中小企業技術革新プログラム新規助成研究案件を告示

NCIニュースノート

NCI(米国国立癌研究所)の中小企業技術革新(SBIR)プログラムは、癌の研究開発を行う中小企業に向けた、800万ドルの新規委託研究案件を告示した。この度告示された12の委託案件は、抗癌剤、診断法、放射線治療、機器開発、ナノセンサー技術、画像技術などさまざまな新技術分野におよぶ。

この度SBIRプログラムが公募している12案件のうち3件はNIH(国立衛生研究所)の技術移転(TT)プログラムが契約テーマとして出した案件である。この技術移転3案件にはそれぞれ、SBIRプログラムの資金提供およびライセンスを受けることが可能な中小企業を見つけようとするねらいがある。受託企業は必要な研究開発を行い、いずれ事業化することが求められる。これら2012年度の技術移転の案件は、 臨床・研究現場で使える簡易腫瘍マイクロアレイ装置(Simplified Tumor Microarray Instrument for Clinical and Research Settings)、癌治療に用いる抗原特異的T細胞の高速大量分離(High Throughput Isolation of Antigen Specific T-cells for Cancer Therapy)、甲状腺癌用低分子量甲状腺刺激ホルモン受容体作用薬 (A Low Molecular Weight Thyroid-Stimulating Hormone Receptor Agonist for Thyroid Cancer) (NIHの国立糖尿病・消化器病・腎臓病研究所[NIDDK]支援を受ける)などである。 公募中の全案件はこちらで公開されている。

翻訳担当者 多和郁恵

監修 橋本 仁(獣医学)

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原文掲載日 

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