ベバシズマブと標準化学療法の併用によりプラチナ耐性、再発卵巣癌の無増悪生存期間が改善 | 海外がん医療情報リファレンス

ベバシズマブと標準化学療法の併用によりプラチナ耐性、再発卵巣癌の無増悪生存期間が改善

更新日

Facebookでシェアする Twitterにツィートする LINEに送る print

ベバシズマブと標準化学療法の併用によりプラチナ耐性、再発卵巣癌の無増悪生存期間が改善

キャンサーコンサルタンツ

標準化学療法にベバシズマブ(アバスチン)を加えると、プラチナ耐性の再発卵巣癌の女性の無増悪生存期間と全奏効率が有意に改善されるという試験結果が、Journal of Clinical Oncology誌の電子版にいち早く発表された

 

ベバシズマブは、VEGFと呼ばれるタンパク質を遮断する分子標的療法である。VEGFは新しい血管の発達に重要な役割を果たしている。VEGFを遮断することでベバシズマブは癌から栄養と酸素を奪って癌の成長を阻害する。

 

AURELIA試験は、上皮性卵巣癌、卵管癌、または原発性腹膜癌の患者361人を対象としたランダム化第3相試験であり、これらの患者は全員、プラチナ治療の最終投与から6カ月以内に癌の進行がみられた。患者は、ベバシズマブと化学療法の併用または化学療法単独の治療に無作為に割り付けられた。化学療法は、プラチナ耐性癌で通常使われる3種の標準化学療法薬剤(パクリタキセル、トポテカン、またはリポソームペグ化ドキソルビシン)のうちひとつが選択された。患者は、癌の進行がみられたり、許容できない毒性が認められたり、または治療同意を撤回するまで治療を受け続けた。化学療法単独群で癌の進行がみられた場合、ベバシズマブ単剤投与のクロスオーバーが許容された。

 

主要評価項目は、RECIST(固形癌に対する治療効果判定基準)による無増悪生存期間(PFS)であった。また、副次的評価項目は、全奏効率(ORR)、全生存期間(OS)、安全性、および患者報告による治療印象であった。

 

追跡期間の中央値は、ベバシズマブと化学療法併用群で13カ月、化学療法単独群で13.9カ月であった。RECIST基準に基づく無増悪生存期間中央値は、ベバシズマブ+化学療法併用群で6.7カ月、化学療法単独群では3.4カ月であった。RECIST基準に基づく全奏効率はベバシズマブ+化学療法併用群で27.3%、化学療法単独群では11.8%であった。

 

最終の全生存解析に対するデータカットオフ時に、化学療法単独群の患者の40%が、進行後にベバシズマブ単剤投与にクロスオーバーしていた。全生存期間中央値は、ベバシズマブ+化学療法併用群で16.6カ月、化学療法単独群で13.3カ月であり、統計的な有意差はないとみなされた。

 

Grade2以上の高血圧とタンパク尿はベバシズマブ併用群に多くみられた。消化管穿孔はベバシズマブ併用患者の2.2%に起きた。

 

研究者は、ベバシズマブを標準化学療法と併用すると、プラチナ耐性の再発卵巣癌の女性で、無増悪生存期間と全奏効率が有意に改善すると結論づけた。

 

参考文献
Pujade-Lauraine E, Hilpert F, Weber B, et al: Bevacizumab Combined With Chemotherapy for Platinum-Resistant Recurrent Ovarian Cancer: The AURELIA Open-Label Randomized Phase III Trial. Journal of Clinical Oncology. Published early online March 17, 2014. doi: 10.1200/JCO.2013.51.

 


  c1998- CancerConsultants.comAll Rights Reserved.
These materials may discuss uses and dosages for therapeutic products that have not been approved by the United States Food and Drug Administration. All readers should verify all information and data before administering any drug, therapy or treatment discussed herein. Neither the editors nor the publisher accepts any responsibility for the accuracy of the information or consequences from the use or misuse of the information contained herein.
Cancer Consultants, Inc. and its affiliates have no association with Cancer Info Translation References and the content translated by Cancer Info Translation References has not been reviewed by Cancer Consultants, Inc.
本資料は米国食品医薬品局の承認を受けていない治療製品の使用と投薬について記載されていることがあります。全読者はここで論じられている薬物の投与、治療、処置を実施する前に、すべての情報とデータの確認をしてください。編集者、出版者のいずれも、情報の正確性および、ここにある情報の使用や誤使用による結果に関して一切の責任を負いません。
Cancer Consultants, Inc.およびその関連サイトは、『海外癌医療情報リファレンス』とは無関係であり、『海外癌医療情報リファレンス』によって翻訳された内容はCancer Consultants, Inc.による検閲はなされていません。

原文掲載日

翻訳大木勝弥

監修喜多川 亮(産婦人科/NTT東日本関東病院)

printこの記事を印刷する Facebookシェアする Twitterツィートする LINE送る

免責事項当サイトの記事は情報提供を目的としてボランティアで翻訳・監修されています。翻訳の記事内容や治療を推奨または保証するものではありません。

注目キーワード

新着ドキュメント

一覧

関連薬剤情報

一覧

週間ランキング

  1. 1リンパ腫患者の余命は、診断後の無再発期間2年経過で通...
  2. 2非浸潤性乳管がん(DCIS)診断後の乳がんによる死亡...
  3. 3光免疫療法:近赤外線でがん細胞が死滅
  4. 4BRCA1、BRCA2遺伝子:がんリスクと遺伝子検査
  5. 5若年甲状腺がんでもリンパ節転移あれば悪性度が高い
  6. 6COX-2阻害薬と抗PD1免疫療法薬併用でIDO1発...
  7. 7FDAがベバシズマブとトラスツズマブのバイオ後続品を...
  8. 8コーヒーが、乳がん治療薬タモキシフェンの効果を高める...
  9. 9治療が終了した後に-認知機能の変化
  10. 10FDAが再発・難治性の前駆B細胞急性リンパ性白血病に...

お勧め出版物

一覧

arrow_upward

ユーザー 病名 発信元種別 発信元名 治療法別 がんのケア がんの原因・がんリスク がん予防 基礎研究 医療・社会的トピック 注目キーワード別 薬剤情報名種別

女性のがん
消化器がん
泌尿器がん
肉腫
血液腫瘍
その他
民間機関
その他