[ 記事 ]

FDAが進行食道扁平上皮がんにペンブロリズマブを承認

2019年7月30日、米国食品医薬品局(FDA)は、FDAが承認した検査で確認しPD-L1(CPS[Combined Positive Score]≧10)の発現が認められた再発、局所進行または転移のみられる食道扁平上皮がん(ESCC)患者で、これまでに全身療法を1種類以上受けて病気の進行が見られている患者に対してペンブロリズマブ(KEYTRUDA、Merck社)を承認した。

また、FDAは上記の適応患者を選択するためのコンパニオン診断機器としてPD-L1 IHC 22C3 pharmDxキットの新たな用途を承認した。

KEYNOTE‑181(NCT02564263)およびKEYNOTE‑180(NCT02559687)の2つの臨床試験によって有効性を確認する研究が実施された。KEYNOTE‑181はランダム化非盲検実薬対照試験であり、再発、局所進行または転移のみられる食道扁平上皮がん患者で、これまでに全身療法を1種類以上受けている患者628人が参加した。患者は1:1の割合で3週間毎にKEYTRUDA200 mg静脈内投与する群と対照群として4週間サイクルの1、8、15日目にパクリタキセル80~100 mg/m2静脈内投与、3週間毎にドセタキセル75 mg/m2静脈内投与または2週間毎にイリノテカン180 mg/m2静脈内投与のいずれかを医師が選択する群に割り付けられた。ランダム化は地理的地域および組織学的サブタイプ(扁平上皮がん対腺がん)により分類された。PD-L1状態はPD-L1 IHC 22C3 pharmDxキットを使用して確認された。

KEYNOTE‑181試験の主要有効性評価項目は、ESCC患者、PD-L1 CPS10の腫瘍を有する患者および割り付けられた患者全員の全生存期間(OS)である。追加の有効性評価項目として無増悪生存期間(PFS)、全奏効率(ORR)および奏効期間がある。PD-L1 CPS10のESCC患者のOSのハザード比は0.64(95% CI:4.8~8.6)であった。OSの中央値はペンブロリズマブ群および対照群がそれぞれ10.3カ月(95% CI:7.0~13.5)および6.7カ月(95% CI:4.8~8.6)であった。

KEYNOTE‑180は非盲検単剤試験であり、局所進行または転移のみられる食道がん患者で、過去に2種類以上の全身療法を受けて疾患が進行した患者121人が参加した。治療歴の回数を除き、適格基準はKEYNOTE‑181と類似しており、投与計画はKEYNOTE‑181と一致している。

KEYNOTE‑180の主要評価項目はORRおよび奏効期間である。PD-L1 CPS10のESCC患者35人のORRは20%(95% CI:8、37)であり、奏効期間は4.2から25.1カ月以上で、71%(5人)が6カ月以上、57%(3人)が12カ月以上であった。

食道がん患者に見られる副作用は、ペンブロリズマブ単剤で治療を受けたメラノーマまたはNSCLC患者2,799人と類似していた。ペンブロリズマブの治療を受けた患者の少なくとも20%に共通して報告された副作用には疲労、筋骨格痛、食欲減退、そう痒症、下痢、悪心、発疹、発熱、咳、呼吸困難、便秘、疼痛および腹痛がある。

食道がんに対するペンブロリズマブの推奨用量は3週間毎の200 mgの投与である。

KEYTRUDAの全処方情報はこちらを参照。

FDAは本申請を優先審査に指定した。FDAの迅速承認プログラムに関する情報は、「企業向けガイダンス:重篤疾患のための迅速承認プログラム-医薬品およびバイオ医薬品」に記載されている。

 

 

翻訳松長愛美

監修畑 啓昭(消化器外科/京都医療センター)

原文を見る

原文掲載日

【免責事項】

当サイトの記事は情報提供を目的としてボランティアで翻訳・監修されています。
翻訳の記事内容や治療を推奨または保証するものではありません。

関連記事