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OncoLog 2014年10月号◆House Call「癌の徴候」

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OncoLog 2014年10月号◆House Call「癌の徴候」

MDアンダーソン OncoLog 2014年10月号(Volume 59 / Number 10)

 Oncologとは、米国MDアンダーソンがんセンターが発行する最新の癌研究とケアについてのオンラインおよび紙媒体の月刊情報誌です。最新号URL

 

House Call「癌の徴候」

患者の命は、癌の早期発見によって救うことができる。多くの癌では、早期に発見される可能性が最も高いのは癌検診であるが、患者が癌の徴候に気づいて発見されることも多い。

 

早期のうちに癌の徴候に気がつくことは、残念ながら必ずしも容易ではなく、そのような症状の多くは、生命を脅かすこともない、癌以外の疾患によっても生じる。

 

よくある癌の徴候をいくつか下記に示す。このような症状が2週間以上続くようであれば、医師に受診することをお勧めする。ほとんどの場合が癌ではない可能性が高いが、心配事について医師に対処してもらうことが大切である。

 

乳癌

乳癌によって次のような症状がひとつまたは複数生じることがある。

・乳房または脇の下に新しいしこりがある
・しこりが感じられなくても、乳房が全体的または部分的に腫れる
・脇の下または首のリンパ節が腫れる
・乳房の皮膚がうろこ状になるか、赤くなる
・乳房の大きさや形、皮膚の質感が変化する
・乳房の皮膚にくぼみやしわができる
・乳頭からの分泌がある(母乳以外)
・乳頭が内側に反転しているか、片側に引っ張られた状態になっている

 

自分にとってどのような感じや見た目が「正常」であるのかがわかるように、自分の乳房をよく知ることが重要である。

 

前立腺癌

前立腺癌の男性には症状がないことが多い。症状がある場合、個人差はあるが、前立腺癌の典型的な徴候は次のようなものである。

・頻尿、特に夜間
・排尿が始まりにくい、止めようとするが難しいなど排尿の障害
・排尿できない
・尿または精液に血液が混じる
・勃起障害
・腰、臀部、大腿上部に頻繁な痛みやこりがある

 

このような症状は他の疾患によっても生じることがある。たとえば、排尿障害は癌よりも前立腺肥大によることがはるかに多い。症状の根本的な原因に関係なく、かかりつけの医師が症状を緩和できることもある。

 

口腔癌

特に形式に関係なく、喫煙または飲酒の習慣があれば、口腔癌の徴候があるかどうか自分の口を頻繁に確認する必要がある。

・口腔癌によくみられる症状には次のものがある。
・口の中に白色またはビロード様の赤色の斑がある
・口の中にしこりがあるか、組織が硬くなっている
・口の中または喉の痛みが治らない
・噛みにくい、飲み込みにくい、または舌や顎が動きにくい
・口臭がとれない

このような症状は癌やそれほど深刻ではない健康問題を示していることがあり、口の中に正常ではない場所があることに気がついたら、医師または歯科医に相談することが大切である。

 

皮膚癌

皮膚癌には黒色腫、基底細胞癌、扁平上皮癌などがあり、皮膚のわずかな変化に始まることが多い。このような変化は通常、癌によるものではないが、時間の経過とともに癌になることがあるため、医師の診察を受けることが重要になる。

 

気をつけたいのは次のようなものである。

・新しいほくろや、大きさ、形、色が変化したほくろ
・傷が治らない
・痒みや痛みがある、触れると痛いなど敏感になったほくろや傷
・小さい、つやのある、蒼白い、またはロウ様のしこり
・外被があるか、出血している堅くて赤いしこり
・乾燥しているか、うろこ状の平らな赤いほくろ

 

肺癌

肺癌の徴候を知ることは、非喫煙者および喫煙者の両者にとって重要である。肺癌を発症する人の大半に喫煙歴があり、約15%は喫煙歴が全くない。

 

気をつけたい肺癌の症状に次のようなものがある。

・咳が治らず、悪くなる一方である
・胸痛、腕や肩の痛みが続いている
・喀血(少量でも)
・息切れ、喘鳴、しわがれ声
・気管支炎や肺炎の症状が繰り返し現れる
・顔と首が腫れる
・理由がわからない体重減少または食欲不振
・倦怠感
・爪と爪床が変化する

 

医師に相談する

上記の症状の一部、たとえば体重減少や食欲不振、倦怠感、爪の変化などは1種類以上の癌によって生じる可能性がある。

 

上記のような症状が2週間以上続くようであれば、慌てず、医師に相談することをお勧めする。症状があるからといって、癌と決まったわけではないことに留意したい。ただ、癌であった場合、早期発見によって治療が成功する確率と長期延命の可能性が大幅に向上する。

– K. Stuyck

 

The information from OncoLog is provided for educational purposes only. While great care has been taken to ensure the accuracy of the information provided in OncoLog, The University of Texas MD Anderson Cancer Center and its employees cannot be held responsible for errors or any consequences arising from the use of this information. All medical information should be reviewed with a health-care provider. In addition, translation of this article into Japanese has been independently performed by the Japan Association of Medical Translation for Cancer and MD Anderson and its employees cannot be held responsible for any errors in translation.
OncoLogに掲載される情報は、教育的目的に限って提供されています。 OncoLogが提供する情報は正確を期すよう細心の注意を払っていますが、テキサス大学MDアンダーソンがんセンターおよびその関係者は、誤りがあっても、また本情報を使用することによっていかなる結果が生じても、一切責任を負うことができません。 医療情報は、必ず医療者に確認し見直して下さい。 加えて、当記事の日本語訳は(社)日本癌医療翻訳アソシエイツが独自に作成したものであり、MDアンダーソンおよびその関係者はいかなる誤訳についても一切責任を負うことができません。

原文掲載日

翻訳ギボンズ京子

監修大渕俊朗(呼吸器外科/福岡大学医学部)

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