FDAがIDH1変異のある急性骨髄性白血病にイボシデニブを承認

FDAがIDH1変異のある急性骨髄性白血病にイボシデニブを承認

2019年5月2日、米国食品医薬品局(FDA)はFDA承認検査によって感受性IDH1変異が検出され、急性骨髄性白血病(AML)と新たに診断された患者のうち75歳以上であるか、集中的導入化学療法の適応外である合併症を有する患者に対し、ivosidenib[イボシデニブ](商品名:Tibsovo、Agios Pharmaceuticals, Inc.社)を承認した。

この承認は非盲検、単群、多施設共同臨床試験(AG120-C-001, NCT02074839)に基づくものである。この試験はAbbott RealTime IDH1アッセイによってIDH1変異が検出された新規AML患者を対象にしている。登録患者は75歳以上であるか、次の基準のいずれか1つに適合するものとした:ECOGパフォーマンス・ステータス(全身状態)の基準が2以上、重度の心疾患または肺疾患、ビリルビンが正常上限の>1.5倍の肝障害もしくはクレアチニンクリアランスが<45mL/分であること。治療した28人の年齢中央値は77歳(範囲64~87歳)であり、治療関連AMLあるいは骨髄異形成症由来のAMLは22人(79%)であった。イボシデニブは、1日500mgを疾患進行あるいは忍容不能な毒性発現、または造血幹細胞移植実施まで経口投与された。28人中2人がイボシデニブ投与後に幹細胞移植を行った。

有効性は完全寛解(CR)率または部分的な血液学的回復を伴う完全寛解(CRh)率、CR+CRh期間、輸血依存性から非依存性への転換率に基づくものである。28人中12人(42.9%)にCR+CRhが認められ(95%信頼区間[CI]:24.5~62.8%)、輸血依存であった患者17人のうち、7人(41.2%)が、8週間以上にわたり非輸血依存となった。

25%以上にみられた副作用は、下痢、疲労、浮腫、食欲減退、白血球増加症、悪心、関節痛、腹痛、呼吸困難、分化症候群および筋肉痛であった。処方情報には、医療従事者と患者に向けた、致命的または生命に危険をおよぼす可能性のある分化症候群のリスクに関する枠組み警告も掲載している。

イボシデニブの推奨用量は、食事の有無にかかわらず1日1回500 mg経口投与であり、疾患進行または忍容不能な毒性発現がみられるまで投与する。疾患進行または忍容不能な毒性発現のみられない患者には、臨床反応までの時間を見越し、最短で6カ月の治療を推奨する。

イボシデニブ(商品名:Tibsovo)の全処方情報はこちらを参照。

本申請にはリアルタイム腫瘍学審査パイロット・プログラム(Real-Time Oncology Review Pilot Program)を利用した。FDAは、本申請を優先審査、オーファンドラッグ(希少疾病用医薬品)に指定した。FDA迅速承認プログラムに関する情報は、企業向けガイダンス、重篤疾患のための迅速承認プログラム-医薬品およびバイオ医薬品(Guidance for Industry: Expedited Programs for Serious Conditions-Drugs and Biologics)に記載されている。

翻訳担当者 大倉綾子

監修 北尾章人(腫瘍・血液内科/神戸大学大学院医学研究科)

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