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セツキシマブにより転移性トリプルネガティブ乳癌に対する奏効率が上昇する可能性

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セツキシマブにより転移性トリプルネガティブ乳癌に対する奏効率が上昇する可能性

キャンサーコンサルタンツ

第2相臨床試験で、シスプラチンとセツキシマブ(アービタックス®)の併用療法により転移性トリプルネガティブ乳癌の女性患者において有望な奏効率が得られた。この結果は、Journal of Clinical Oncology誌に発表された。

 

セツキシマブは、多くの癌細胞表面にあるタンパク質である上皮成長因子受容体(EGFR)の一部と結合することにより癌の増殖を阻害する標的治療薬である。同薬剤は現在、進行頭頸部癌または進行大腸癌の一部の患者の治療に用いられている。

 

進行トリプルネガティブ(エストロゲン受容体陰性、プロゲステロン受容体陰性およびHER2陰性)乳癌に対するセツキシマブの有効性を評価するため、173人の女性を対象とした第2相臨床試験を実施した。試験に参加した患者は、シスプラチン単独化学療法またはシスプラチンとセツキシマブの併用療法を受けた。

 

試験の主要目的は、セツキシマブの追加によって奏効率が改善し、20%を超える奏効率が得られるのかどうかを判定することであった。

  • 治療効果(検出可能な癌の部分的または全部の消失)は、シスプラチンとセツキシマブの併用群では20%、シスプラチン単独群では10%に認められた。この両治療群間に統計学的な有意差はなく、偶然のみによって起こった可能性を示唆している。
  • 無増悪生存期間(癌の悪化がみられない生存期間)は、シスプラチンとセツキシマブの併用群で3.7カ月、シスプラチン単独群で1.5カ月であった。
  • セツキシマブによって起こりうる副作用として、ざ瘡様皮疹などが認められる。

 

トリプルネガティブ乳癌の女性患者においてセツキシマブの有効性はまだ十分に確立されていないが、研究者らはこの集団を対象とするセツキシマブの追加試験が正当化されると結論づけた。

 

参考文献:

Baselga J, Gomez P, Greil R et al. Randomized Phase II Study of the Anti-Epidermal Growth Factor Receptor Monoclonal Antibody Cetuximab With Cisplatin Versus Cisplatin Alone in Patients With Metastatic Triple-Negative Breast Cancer. Journal of Clinical Oncology. Early online publication June 3, 2013.

 


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原文掲載日

翻訳寺本瑞樹

監修金田澄子(薬学)

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