨床試験には27人が登録され、年齢の中央値は70歳であった。そのうち16人はBPDCN未治療例であり、11人は再発または難治例であった。
結果は、未治療例において特に有望であった。解析時点では、全生存期間および無増悪生存期間の中央値はまだ到達していなかった。2年時点で、これらの患者の65%が生存しており、53%では疾患進行が認められなかった。再発または難治例では、全生存期間の中央値は8.4ヶ月であった。
この治療計画は、安全性の観点からも管理可能であった。タグラキソフスプの既知の副作用である毛細血管漏出症候群は患者の15%に認められたが、そのほとんどは軽度から中等度であった。
研究者らはまた、この治療計画では、タグラキソフスプ単剤投与時の標準的な投与スケジュールより短い3日間の投与でありながらも、高い治療効果が示された点に言及した。
「この疾患はまれな悪性腫瘍であるため、初回治療および再発治療の両方でこれほどの奏効が認められたことは意義深いことです」とLane氏は述べた。「この併用療法は、タグラキソフスプ単剤療法の効果をさらに高めるものであり、より効果的な治療法を切実に必要としている患者にとって新たな選択肢となる可能性があります」。
- 記事担当 坂下美保子
- 監修 吉原 哲(血液内科・細胞治療/兵庫医科大学)
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- 原文掲載日 2026/07/09
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