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FDAが食道扁平上皮がんの一次治療にニボ+化学療法/イピリムマブ併用を承認

2022年5月27日、米国食品医薬品局(FDA)は、進行または転移した食道扁平上皮がん(ESCC)患者の一次治療として、ニボルマブ(販売名:オプジーボ、Bristol-Myers Squibb Company社)、フッ化ピリミジン系薬剤、およびプラチナ製剤を中心とした化学療法の併用療法、ならびにニボルマブおよびイピリムマブ(販売名:ヤーボイ、Bristol-Myers Squibb Company社)の併用療法を承認した。

有効性は、ランダム化、実薬対照、非盲検試験であるCHECKMATE-648(NCT03143153)試験で評価し、治療歴のない切除不能な進行・再発・転移した食道扁平上皮がん患者970人を対象とした。患者は前治療が根治を目的としており試験登録の6カ月以上前に終了していれば参加を可能とした。本試験では、症候性脳転移患者、活性化した自己免疫疾患患者、全身性コルチコステロイドまたは免疫抑制剤を投与中の患者、食道腫瘍に隣接する臓器へ見かけ上腫瘍が浸潤し出血や瘻孔のリスクが高い患者を除外した。患者を以下のいずれかの治療に、ランダムに割り付けた(1:1:1)。

◼️ニボルマブ 240mgを1日目と15日目に、フルオロウラシル 800mg/㎡/日を1日目から5日目まで(5日間)静脈内投与、およびシスプラチン 80mg/㎡を1日目に静脈内投与(4週間サイクルの場合)する

◼️ニボルマブ3mg/kgを2週間ごとに、イピリムマブ1mg/kgを6週間ごとに併用投与する

◼️フルオロウラシル800mg/㎡/日を1日目から5日目まで(5日間)静脈内投与、シスプラチン80mg/㎡を1日目に静脈内投与(4週間サイクルの場合)する

有効性の主要評価項目は、全生存期間(OS)および盲検下での独立中央判定委員会(BICR)の評価による無増悪生存期間(PFS)であった。

CHECKMATE-648試験では、ランダム化されたすべての患者および腫瘍細胞(TC)のPD-L1が1%以上の部分集団において、ニボルマブを含む2種類のレジメンを化学療法と個々に比較した結果、統計学的に有意なOSの改善が示された。

ITT解析集団(ランダム化されたすべての患者)におけるOSのハザード比(HR)は、ニボルマブ+フルオロウラシル+シスプラチンの併用療法と化学療法との比較で0.74(95%信頼区間[CI] 0.61~0.90; p=0.0021)、ニボルマブ+イピリムマブの併用療法と化学療法との比較で0.78(95%CI 0.65~0.95、p=0.0110)であった。

ITT解析集団におけるOSの中央値は、ニボルマブ+フルオロウラシル+シスプラチン群で13.2カ月(95% CI: 11.1~15.7カ月) 、ニボルマブ+イピリムマブ群で12.8カ月(95% CI: 11.3~15.5カ月) 、フルオロウラシル+シスプラチン群で10.7カ月(95% CI: 9.4~11.9 カ月)であった。

腫瘍細胞のPD-L1が1%以上の集団におけるOSのハザード比(HR)は、ニボルマブ+フルオロウラシル+シスプラチンの併用療法と単独の化学療法とのを比較で0.54(95%CI: 0.41~ 0.71; p<0.0001)、ニボルマブ+イピリムマブの併用療法と化学療法との比較で0.64(95% CI: 0.49~0.84; p=0.0010)であった。

CHECKMATE-648試験において特に多くみられた有害反応(20%以上)は、ニボルマブ+フルオロピリミジン+プラチナ製剤を含む併用療法を受けた患者群では吐き気、食欲減退、疲労、便秘、口内炎、下痢、および嘔吐であり、ニボルマブ+イピリムマブの併用療法を受けた患者群では発疹、疲労、発熱、吐き気、下痢、および便秘であった。

ニボルマブの推奨用量は、フルオロピリミジンおよびプラチナ製剤を含む併用療法の場合は240mg/2週間ごとまたは480mg/4週間ごと、イピリムマブ1mg/kgを6週間ごとに投与する場合は3mg/kgを2週間ごとまたは360mgを3週間ごととする。

オプジーボの全処方情報はこちらを参照。(日本語の添付文書はこちらを参照)

ヤーボイの全処方情報はこちらを参照。(日本語の添付文書はこちらを参照)

翻訳原久美子

監修辻村信一(獣医学・農学博士/メディカルライター)

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