OncoLog 2015年1月号◆House Call「がんであることを子どもに伝えるとき」 | 海外がん医療情報リファレンス

OncoLog 2015年1月号◆House Call「がんであることを子どもに伝えるとき」

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OncoLog 2015年1月号◆House Call「がんであることを子どもに伝えるとき」

MDアンダーソン OncoLog 2015年1月号(Volume 60 / Number 1)

 Oncologとは、米国MDアンダーソンがんセンターが発行する最新の癌研究とケアについてのオンラインおよび紙媒体の月刊情報誌です。最新号URL

 

House Call「がんであることを子どもに伝えるとき」

 

自分ががんになったことを受け入れるのは非常に難しいことです。ですが、そのことを子供に伝えるのはさらに難しいことでしょう。がんと診断された人の多くがこの問題に直面します。がん患者やサバイバーの少なくとも5人に1人は18歳以下の息子や娘がいるのです。ここでは、自分ががんと診断されたことを子供にいつ、どこで、どのように話すかについての情報をいくつか紹介します。

 

がんになったことをできるだけ早く子供に伝える

親としては子供を守りたいという気持ちに駆られることもありますが、話すことを先延ばしにするのは決していいことではありません。「子供が知るかどうかが重要ではないのです。いつ知るかが重要なのです」と、認定専門カウンセラーのMartha Aschenbrenner氏(テキサス大学MDアンダーソンがんセンター急性期緩和ケア病棟所属カウンセラー)は言います。隠し続けず、すぐに子供に話すことで信頼が生まれ、がんについて素直に話し合えると理解してくれるのです。

 

話しやすい場所を選ぶ 

もし難しいようなら、他人に邪魔されない静かな場所を選びましょう。大事なことは子供を安心させ落ち着かせることです。Aschenbrenner氏は、子供が落ち着いて親の話を聞き、自然な反応ができるよう、大人の数は最小限にすべきだと言います。子供が2人以上いる場合、それぞれの疑問や不安を個別に聞いてあげられるのであれば、全員を集めて話してもいいでしょう。

 

正直に、でも可能な限り希望を持たせるように

Aschenbrenner氏は「がんは治療することのできる病気のひとつだと説明することが重要です」と言います。自身も眼前の障壁に不安を感じるかもしれませんが、現在行える治療を受け続け、寛解への望みを持ち続けることが子供への励みとなるのです。自分はがんと闘う心の準備があり、サポートしてくれる医療チームがいることを子供に伝えましょう。

がんは伝染性のある病気と全く別のものだと教えることが重要です。単純に自分が病気だと言うと、子供は困惑するかもしれません。ですから、がんについて話すときは曖昧な態度は避けましょう。また、がんになったのは誰のせいでもなく、子供には何ひとつ責任はないということを必ず伝えましょう。大人は当然と思っても子供はそう思わないこともあるのです。

 

治療計画を子供に分かる言葉で説明する

子供に治療のことを説明するときは、副作用が起こりうることも伝えましょう。脱毛や体重変化が起こりうることを事前に話しておけば、いざという時の不安が和らぐのです。

治療を受けている間は、いいことも悪いことも、子供にはすべて伝えましょう。Aschenbrenner氏は正直であり続けることが重要だと強調し、「子供に何でも話すことで尊敬の念が生まれるのです。子供には親の身に起きたことを知る権利があります」と言います。

 

子供の生活に変化が生じることを伝える

子供には、通学や課外活動への参加を続けることが大事だということを伝えましょう。子供の生活が変化しないのも重要ですが、少しくらい自立するようにさせてもかまいません。がんについて話した後しばらくは、たまには自分で昼食を作ったり、また必要なときは夕食の準備を手伝ってもらえるか聞くのもいいでしょう。

 

がんに対する子供の反応を見る 

「子どもが親の病気や治療を他のつらいことに対して反応するのと同じように反応するなら、あなたがうまく対応できていることになります」とAschenbrenner氏は言います。親にがんがあるというストレスで子供が異常な反応を示したときは、カウンセラーへの相談も考えましょう。カウンセラーは通学先や地元の支援団体を通じて依頼することができます。MDアンダーソンなど、がん専門病院では通常、患者と家族へのカウンセリングサービスを行っています。またMDアンダーソンでは、子供が親の癌と向き合うために作られたCLIMBプログラムとティーンCLIMBプログラムという2つのプログラムがあります。

 

話し合いを続ける 

その後も引き続き、自分に何らかの変化があってもなくても、子供に伝えましょう。そして、子供の疑問には決して推測で答えないことです。知らないことは知らないでいいのです。何より、子供の疑問や不安に対しては隠し事をしないことです。そして、正直に答えることが大事だというのを忘れないで下さい。

 

— N. Danckers

 

The information from OncoLog is provided for educational purposes only. While great care has been taken to ensure the accuracy of the information provided in OncoLog, The University of Texas MD Anderson Cancer Center and its employees cannot be held responsible for errors or any consequences arising from the use of this information. All medical information should be reviewed with a health-care provider. In addition, translation of this article into Japanese has been independently performed by the Japan Association of Medical Translation for Cancer and MD Anderson and its employees cannot be held responsible for any errors in translation.
OncoLogに掲載される情報は、教育的目的に限って提供されています。 OncoLogが提供する情報は正確を期すよう細心の注意を払っていますが、テキサス大学MDアンダーソンがんセンターおよびその関係者は、誤りがあっても、また本情報を使用することによっていかなる結果が生じても、一切責任を負うことができません。 医療情報は、必ず医療者に確認し見直して下さい。 加えて、当記事の日本語訳は(社)日本癌医療翻訳アソシエイツが独自に作成したものであり、MDアンダーソンおよびその関係者はいかなる誤訳についても一切責任を負うことができません。

原文掲載日

翻訳渋谷武道

監修太田真弓(精神科、児童精神科/さいとうクリニック院長)

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