消化器がんシンポジウム2019ー消化器がん注目の研究5選

肝臓がん、食道がん、大腸がんおよび結腸がんの治療と管理に関する新たなアプローチについて5つの重要な研究が、ASCO消化器がんシンポジウム2019(2019年1月17-19日、カリフォルニア州サンフランシスコ、モスコーン・ウェストビル)で発表される。

下記の研究に関する消化器がん専門医のコメントが可能。

アブストラクト5
局所進行食道および胃食道接合部(GEJ)の腺がんに対するtrimodality(手術、放射線治療、薬物療法の3つを組み合わせた治療)治療後のデュルバルマブの安全性と有効性:Big Ten Cancer Research Consortium研究の初期段階での有効性の結果。

アブストラクト350
体幹部定位放射線治療を受けた早期肝細胞がん:北米の2つの研究機関によるプール解析。

アブストラクト480
大腸がん肝転移のR0/R1切除術(LICC)後のtecemotide(L-BLP25)を用いた術後補助免疫療法のランダム化二重盲検プラセボ対照の多施設第2相臨床試験:最終結果。

アブストラクト482
腹膜への転移の可能性が高い結腸がん患者に対する術後補助腹腔内温熱化学療法(HIPEC):COLOPEC多施設ランダム化試験の主要転帰。

アブストラクト484
高リスク病期III大腸がんへの術後補助化学療法S-1/オキサリプラチン(SOX)対UFT/ロイコボリンのランダム化第3相試験:ACTS-CC02試験。

2019年消化器がんシンポジウムニュースプランニングチーム

A. William Blackstock, MD, FASCO, American Society of Clinical Oncology (ASCO); Laura Dawson, MD, FRCPC, FASTRO, American Society for Radiation Oncology (ASTRO); Yanghee Woo, MD, FACS, Society of Surgical Oncology (SSO). 

ニュースプランニングチームの情報開示についてはこちらを参照のこと。

ニュースとして取り上げる場合は、消化器がんシンポジウム2019への帰属を示すこと。

翻訳担当者 水町敦子

監修 中村能章(消化管悪性腫瘍/国立がん研究センター東病院 消化管内科)

原文を見る

原文掲載日 

【免責事項】
当サイトの記事は情報提供を目的として掲載しています。
翻訳内容や治療を特定の人に推奨または保証するものではありません。
ボランティア翻訳ならびに自動翻訳による誤訳により発生した結果について一切責任はとれません。
ご自身の疾患に適用されるかどうかは必ず主治医にご相談ください。

肝臓がん・胆嚢がんに関連する記事

意図せぬ体重減少はがんの兆候か、受診すべきとの研究結果の画像

意図せぬ体重減少はがんの兆候か、受診すべきとの研究結果

ダナファーバーがん研究所意図せぬ体重減少は、その後1年以内にがんと診断されるリスクの増加と関連するという研究結果が、ダナファーバーがん研究所により発表された。

「運動習慣の改善や食事制限...
HER2標的トラスツズマブ デルクステカンは複数がん種で強い抗腫瘍効果と持続的奏効ーASCO2023の画像

HER2標的トラスツズマブ デルクステカンは複数がん種で強い抗腫瘍効果と持続的奏効ーASCO2023

MDアンダーソンがんセンター(MDA)トラスツズマブ デルクステカンが治療困難ながんに新たな治療選択肢を提供する可能性

HER2を標的とした抗体薬物複合体であるトラスツズマブ デルクステ...
脂肪肝が肝臓がん転移を促す仕組みの画像

脂肪肝が肝臓がん転移を促す仕組み

米国国立がん研究所(NCI) がん研究ブログ大腸がんは肝臓に転移することが多く、いったん肝転移すると治療が非常に難しくなる。脂肪性肝疾患がある場合、がんは肝臓に転移しやすくなるが、その...
ザニダタマブはHER2増幅胆道がんの奏効を促進の画像

ザニダタマブはHER2増幅胆道がんの奏効を促進

MDアンダーソン・ニュースリリースMDアンダーソンによる試験が、選択肢の限られた患者に、ザニダタマブが治療の選択肢となる可能性を示す抄録4008

治療抵抗性のHER2陽性胆道がん...