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アフィニトールは進行性膵臓神経内分泌腫瘍の進行を抑制

キャンサーコンサルタンツ
2010年7月

最近の第3相試験において、標的治療薬であるアフィニトール (エベロリムス)は進行性膵臓神経内分泌腫瘍(NET)患者の無増悪生存期間を2倍以上に延長した。本試験の結果は第12回世界消化器癌学会で発表された。

 

神経内分泌腫瘍は神経系からの刺激に反応してホルモンを放出する細胞を形成する。これらの腫瘍にはカルチノイド腫瘍、膵島細胞腫瘍、甲状腺髄様癌、褐色細胞腫およびメルケル細胞癌などがある。それらは体中のさまざまな部位に発症する可能性があるが、神経内分泌腫瘍は消化器系において頻発する。

 

アフィニトールは経口標的治療薬であり、哺乳類のラパマイシン標的タンパク質(mTOR)として知られるタンパク質を阻害する作用がある。mTORは癌細胞の分裂および血管の形成を調整する上で重要な役割を担っている。アフィニトールは選択された進行性腎細胞(腎臓)癌患者の治療薬として2009年に承認された。

 

膵神経内分泌腫瘍患者対象に最近行われたアフィニトールの試験は、RADIANT-3(RAD001 In Advanced Neuroendocrine Tumors)試験と呼ばれており、410人の患者を対象としアフィニトールとプラセボの転帰および安全性の比較が行われた。

・アフィニトール投与患者の無増悪生存期間中央値は、プラセボ投与患者の5カ月と比較して、11カ月に延長した。

・アフィニトールは、プラセボ群と比較して癌進行のリスクを65%低下させた。

・アフィニトールの副作用は、以前に行われた試験の副作用と一致しており、主に口内炎(口内の炎症)、下痢および倦怠感などであった。

 

これらの知見に基づき、アフィニトールは進行性膵癌患者において有望な治療選択肢として考えられる。研究者であるJames Yao医師は、「これらの結果は、これまでの試験の正当性をさらに実証し、アフィニトールが患者に対して大きな利益をもたらすことを示している」と結論づけた。

 

参考文献:

Yao, et al. Everolimus versus placebo in patients with advanced pancreatic neuroendocrine tumors (pNET) (RADIANT-3). 12th World Congress on Gastrointestinal Cancer, Barcelona. July 1, 2010.

 


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翻訳滝川俊和

監修辻村信一(獣医学/農学、メディカルライター)

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