いくつかの栄養補助食品は死亡リスクの増加と関連性がある

キャンサーコンサルタンツ

Iowa Women’s Health Studyの結果によると、一般的な栄養補助食品のなかには、死亡リスクを増加させるものがあるという。 本結果はArchives of Internal Medicine誌に発表された。

マルチビタミンなどの栄養補助食品は、一般的な慢性疾患の防止または治療を目的として米国民に広く使用されている。多くの栄養補助食品の健康効果は依然としてはっきりとわかっていないが、なかには害をおよぼすものもあることが明らかになってきた。

栄養補助食品と高齢女性の死亡リスクの関連性を調査するため、研究者らはIowa Women’s Health Study〔1〕の情報を分析した。この研究は1986年に開始され38,000人の女性が参加した。研究開始時の参加者の平均年齢は62歳であった。

  • 栄養補助食品の使用率は研究期間中増加した。1986年には、何らかの栄養補助食品を摂取している女性は63%、97年には75%、04年には85%に増加した。
  • 以下にあげる栄養補助食品を摂取していた女性の死亡リスクは増加した。
    • マルチビタミン
    • B6
    • 葉酸
    • マグネシウム
    • 亜鉛
  • 上記の栄養補助食品のうち、鉄がもっとも死亡リスクの増加と強い関連性を示した。
  • カルシウム補助食品は死亡リスクを減少させるとみられる。

本結果は、一般に使用されている栄養補助食品のいくつかは、健康な人にとって有害となる可能性があることを示唆している。この研究は高齢女性を対象としており、若年女性や男性に当てはまるかはわかっていない。

栄養補助食品を摂取している人、または摂取を考えている人は医師と相談すべきである。栄養補助食品は栄養不足の治療には重要かもしれないが、明らかな証拠がないかぎり、一般の人々にとって有効(または無害)であると考えるべきではない。癌の治療を受けている人やその他の疾患を持っている人は、薬剤との相互作用を持つ栄養補助剤があるということも知っておくべきである。したがって、治療中の場合には医師が認めない限り栄養補助剤は摂取すべきではない。

付随の論説では、高齢女性は(おそらく高齢男性も)ビタミンD補助食品の摂取は、とくに日光暴露や食品から十分なビタミンDを摂取できない場合には有効であると記している。〔2〕カルシウム補助食品の効果については、さらに研究を必要とする。

参考文献:
[1] Mursu J, Robien K, Harnack LJ, Park K, Jacobs DR. Dietary supplements and mortality rate in older women. Iowa Women’s Health Study. Archives of Internal Medicine. 2011;171:1625-1633.

[2] Bjelakovic G, Gluud C. Vitamin and Mineral Supplement Use in Relation to All-Cause Mortality in the Iowa Women’s Health Study. Comment on “Dietary Supplements and Mortality Rate in Older Women.” Archives of Internal Medicine. 2011;171:1633-1634.


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翻訳担当者 芝原広子

監修 朝井鈴佳(免疫学)

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