OncoLog 2015年7月号◆House Call「患者アドボケートによる院内サポート」 | 海外がん医療情報リファレンス

OncoLog 2015年7月号◆House Call「患者アドボケートによる院内サポート」

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OncoLog 2015年7月号◆House Call「患者アドボケートによる院内サポート」

MDアンダーソン OncoLog 2015年7月号(Volume 60 / Number 7)

 Oncologとは、米国MDアンダーソンがんセンターが発行する最新の癌研究とケアについてのオンラインおよび紙媒体の月刊情報誌です。最新号URL

 

House Call「病院の患者アドボケートによるサポート」

病院に行くことは、患者とその家族にとってストレスや戸惑いが多い。そんなとき、心強い味方となるのが患者アドボケートだ。患者アドボケートとは、患者とその家族が病院内で遭遇するさまざまなことに、できるだけスムーズに対処できるよう病院に雇われているスタッフである。

 

患者アドボケートの仕事

患者アドボケート(サイト注*日本では患者ボランティア、患者支援者、ピアサポーターなどにあたる)は、患者と病院の間の第一の連絡窓口となり、患者とその家族や介護者が病院で直面する問題を解決する手助けをする。

 

患者アドボケートの名称と職務内容は病院によって異なる。たとえば、英語で、patient representatives(患者代表)、 patient liaisons(患者リエゾン)、 consumer advocates(消費者アドボケート), crisis resolution specialists(問題解決スペシャリスト)、ombudsmen(オンブズマン)などと呼ばれている。

 

名称が何であれ、患者アドボケートの役割は、患者の心配事や不満、苦情に対処することだ。実は、Joint Commission(医療施設認定合同機構)の認定を受けた病院はすべて、苦情を解決する手順を整える必要があり、アドボケートの設置もその一環なのである。

 

テキサス大学MDアンダーソンがんセンターの場合は、入院患者と外来患者全員に担当の患者アドボケートがつく。

 

「新患の患者さんには、初回受診時に面談をします」とMDアンダーソンの患者アドボケートであるJaymesson Bezerra氏はいう。「患者の権利と責任について理解しているか、明確な展望を持っているかどうかを確認したいからです」。

 

患者アドボケートは、本当に必要とされているサービスである。Bezerra氏によると、昨年MDアンダーソンで患者アドボケートが面談した新患患者は約16,500人に上り、支援の要請19,000件と苦情5,000件に対応した。

 

患者アドボケートによるサポートの方法

患者アドボケートは、患者が安心して苦情や心配事を打ち明けられる機会をつくることに加えて、利用できる情報源やサービス、患者の権利と義務についての情報も提供する。

 

患者は担当の患者アドボケートと直接会って相談することができる。相談内容は多岐にわたる。コミュニケーションやスケジュール管理、待ち時間についての相談は多くの患者から寄せられる。また、病院からの請求書の説明を求める患者もいれば、治療計画や受けている治療薬について心配している患者もいる。

 

患者アドボケートは傾聴したうえで適切なサポートを行う。病院の方針や手続きを説明したり、地域で受けられるサービスを探す手助けをしたり、保険の補償範囲の情報を提供することもあれば、在宅での追加のケアに関する心配事の相談にのることもある。

 

患者アドボケートの日常の仕事には、病院の新患患者との面談、入院患者や外来患者の苦情の調査と記録、問題解決に向けたしかるべき病院スタッフとの話し合いなどがある。

 

患者からの苦情は、病院スタッフとのトラブルから治療への不満までさまざまである。患者アドボケートはまず、患者や家族の悩みにきちんと耳を傾ける。すでに持っている情報ですぐにその状況に対処できることもあるが、そうでない場合は、詳しく調査して、最終的に問題の解決をはかる。

 

患者の問題を解決するために、他のスタッフと話し合ったり、病院に所属する医師に相談したりすることもある。協働は、アドボケートの仕事で中心的な部分を占める。患者の問題を解決に導くために誰に連絡するかを把握しておく必要がある。

 

「われわれは患者と医療チームとの間のコミュニケーションをしっかり確立させたいのです」とBezerra氏はいう。

 

すべてのクレームを解決後に追跡するのも患者アドボケートの仕事である。患者がその問題についてまだ調査や対処が必要だと感じている場合は、患者アドボケートが何らかの措置をとる。

 

また、クレームを分析することによって、病院の方針や手続きに改善の余地があることを示唆するパターンを見つけることもある。その場合、他の部署や病院の管理部門と協力して改善をはかる。

 

患者アドボケートは、何よりもまず患者の尊厳を守り、敬意と思いやりを持って患者に接し、患者のために行動する。Bezerra氏はいう「われわれは患者さんの声を伝える代弁者となれるのです」。

 

For more information, talk to your physician or visit www.mdanderson.org. MD Anderson patients can call the Department of Patient Advocacy and Guest Relations at 713-792-7776.

 

The information from OncoLog is provided for educational purposes only. While great care has been taken to ensure the accuracy of the information provided in OncoLog, The University of Texas MD Anderson Cancer Center and its employees cannot be held responsible for errors or any consequences arising from the use of this information. All medical information should be reviewed with a health-care provider. In addition, translation of this article into Japanese has been independently performed by the Japan Association of Medical Translation for Cancer and MD Anderson and its employees cannot be held responsible for any errors in translation.
OncoLogに掲載される情報は、教育的目的に限って提供されています。 OncoLogが提供する情報は正確を期すよう細心の注意を払っていますが、テキサス大学MDアンダーソンがんセンターおよびその関係者は、誤りがあっても、また本情報を使用することによっていかなる結果が生じても、一切責任を負うことができません。 医療情報は、必ず医療者に確認し見直して下さい。 加えて、当記事の日本語訳は(社)日本癌医療翻訳アソシエイツが独自に作成したものであり、MDアンダーソンおよびその関係者はいかなる誤訳についても一切責任を負うことができません。

原文掲載日

翻訳佐復純子

監修上野直人(乳癌、幹細胞移植・細胞療法/MDアンダーソンがんセンター)

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