OncoLog 2014年7月号◆In Brief「乳癌骨転移患者に対しビスフォスフォネート剤の治療頻度を減らしても標準レジメンとの差はない」 | 海外がん医療情報リファレンス

OncoLog 2014年7月号◆In Brief「乳癌骨転移患者に対しビスフォスフォネート剤の治療頻度を減らしても標準レジメンとの差はない」

更新日

Facebookでシェアする Twitterにツィートする LINEに送る print

OncoLog 2014年7月号◆In Brief「乳癌骨転移患者に対しビスフォスフォネート剤の治療頻度を減らしても標準レジメンとの差はない」

MDアンダーソン OncoLog 2014年7月号(Volume 59 / Number 7)

 Oncologとは、米国MDアンダーソンがんセンターが発行する最新の癌研究とケアについてのオンラインおよび紙媒体の月刊情報誌です。最新号URL

 

乳癌骨転移患者に対しビスフォスフォネート剤の治療頻度を減らしても標準レジメンとの差はない

乳癌が骨転移した患者における骨関連事象を予防するためのビスフォスフォネート治療については、頻度を減らしても標準治療レジメンと同等の効果が得られることが最近の試験で示された。この結果は月1回の治療(標準治療)を1年間継続したのちに得られたものである。

 

ゾレドロン酸などのビスフォスフォネート製剤は、乳癌が骨転移した患者にみられる骨の痛み、骨粗鬆症、脊髄圧迫、またカルシウムレベルの上昇といった骨関連事象の発生頻度を減らす。これは本製剤が、骨を破壊してカルシウムを放出する破骨細胞の活性を抑制するためである。転移した乳癌細胞は、活性破骨細胞がある領域に引き寄せられるというエビデンスもある。そのため、ビスフォスフォネート製剤による治療で破骨細胞活性を抑制することで、さらなる骨転移のリスクを減らすことが出来る可能性がある。

 

骨転移した乳癌患者へのビスフォスフォネート製剤の標準治療レジメンでは、生涯にわたり本製剤の静脈内注入を月に1回の頻度で行う。このレジメンがビスフォスフォネート製剤使用について至適な投与スケジュールかどうかを決定するため、OPTIMIZE-2と呼ばれる第3相臨床試験がテキサス大学MDアンダーソンがんセンターと他の臨床試験施設で実施された。

 

OPTIMIZE-2試験では、骨転移乳癌のため月1回のゾレドロン酸による治療を1年間継続してきた女性403人を、引き続き1カ月に1回投与する群と、3カ月に1回投与する群に無作為に割り付けた。試験の結果、治療の有効性において、この2群間には有意な差が無いことが判明した。骨関連事象の発現率は1カ月に1回の投与を受けた群において22%であり、3カ月に1回の治療群では23%であった。

 

骨転移を生じた乳癌患者における標準的治療を変える可能性を持つ本試験結果は、今年6月に開催された米国臨床腫瘍学会(ASCO)年次総会で、乳腺腫瘍内科教授のGabriel N. Hortobagyi医師によって発表された。「概して、私たちの乳癌患者さんは健康状態を十分に保っており、治療頻度を減らし得る段階にきています。私たちは患者さんの多くに過度の治療をしている可能性があり、この試験はその一例になります」。

 

The information from OncoLog is provided for educational purposes only. While great care has been taken to ensure the accuracy of the information provided in OncoLog, The University of Texas MD Anderson Cancer Center and its employees cannot be held responsible for errors or any consequences arising from the use of this information. All medical information should be reviewed with a health-care provider. In addition, translation of this article into Japanese has been independently performed by the Japan Association of Medical Translation for Cancer and MD Anderson and its employees cannot be held responsible for any errors in translation.
OncoLogに掲載される情報は、教育的目的に限って提供されています。 OncoLogが提供する情報は正確を期すよう細心の注意を払っていますが、テキサス大学MDアンダーソンがんセンターおよびその関係者は、誤りがあっても、また本情報を使用することによっていかなる結果が生じても、一切責任を負うことができません。 医療情報は、必ず医療者に確認し見直して下さい。 加えて、当記事の日本語訳は(社)日本癌医療翻訳アソシエイツが独自に作成したものであり、MDアンダーソンおよびその関係者はいかなる誤訳についても一切責任を負うことができません。

原文掲載日

翻訳岡田章代

監修辻村信一(獣医学・農学博士、メディカルライター/メディア総合研究所)

printこの記事を印刷する Facebookシェアする Twitterツィートする LINE送る

免責事項当サイトの記事は情報提供を目的としてボランティアで翻訳・監修されています。翻訳の記事内容や治療を推奨または保証するものではありません。

注目キーワード

新着ドキュメント

一覧

関連薬剤情報

一覧

週間ランキング

  1. 1BRCA1、BRCA2遺伝子:がんリスクと遺伝子検査
  2. 2がんに対する標的光免疫療法の進展
  3. 3個別化医療(Precision Medicine)に...
  4. 4アルコールとがんについて知ってほしい10のこと
  5. 5非浸潤性乳管がん(DCIS)診断後の乳がんによる死亡...
  6. 6リンパ腫患者の余命は、診断後の無再発期間2年経過で通...
  7. 7アブラキサンは膵臓癌患者の生存を改善する
  8. 8専門医に聞こう:乳癌に対する食事と運動の効果
  9. 9ルミナールAタイプの乳がんでは術後化学療法の効果は認...
  10. 10治療が終了した後に-認知機能の変化

お勧め出版物

一覧

arrow_upward

ユーザー 病名 発信元種別 発信元名 治療法別 がんのケア がんの原因・がんリスク がん予防 基礎研究 医療・社会的トピック 注目キーワード別 五十音 アルファベット 薬剤情報名種別

女性のがん
消化器がん
泌尿器がん
肉腫
血液腫瘍
その他
民間機関
その他