FDA、ブリナツモマブをフィラデルフィア染色体陽性前駆B細胞急性リンパ性白血病に適応拡大

FDA、ブリナツモマブをフィラデルフィア染色体陽性前駆B細胞急性リンパ性白血病に適応拡大

米国食品医薬品局(FDA)は2017年7月11日、成人および小児における再発性または難治性の前駆B細胞急性リンパ性白血病(ALL)の治療薬として、blinatumomab[ブリナツモマブ](商品名:Blincyto[ブリンサイト]、Amgen 社)を承認した。

ブリナトモマブはフィラデルフィア染色体陰性の再発性または難治性の前駆B細胞ALLの治療薬として2014年12月に迅速承認されていた。追加試験の最新結果により、迅速承認時に要求された臨床効果が裏付けられ、フィラデルフィア染色体陽性の再発性または難治性のB細胞前駆体ALLにも適応拡大される。

臨床効果を立証したこの試験は、ランダム化非盲検化多施設共同試験(TOWER, NCT02013167)で、再発または難治性前駆B細胞ALL患者405人についてブリナツモマブと標準(SOC)化学療法を比較した。ブリナツモマブは、1サイクル目は1サイクル42日間で1~7日目に9μg/日、8~28日目に28 μg/日、2~5サイクル目は1サイクル42日間で1~28日目に28 μg/日、6~9サイクル目は1サイクル84日間で1~28日目に28μg/日投与した。この試験で、ブリナツモマブ投与群の患者の全生存期間(OS)がSOC群の患者よりも統計学的に有意に延長されたことが実証された(ハザード比 0.71; 95% CI: 0.55, 0.93, p=0.012)。OSの推定中央値は、ブリナツモマブ群では7.7カ月(95% CI: 5.6, 9.6)、SOC群では4.0カ月(95% CI: 2.9, 5.3)であった 。独立データモニタリング委員会は、中間解析で事前に定められたこれらの結果に基づいた有効性から、この試験を予定より早く終了するよう勧告した。

フィラデルフィア染色体陽性の再発または難治性前駆B細胞ALLへの適応拡大は、フィラデルフィア染色体陽性ALL患者45人による単群多施設共同試験(ALCANTARA, NCT02000427)に基づいて決定された。患者は、腫瘍が第二世代チロシンキナーゼ阻害剤に抵抗性を示すか、第二世代チロシンキナーゼ阻害剤不耐容 で腫瘍がイマチニブに抵抗性を示すかのいずれかであった。この患者群では、36%が血液学的完全または部分的回復を伴う完全寛解に到達した。寛解期間中央値は6.7カ月であった。

上述の臨床試験では、ブリナツモマブに新たな主な有害反応は認められなかった。ブリナツモマブの投与量および投与スケジュールは、45kg未満の患者の体重、および45kg以上の患者の固定用量に基づいて決定された。患者にはデキサメタゾンを前投与すべきである。1、2サイクル目開始時は入院が推奨される。詳細は、処方情報全文(https://www.accessdata.fda.gov/drugsatfda_docs/label/2017/125557s008lbl.pdf)から得ることができる。

医療従事者は、医薬品および医療機器の使用との関連が疑われる重篤な有害事象を認めた場合、すべてFDAのMedWatch報告システムに報告しなければならない。この報告は、オンラインフォームへの入力(http://www.fda.gov/medwatch/report.htm)、ファックス送信(1-800-FDA-0178)、オンラインで提供されている料金支払い済み宛名フォームの郵送、または電話(1-800-FDA-1088)にて行う。

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翻訳担当者 粟木瑞穂

監修 北尾章人(血液・腫瘍内科/神戸大学大学院医学研究科)

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原文掲載日 

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