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治療用膵臓癌ワクチンを用いた初期の結果は有望/Johns Hopkins Kimmelがんセンター

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治療用膵臓癌ワクチンを用いた初期の結果は有望/Johns Hopkins Kimmelがんセンター

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治療用膵臓癌ワクチンを用いた初期の結果は有望
Johns Hopkins Kimmelがんセンター
2005/11/15

Johns Hopkins Kimmelがんセンターの研究者は、わずかな選択肢しかなく、長期生存確率が低い膵臓癌に対する治療ワクチンの初期の結果に勇気付けられた。60名の患者への約2年にわたる研究では、88%が1年生存し、76%が2年後も生存していると研究者は報告した。

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「我々の結果は予備試験的だが、生存率は既報の膵臓癌治療研究結果の大半を超えた改善が見られる。」と、Daniel Laheru氏(Johns Hopkins Kimmelがんセンター助教授)は言う。11月15日、フィラデルフィアでのアメリカ癌学会、国立がん研究所、欧州癌研究治療機関による合同会議の記者会見で、Laheruは調査結果の提示を期待されている。

最近まで、大半の研究では膵臓癌の生存率は診断後1年で約63%、2年で42%であり、長期見通しでは更に厳しく、限局性病変患者の15~20%だけが5年経過時点で存命とされている。2003年の研究の一つでは生存率は高まったものの、それは多くの副作用で厳しいとLaheru氏が述べる化学療法と放射線療法によるものであった。「膵臓癌治療に普遍的基準はなく、全研究間での直接比較は難しい。」とLaheru氏は言う。

現在の研究では、彼のチームは免疫を高めるワクチンを外科手術と通常の手術後に行う化学療法と放射線治療とに組み合わせた。元々Johns Hopkinsで開発されたワクチンは、放射線照射により増殖不能になった膵臓癌細胞を用いたもので、GM-CSFと呼ばれる分子を分泌するように遺伝子操作されている。この分子は、免疫系細胞を腫瘍ワクチンの場所まで引き寄せる誘因として作用する。そして、免疫系細胞は,放射線照射された細胞の表面上で抗原に遭遇する。その後、この新たに武装した免疫細胞は、同じ抗原プロフィールを持って未だ体内を循環している膵臓癌細胞を破壊するために、患者の体内を巡回する。

患者は外科手術から8~10週間後に一回目のワクチン注射を受け、それから化学療法と放射線治療後に4回の追加免疫注射を受ける。Laheru氏と彼のチームはこの1月、この研究への患者の登録を完了した。平均追跡試験時間は32カ月である。

「私たちが、この治療が長期間でどのように働くかを知るために,これらの患者の追跡を続けるのは重要である。」と, the Dana and Albert“Cubby”Broccoliの腫瘍学と病理学の教授のElizabeth Jaffee医学博士は言う。「私たちはこれらの初期の結果が有効であると期待を寄せている。」

Jaffee氏とLaheru氏は、約1年後に多機関での研究が始まることを望んでおり、ワクチンのターゲットを絞り込む助けをする膵臓癌細胞からの蛋白質を分析するため、ソル・ゴールドマン膵臓癌研究センターからのホプキンスの病理学者と共に働いている。

年間3万人以上のアメリカ人が膵臓癌に襲われ、ほぼ同数の患者が毎年亡くなっている。国立癌研究所と一部Cell Genesys Inc.社がこの研究に資金援助した。

ジョンズホプキンス大学とCell Genesys 社間のライセンス契約に基き、このニュースリリース記載の研究に用いられた技術の収益について、大学側はロイヤリティーの一部を受け取る権利を有する。この協定は利害問題ポリシーに従って大学により管理されている。

(早川康道 訳・Jobim 監修)

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