[ 記事 ]

頭頸部領域のIMRT、全身等価線量に基づく放射線誘発癌のリ スク評価

Risk assessment of radiation-induced malignancies based on whole-body equivalent dose estimates for IMRT treatment in the head and neck region.

Radiother Oncol. 1999 Dec;53(3):199-203. Verellen D, Vanhavere F. Department of Radiotherapy, Oncologic Center, Academic Hospital, Free University of Brussels (AZ-VUB), Belgium.

【背景と目的】
強度変調放射線治療 (IMRT) は治療効果を落とさずに副作用を減ら すことを目指して頭頸部領域の治療に対して我々の施設でも導入された。しかし ながら、これらの新しい治療は治療対象あたりのモニター・ユニット(MU)が必 然的に増加するため、治療に伴う二次発癌のリスクを増大させることになる。こ の研究の目的は、頭頸部の治療での通常法とIMRTでの全身等価線量を生体測定の 手段でリスクを評価することにある。


 

【方法と対象】
対向二門照射による通常照射法とslice-by-slice arc rotation techniqueによるIMRT (tomotherapy)(The Peacock SystemR: NOMOS corporation, Sewickley, PA) とで比較した。両者とも6-MV photon beam(高エネルギーX線) が用いられた。熱ルミネセンスのバッジと個人モニター用の中性子検出器が全身 等価線量を測定するために用いられ、それぞれの治療法3名ずつで測定された。ICRP 60 (国際放射線防護委員会の勧告)による障害過剰致死的発癌リスクへの条件つき 確率が、線量に対するリスク評価に用いられた。

【結果】
全身等価線量は通常法で0.012 mSv/MU 、IMRTで0.016 mSv/MUとして得られ た。治療対象への線量70Gyを実現するために必要な平均量のMU値を適応すると、 全身等価線量は通常法が 242mSv 、IMRTで 1969mSv とな り、係数8で二次発癌のリスクが増大する (20475 MU versus 127050 MU for a 70 Gy treatment)。

【結論】
歴史的に二次発癌のリスクは局所制御と治療の帰結が恩恵をもたらすもの であれば受け入れられてきた。しかしながら、新しく精巧な治療技術の導入によ り放射線誘発癌のリスクを増大させるだろう。それゆえ、これらのリスクの評価 は、治療技術による恩恵が、あり得るリスクを凌駕するものかどうかが重要とな る。

 

PMID: 10660198

平 栄(放射線腫瘍科) 寄稿

 

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