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アスピリンの服用により進行性の幽門側胃腺癌のリスクが低下

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アスピリンの服用により進行性の幽門側胃腺癌のリスクが低下

キャンサーコンサルタンツ
2009年8月

Multiethnic Cohort研究(ハワイ、ロサンゼルス州カリフォルニア)に参加している研究者らは、アスピリンの常用により進行性の幽門側胃腺癌のリスクが27%低下することを明らかにした。この研究の詳細は、2009年8月のAmerican Journal of Epidemiology誌[1]で発表された。

 

非ステロイド抗炎症薬(NSAID)とアスピリンは、癌予防に極めて有用であろうというエビデンスが累積してきている。NSAIDの常用が皮膚癌、結腸直腸癌、前立腺癌の発生率を低下させることが分かってきた。また、アスピリンの常用により、結腸腺種、結腸直腸癌、頭頸部癌、食道癌、乳癌、および膵臓癌の発生率が低下することも明らかになっている。胃癌予防におけるNSAIDおよびアスピリンの有用性は報告されていない。

 

今回の研究は、1993年から2004年の間に胃腺癌と診断された643人の患者を対象とした。日常的にアスピリンを服用している患者は、服用していない患者と比較して、進行性の幽門側胃癌のリスクが27%低下した。しかし、NSAIDの常用では、幽門側胃癌発生率は低下しなかった。アスピリンの癌予防効果は、腸型胃腺癌だけに見られ(HR=0.66)、びまん性幽門側胃腺癌には有用ではなかった。下部食道癌および胃噴門癌についても、明白な有用性は認められなかった。

 

コメント:
胃腺癌は、アスピリン常用が有用な癌のリストに追加される可能性がある。この研究では、下部食道癌での有用性は認められなかったが、少なくとも別の1件の研究では、食道腺癌および食道扁平上皮癌の双方でリスク低下が報告されている。

 

参考文献:
[1] Epplein M, Nomura AMY, Wilkens LR, et al. Nonsteroidal anti-inflammatory drugs and risk of gastric adenocarcinoma. The Multiethnic Cohort Study. American Journal of Epidemiology. 2009;170:507-513.

 


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翻訳森島 由希

監修橋本 仁(獣医学)

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