Panitumumab/標準化学療法が奏効しない転移性結腸直腸癌に、panitumumabが臨床的有用性を示す | 海外がん医療情報リファレンス

Panitumumab/標準化学療法が奏効しない転移性結腸直腸癌に、panitumumabが臨床的有用性を示す

更新日

Facebookでシェアする Twitterにツィートする LINEに送る print

Panitumumab/標準化学療法が奏効しない転移性結腸直腸癌に、panitumumabが臨床的有用性を示す

キャンサーコンサルタンツ
2006年6月

2つの多施設共同第2相臨床試験の中間結果は、標準化学療法が奏効しない多くの転移性結腸直腸癌患者に、panitumumabが臨床的有用性を与えることを示している。重要なことに、panitumumabへの反応は、EGFRの発現とは無関係であった。この結果は米国臨床腫瘍学会(ASCO)の第42回年次総会で発表された。

 

Panitumumabは、上皮成長因子受容体(EGFR)を標的とする、臨床試験中の完全ヒト免疫グロブリンG2モノクローナル抗体である。米国食品医薬品局(FDA)は、Panitumumabを、緊急性が高く優先的な審査対象とし、Eloxatin®(オキサリプラチン)、Camptosar®(イリノテカン)を中心とする化学療法が奏効しない転移性結腸直腸癌治療へのpanitumumabの使用について、生物学的認可申請(BLA)を最近受理した。

 

Panitumumabは、再発転移性結腸直腸癌に対し、FOLFIRI併用時と同様に単剤でも効果を示しており、様々な種類の癌に対する単剤療法または他の薬剤との併用について、評価を継続している。

 

最初のオープンラベル多施設共同試験(250試験と呼ばれる)の中間分析では、奏効性評価可能症例が23例あった。患者は難治性の転移性結腸直腸癌患者であり、これまでにフルオロウラシル、オキサリプラチン、イリノテカンを中心とする2~3種類の化学療法を受け、その治療中または治療後に疾患の進行が記録されていた患者である。試験対象となった患者は、増悪または治療に耐えられなくなるまで2週間毎にPanitumumabを6mg/kg投与された。全ての患者は、免疫組織化学的染色でEGFRの発現が低いか、陰性であった。

 

  • 13%に部分奏効(PR)が見られた。
  • 30%に疾患の安定(SD)が見られた。
  • 43%に病状コントロール(PR+SD)が見られた。
  • 無増悪生存期間中央値は13.3週であった。
  • 3%にグレード1または2のインフュージョン反応が見られ、1%はグレード3であった。
  • 最もよく見られたPanitumumabによる副作用は、皮膚毒性、倦怠感、腹痛、悪心、下痢であった。
  • 本臨床試験には150症例の登録が計画され、さらに長期の追跡調査により無増悪生存期間や全生存期間などのエンドポイントが評価されるであろう。

 

二つ目の多施設共同第2相臨床試験(167試験と呼ばれる)の中間分析では、奏効性評価可能症例が39例であった。[2] 患者は難治性の転移性結腸直腸癌であり、これまでにフルオロウラシル、オキサリプラチン、イリノテカンを中心とする2~3種類の化学療法を受け、その治療中または治療後に増悪が記録されていた。試験対象となった患者は、増悪または治療に耐えられなくなるまで2週間毎にPanitumumabを6mg/kg投与された。全患者の10%以上に免疫組織化学的染色でEGFRの発現が見られた。

 

16週間の追跡調査後、以下の結果が報告された。

 

  • 8%に部分奏効(PR)が見られた。
  • 21%に疾患の安定(SD)が見られた。
  • 無増悪生存期間中央値は約8週であった。
  • 最もよく見られたpanitumumabによる副作用は、皮膚毒性、倦怠感、腹痛、悪心、下痢であった。
  • グレード3のインフュージョン反応が1症例あった。

 

本臨床試験では300症例が設定され、さらに長期の追跡調査により無増悪生存期間や全生存期間などのエンドポイントが評価されるであろう。

 

研究者らの結論によれば、panitumumabは単剤で、難治性の転移性結腸直腸癌患者に対しEGFR発現の有無にかかわらず、有意な臨床的有用性を示すものである。さらに、panitumumabには前投薬や(最初に比較的高用量を投与する)負荷投与の必要がなく、一般に忍容性が良好である。医療現場でのpanitumumabの真の臨床的有用性は、panitumumabを評価中の他の臨床試験とともにさらに長期の追跡調査により、明確になるであろう。

 


  c1998- CancerConsultants.comAll Rights Reserved. These materials may discuss uses and dosages for therapeutic products that have not been approved by the United States Food and Drug Administration. All readers should verify all information and data before administering any drug, therapy or treatment discussed herein. Neither the editors nor the publisher accepts any responsibility for the accuracy of the information or consequences from the use or misuse of the information contained herein. Cancer Consultants, Inc. and its affiliates have no association with Cancer Info Translation References and the content translated by Cancer Info Translation References has not been reviewed by Cancer Consultants, Inc. 本資料は米国食品医薬品局の承認を受けていない治療製品の使用と投薬について記載されていることがあります。全読者はここで論じられている薬物の投与、治療、処置を実施する前に、すべての情報とデータの確認をしてください。編集者、出版者のいずれも、情報の正確性および、ここにある情報の使用や誤使用による結果に関して一切の責任を負いません。 Cancer Consultants, Inc.およびその関連サイトは、『海外癌医療情報リファレンス』とは無関係であり、『海外癌医療情報リファレンス』によって翻訳された内容はCancer Consultants, Inc.による検閲はなされていません。

翻訳Chachan

監修瀬戸山 修(薬学)

printこの記事を印刷する Facebookシェアする Twitterツィートする LINE送る

免責事項当サイトの記事は情報提供を目的としてボランティアで翻訳・監修されています。翻訳の記事内容や治療を推奨または保証するものではありません。

注目キーワード

新着ドキュメント

一覧

関連薬剤情報

一覧

週間ランキング

  1. 1診療時の腫瘍マーカー検査は不要な可能性
  2. 2ペムブロリズマブが治療歴ある進行再発胃がんに有望
  3. 3非浸潤性乳管がん(DCIS)診断後の乳がんによる死亡...
  4. 4リンパ腫患者の余命は、診断後の無再発期間2年経過で通...
  5. 5BRCA1、BRCA2遺伝子:がんリスクと遺伝子検査
  6. 6緩和ケアにより進行がん患者の医療利用が減少
  7. 7若年甲状腺がんでもリンパ節転移あれば悪性度が高い
  8. 8FDAがベバシズマブ-awwbをバイオシミラーとして...
  9. 9EGFR陽性非小細胞肺がん一次治療にオシメルチニブが...
  10. 10コーヒーが、乳がん治療薬タモキシフェンの効果を高める...

お勧め出版物

一覧

arrow_upward

ユーザー 病名 発信元種別 発信元名 治療法別 がんのケア がんの原因・がんリスク がん予防 基礎研究 医療・社会的トピック 注目キーワード別 薬剤情報名種別

女性のがん
消化器がん
泌尿器がん
肉腫
血液腫瘍
その他
民間機関
その他