2019年11月の記事一覧

再発卵巣がんの二次手術で全生存は改善されないの画像

再発卵巣がんの二次手術で全生存は改善されない

プラチナ感受性の再発卵巣がん患者において、二次腫瘍減量術とその後に行う化学療法は、化学療法単独と比べて生存期間を延長しないとの知見が、テキサス大学MDアンダーソンがんセンターの研究者から報告された。 第3相Gynecologic Oncol
再発/難治性のFLT3陽性白血病(AML)にギルテリチニブの画像

再発/難治性のFLT3陽性白血病(AML)にギルテリチニブ

第3相ランダム化試験の結果 再発または難治性のFLT3変異陽性、急性骨髄性白血病(AML)患者において、経口の強力な選択的FLT3阻害剤であるギルテリチニブ[gilteritinib]による治療は、救援化学療法よりも奏効率が高く、生存期間も
前立腺がん骨転移巣では、免疫療法薬の効果はTGF-βにより阻害の画像

前立腺がん骨転移巣では、免疫療法薬の効果はTGF-βにより阻害

多量のサイトカインが治療に不可欠なヘルパーT細胞を排除することをMDアンダーソンの研究者らが発見 骨に転移した前立腺がんは骨組織の破壊を引き起こし、治療の成功に不可欠なT細胞の出現を妨害することで免疫チェックポイント阻害薬の効果を妨げると、
FDAが白血病(CLL)と小リンパ球性リンパ腫にアカラブルチニブを承認の画像

FDAが白血病(CLL)と小リンパ球性リンパ腫にアカラブルチニブを承認

2019年11月21日、米国食品医薬品局(FDA)は慢性リンパ性白血病(CLL)または小リンパ球性リンパ腫(SLL)成人患者に対してアカラブルチニブ(販売名:CALQUENCE、AstraZeneca社)の使用を承認した。 今回の審査はFD
デュルバルマブと化学療法の併用により、小細胞肺がんの生存期間が延長の画像

デュルバルマブと化学療法の併用により、小細胞肺がんの生存期間が延長

大規模臨床試験の新しい結果で、免疫療法薬のデュルバルマブ(販売名:イミフィンジ)は一部の進行小細胞肺がん患者の生存期間を延長する可能性があることが明らかになった。本試験では、デュルバルマブと標準化学療法レジメンの併用により、新規に診断された
FDAがマントル細胞リンパ腫にザヌブルチニブを迅速承認の画像

FDAがマントル細胞リンパ腫にザヌブルチニブを迅速承認

米国食品医薬品局(FDA)は2019年11月14日、1回以上の治療歴のある成人のマントル細胞リンパ腫(MCL)患者の治療薬として、 zanubrutinib [ザヌブルチニブ](販売名:BRUKINSA、BeiGene社)を迅速承認した。
自己免疫疾患を合併するがん患者における免疫療法を検討する臨床試験の画像

自己免疫疾患を合併するがん患者における免疫療法を検討する臨床試験

自己免疫疾患(関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、多発性硬化症など)を有するがん患者に対し免疫療法薬を検討する臨床試験が開始された。 免疫療法薬は、免疫系が腫瘍細胞を発見し殺傷する能力を高める。近年、免疫療法薬は一部の進行がん患者などのよ
PARP阻害薬3剤、卵巣がん初期治療に有望な結果の画像

PARP阻害薬3剤、卵巣がん初期治療に有望な結果

現在、PARP阻害薬として知られる薬剤は、治療後に再発した進行卵巣がん患者の治療に使用されている。最近、新しく3つの臨床試験の結果が発表され、これらの薬剤が進行卵巣がんと新たに診断された患者にも利益をもたらす可能性があることが示された。 P
γセクレターゼ阻害薬が多発性骨髄腫のCAR-T療法を強化の画像

γセクレターゼ阻害薬が多発性骨髄腫のCAR-T療法を強化

キメラ抗原受容体発現T細胞(CAR-T細胞)療法として知られる比較的新しいタイプのがん治療法が、すでに一部の白血病患者およびリンパ腫患者の治療に用いられている。この種の免疫療法は、多発性骨髄腫の治療法としても有望視されているが、その用途には
がんサバイバーのがん関連認知障害の画像

がんサバイバーのがん関連認知障害

発見および管理戦略 がん関連の認知障害は化学療法に限定されない。ある集学的アプローチにより、その複雑なメカニズムに関する知識が向上した。現在、がん患者やサバイバーが認知障害に対処し、生活の質(QOL)を改善できるように、認知リハビリテーショ
FDAがHRD陽性進行卵巣がんにニラパリブを承認の画像

