FDA、ブリナツモマブをフィラデルフィア染色体陽性前駆B細胞急性リンパ性白血病に適応拡大 | 海外がん医療情報リファレンス

FDA、ブリナツモマブをフィラデルフィア染色体陽性前駆B細胞急性リンパ性白血病に適応拡大

更新日

Facebookでシェアする Twitterにツィートする LINEに送る print

FDA、ブリナツモマブをフィラデルフィア染色体陽性前駆B細胞急性リンパ性白血病に適応拡大

米国食品医薬品局(FDA)

米国食品医薬品局(FDA)は2017年7月11日、成人および小児における再発性または難治性の前駆B細胞急性リンパ性白血病(ALL)の治療薬として、blinatumomab[ブリナツモマブ](商品名:Blincyto[ブリンサイト]、Amgen 社)を承認した。

 

ブリナトモマブはフィラデルフィア染色体陰性の再発性または難治性の前駆B細胞ALLの治療薬として2014年12月に迅速承認されていた。追加試験の最新結果により、迅速承認時に要求された臨床効果が裏付けられ、フィラデルフィア染色体陽性の再発性または難治性のB細胞前駆体ALLにも適応拡大される。

 

臨床効果を立証したこの試験は、ランダム化非盲検化多施設共同試験(TOWER, NCT02013167)で、再発または難治性前駆B細胞ALL患者405人についてブリナツモマブと標準(SOC)化学療法を比較した。ブリナツモマブは、1サイクル目は1サイクル42日間で1~7日目に9μg/日、8~28日目に28 μg/日、2~5サイクル目は1サイクル42日間で1~28日目に28 μg/日、6~9サイクル目は1サイクル84日間で1~28日目に28μg/日投与した。この試験で、ブリナツモマブ投与群の患者の全生存期間(OS)がSOC群の患者よりも統計学的に有意に延長されたことが実証された(ハザード比 0.71; 95% CI: 0.55, 0.93, p=0.012)。OSの推定中央値は、ブリナツモマブ群では7.7カ月(95% CI: 5.6, 9.6)、SOC群では4.0カ月(95% CI: 2.9, 5.3)であった 。独立データモニタリング委員会は、中間解析で事前に定められたこれらの結果に基づいた有効性から、この試験を予定より早く終了するよう勧告した。

 

フィラデルフィア染色体陽性の再発または難治性前駆B細胞ALLへの適応拡大は、フィラデルフィア染色体陽性ALL患者45人による単群多施設共同試験(ALCANTARA, NCT02000427)に基づいて決定された。患者は、腫瘍が第二世代チロシンキナーゼ阻害剤に抵抗性を示すか、第二世代チロシンキナーゼ阻害剤不耐容 で腫瘍がイマチニブに抵抗性を示すかのいずれかであった。この患者群では、36%が血液学的完全または部分的回復を伴う完全寛解に到達した。寛解期間中央値は6.7カ月であった。

 

上述の臨床試験では、ブリナツモマブに新たな主な有害反応は認められなかった。ブリナツモマブの投与量および投与スケジュールは、45kg未満の患者の体重、および45kg以上の患者の固定用量に基づいて決定された。患者にはデキサメタゾンを前投与すべきである。1、2サイクル目開始時は入院が推奨される。詳細は、処方情報全文(https://www.accessdata.fda.gov/drugsatfda_docs/label/2017/125557s008lbl.pdf)から得ることができる。

 

医療従事者は、医薬品および医療機器の使用との関連が疑われる重篤な有害事象を認めた場合、すべてFDAのMedWatch報告システムに報告しなければならない。この報告は、オンラインフォームへの入力(http://www.fda.gov/medwatch/report.htm)、ファックス送信(1-800-FDA-0178)、オンラインで提供されている料金支払い済み宛名フォームの郵送、または電話(1-800-FDA-1088)にて行う。

 

Oncology Center of Excellenceのツイッターのフォローはこちらから@FDAOncology

 

最近の承認情報が得られるOCEの新Podcast「Drug Information Soundcast in Clinical Oncology(D.I.S.C.O.)」はこちらからwww.fda.gov/DISCO.

 

原文掲載日

翻訳粟木瑞穂

監修北尾章人(血液・腫瘍内科/神戸大学大学院医学研究科)

printこの記事を印刷する Facebookシェアする Twitterツィートする LINE送る

免責事項当サイトの記事は情報提供を目的としてボランティアで翻訳・監修されています。翻訳の記事内容や治療を推奨または保証するものではありません。

注目キーワード

新着ドキュメント

一覧

関連薬剤情報

一覧

週間ランキング

  1. 1BRCA1、BRCA2遺伝子:がんリスクと遺伝子検査
  2. 2非浸潤性乳管がん(DCIS)診断後の乳がんによる死亡...
  3. 3卵巣がんの起源部位は卵管であることが示唆される
  4. 4若年甲状腺がんでもリンパ節転移あれば悪性度が高い
  5. 5コーヒーが、乳がん治療薬タモキシフェンの効果を高める...
  6. 6がん領域におけるシームレス臨床試験数が近年増加
  7. 7アブラキサンは膵臓癌患者の生存を改善する
  8. 8治療が終了した後に-認知機能の変化
  9. 9ルミナールA乳がんでは術後化学療法の効果は認められず
  10. 10乳がん化学療法後に起こりうる長期神経障害

お勧め出版物

一覧

arrow_upward

ユーザー 病名 発信元種別 発信元名 治療法別 がんのケア がんの原因・がんリスク がん予防 基礎研究 医療・社会的トピック 注目キーワード別 薬剤情報名種別

女性のがん
消化器がん
泌尿器がん
肉腫
血液腫瘍
その他
民間機関
その他