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アバスチンの継続投与により進行大腸癌の初回増悪後の生存期間が延長する

キャンサーコンサルタンツ

2012年米国臨床腫瘍学会(ASCO)年次総会(イリノイ州シカゴ)で発表された大規模第3相試験の結果によると、アバスチン(ベバシズマブ)併用による一次治療を受けた進行大腸癌患者では、アバスチンと標準的化学療法の併用による二次治療により生存期間が延長することが報告された。

 

アバスチンは血管新生の抑制を標的とした治療薬であり、血管内皮増殖因子(VEGF)として知られている蛋白質を遮断する。VEGFは血管新生において重要な役割を果たしており、アバスチンはVEGFを遮断することにより、癌から栄養素や酸素を枯渇させ、その成長を阻害する。また、アバスチンの血管に対する作用により、腫瘍への化学療法の送達も改善できる可能性がある。複数の臨床試験により、アバスチンを標準的化学療法に加えることで転移性大腸癌患者では予後の改善が得られることが示されている。さらに、本試験の結果から、多くの医師が疑問に思っていた、アバスチンの投与を延長することにより進行大腸癌患者では大きな利益がもたらされるということに確証が得られた。

 

アバスチンは標準的化学療法との併用により、進行大腸癌の一次および二次治療にすでに認可されているが、本試験はアバスチンを含む一次治療がすでに行われた患者の二次治療におけるアバスチンの効果を評価した初めてのランダム化比較臨床試験である。本試験にはアバスチンの併用による標準的一次化学療法が行われ、切除不能な転移性大腸癌患者820人が参加した。大腸癌の増悪後に、患者は前回と異なる化学療法薬+アバスチン投与群または化学療法薬+プラセボ投与群にランダムに割り付けられた。アバスチン投与群の生存期間は改善を示し、アバスチン群の全生存期間(OS)は11.2カ月、プラセボ群では9.8カ月であった。また、アバスチン群の無増悪生存期間(PFS)は5.7カ月、プラセボ群では4.1カ月であった。いずれの投与群においても治療に対する忍容性は良好であった。

 

研究者らは、アバスチンによる治療を延長することにより、進行大腸癌患者で生存期間が改善すると結論した。さらに、腫瘍が化学療法に抵抗性を示すようになっても、抗血管新生療法に対する耐性を獲得することはないので、癌が増悪を示すときには化学療法薬を切り替えてアバスチンは継続することにより、二次治療はより効果的になると推測している。

 

参考文献:
Arnold D, Andre T, Bennouna J, et al. Bevacizumab (BEV) plus chemotherapy (CT) continued beyond first progression in patients with metastatic colorectal cancer (mCRC) previously treated with BEV plus CT: Results of a randomized phase III intergroup study (TML study). Presented at the 2012 annual meeting of the American Society of Clinical Oncology, June 1-5, 2012, Chicago, IL. Abstract CRA3503.

 


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翻訳小縣正幸

監修辻村信一(獣医学/農学博士、メディカルライター)

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