FDAがHRD陽性進行卵巣がんにニラパリブを承認

2019年10月23日、米国食品医薬局(FDA)が3種類以上の化学療法歴があり、相同組換え修復異常(homologous recombination deficiency:HRD)陽性の進行卵巣、卵管または原発性腹膜がん患者に対するニラパリ
がん患者の血栓(深部静脈血栓症:DVT)予防の画像

がん患者の血栓(深部静脈血栓症:DVT)予防

【1】がん患者とがんサバイバーは、静脈血栓の発生リスクが高く深刻な健康問題が生じる場合があります 深部静脈血栓症(DVT)とは、深部静脈で血栓が形成されることです。こうした血栓は通常、下腿、膝、骨盤で発生しますが、腕で発生する可能性もありま
心理的因子と社会的支援が、がん性疼痛に影響するの画像

心理的因子と社会的支援が、がん性疼痛に影響する

専門家の見解 「医師は患者の痛みを軽減するよう修練を積み、熱心に取り組んでいますが心理的健康の評価は見過ごしがちです」2019年がんサポーティブケアシンポジウムのニュースプランニングチームメンバーであるMonica S. Krishnan医
化学療法による末梢神経障害は、オンコロジーマッサージ療法で疼痛軽減の画像

化学療法による末梢神経障害は、オンコロジーマッサージ療法で疼痛軽減

専門家の見解 「化学療法によって誘発される末梢神経障害(CIPN)は最も苦痛で長期にわたり持続する、生活の質(QOL)への影響が大きいがん治療の副作用の一つです」と2019年Supportive Care in Oncology Sympo
チピファルニブがHRAS変異陽性の頭頸部がん患者に有望の画像

チピファルニブがHRAS変異陽性の頭頸部がん患者に有望

ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤のチピファルニブ[tipifarnib]が、HRAS遺伝子に変異を有する再発/転移性頭頸部扁平上皮がん(HNSCC)患者に対する第2相臨床試験で持続的な奏効を示したことが、10月26日~30日開催のAAC
乳がん再発スコアの高い女性では化学療法が有益の画像

乳がん再発スコアの高い女性では化学療法が有益

最も一般的な早期乳がんを有し、かつオンコタイプDX(Oncotype DX)検査が高スコアの女性は術後ホルモン療法に加えて化学療法の併用治療を受けることで優れた長期成績につながる可能性がある。このことは、NCIが資金提供をしたTAILORx
放射線治療への反応と再発を予測するATM、BRCA遺伝子マーカーを特定の画像

放射線治療への反応と再発を予測するATM、BRCA遺伝子マーカーを特定

ASCOの見解 「放射線治療への反応と治療後再発の可能性を予測するために遺伝子シグネチャを使用すると、個々の患者の予後についての理解が深まり、最終的に治療の種類、時期、および強度を変更して、個々の患者の生存および生活の質を改善できます。これ
遠隔転移のない大腸癌の治療後フォローアップ戦略の画像

遠隔転移のない大腸癌の治療後フォローアップ戦略

コクランレビュー記事が コクラン 日本語版ウェブサイト に掲載されました。 「遠隔転移のない大腸癌の治療後フォローアップ戦略」 《実施組織》一般社団法人 日本癌医療翻訳アソシエイツ(JAMT:ジャムティ) 『海外癌医療情報リファレンス』(h
HPVワクチンが男性の口腔HPV感染に対する「集団免疫」をもたらすの画像

HPVワクチンが男性の口腔HPV感染に対する「集団免疫」をもたらす

ワクチンの潜在的利益は2つあり、1つ目は被接種者の直接防御で、2つ目は未接種者の間接防御である。後者は集団免疫という現象で、ワクチン被接種者が多いほど生じやすく、病原微生物が伝播する可能性を更に低くする。 現在、新規研究から、ヒトパピローマ
Lutetium Lu 177-Dotatate[ルテチウム Lu 177 ドータテート]の画像

Lutetium Lu 177-Dotatate[ルテチウム Lu 177 ドータテート]

NCI治療薬辞典による定義(原文)-詳細な科学的定義や、この治療薬に対する別名 【ファクトシート】がんの分子標的療法:Q&A(2014/04/25)(日本語訳)-この治療薬をがんに使用する際の情報
腫瘍細胞を殺傷し、免疫細胞を支援するように遺伝子改変された二機能性ウイルスの画像

腫瘍細胞を殺傷し、免疫細胞を支援するように遺伝子改変された二機能性ウイルス

がん細胞を殺傷するよう遺伝子改変されたウイルスはすでにある種の皮膚がんの治療に使用されており、他のがんに対する治療法としても広範に検討されている。 最新の研究から、こうした腫瘍溶解性ウイルスは人体の抗腫瘍免疫応答を高めるために、さらに改良で