[ 記事 ]

【ASCO2022】世界最大の臨床腫瘍会議で発表される注目の演題

2022年米国臨床腫瘍学会(ASCO)年次総会では、世界中から腫瘍学の専門家がシカゴに集結し、患者ケアに影響を与える最新の臨床がん研究について話し合う。希少がんや小児がんに対する治療の進歩、がん患者の格差に関する知見、進行乳がん、進行大腸がん、進行膵臓がん患者に対する新しい治療オプションなどが、この会議の公式プレスプログラムで取り上げられる予定である。

ASCO2022は、6月3日から7日までシカゴとオンラインで開催される。今年の総会テーマは「イノベーションを通じた公平ながん医療の推進」である。

本年次総会でのプレゼンテーションには2,800以上のアブストラクト(演題抄録)が受理され、さらに2,400以上のアブストラクトがオンライン公開用に受理された。これらのアブストラクトの大半は、5月26日(木)午後5時(米国東部時間)に asco.org/abstracts で一般公開される。プレナリーアブストラクト(*最もインパクトある発表演題)を含むレイト・ブレーキング・アブストラクト(LBA、*当日発表演題)は、総会での発表当日の午前7時(米国中部時間)/午前8時(米国東部時間)に公開される。すべての公開制限スケジュールは、オンラインで閲覧可能。

公開制限付き総会前プレスブリーフィング(バーチャルイベント) – 5月26日(木) 12:00~午後1:30 (米国東部時間)

5月26日のアブストラクト公開に合わせ、同日総会前に、本グループのがん医療における公平性をテーマとした4つの重要なアブストラクトに焦点を当てた報道関係者向けの公開制限付きプレスブリーフィングを開催する。以下の研究については、5月26日午後5時(米国東部時間)に公開制限が解除される予定である。

初発がん患者の人種・民族格差と全生存率に対するメディケイドと他の社会サービス支出との関連を検討した研究(Abstract 6509)

・高リスクの神経芽腫の小児における人種、民族、社会経済的生存格差に関する後向き研究 (Abstract 10005

転移乳がん黒人患者における臨床試験への参加に関する調査 (Abstract 1014)

・COVID-19パンデミック時の遠隔医療利用における格差に関する後向き研究 (Abstract 6511)

年次総会期間中に公開予定の研究内容

 “News of the Day”(本日のニュース)プレスブリーフィングが、年次総会期間中、6月3日(金)12:30~午後1:15(米国中部時間)、土・日・月(6月4日~6日)8:00~午前9:00(米国中部時間)に開催される。現地において毎日開催されるこのプレスブリーフィングで紹介されるレイト・ブレーキング・アブストラクト(LBA)は以下のとおりである。また、各日どの演題が注目されるかを記したプレスブリーフィングのスケジュールは、オンラインで閲覧可能。

RAS野生型転移性大腸がん患者に対する標準的二剤併用一次化学療法との組み合わせにおけるパニツムマブとベバシズマブを比較した第3相前向き臨床試験(Abstract LBA1)

再発および原発性難治性ユーイング肉腫患者を対象に、異なる化学療法レジメンを評価した、この患者群では初のランダム化第3相臨床試験(Abstract LBA2)

 HER2 低発現の切除不能がん患者や転移性乳がん患者において、トラスツズマブ・デルクステカンと医師が選択する治療法を比較したランダム化第3相臨床試験(Abstract LBA3)

 初発多発性骨髄腫に対して、レナリドミド+ボルテゾミブ+デキサメタゾンと自家幹細胞移植+レナリドミド維持療法またはレナリドミド維持療法を、進行まで併用した第3相臨床試験(Abstract LBA4)

ステージⅡの大腸がんにおいて、リキッドバイオプシーに基づき補助化学療法の使用を検討したランダム化第2相臨床試験(Abstract LBA100)

・ある種の乳がん患者における乳房温存術後の放射線治療の省略を解析した前向き臨床試験 (Abstract LBA501)

・ホルモン受容体陽性/HER2 陰性進行乳がん患者を対象に、サシツズマブ・ゴビテカンと医師が選択する治療法とを比較したランダム化第3相臨床試験(Abstract LBA1001)

・ BRAF-V600変異を有する低悪性度神経膠腫の小児患者を対象に、ダブラフェニブ+トラメチニブを解析した第2相臨床試験  (Abstract LBA 2002)

・KRAS野生型の局所進行性または転移性膵臓がんに対するニモツズマブとゲムシタビンの併用療法の臨床的有効性と安全性を評価したランダム化臨床試験(Abstract LBA4011)

・非ホジキンリンパ腫の中でもまれなタイプであるマントル細胞リンパ腫の患者を対象に、イブルチニブ+ベンダムスチンリツキシマブに関する初の国際第3相臨床試験(Abstract LBA7502)

翻訳担当者(ポストエディット) 伊藤 彰

監修高濱 隆幸、腫瘍内科・呼吸器内科/近畿大学病院 ゲノム医療センター

原文を見る

原文掲載日

【免責事項】

当サイトの記事は情報提供を目的としてボランティアで翻訳・監修されています。
翻訳の記事内容や治療を推奨または保証するものではありません。

関連記事