米FDAがHER2陽性胃食道腺がんにザニダタマブ-hrii+チスレリズマブを承認
米国食品医薬品局(FDA)は、 zanidatamab-hrii[ザニダタマブ-hrii](販売名:Ziihera、Jazz Pharmaceuticals社)を以下の併用療法において承認した。
●FDA承認済み検査で検出されたHER2陽性(IHC 3+またはIHC 2+/ISH+)の切除不能な局所進行/転移を有する胃腺がん、胃食道接合部腺がん、または食道腺がんの成人患者を対象とした一次治療におけるフッ化ピリミジン/プラチナ含有化学療法とチスレリズマブ(販売名:テビムブラ、BeOne Medicines USA, Inc.社)との併用
●FDA承認済み検査で検出されたHER2陽性(IHC 3+)の切除不能な局所進行/転移を有する胃腺がん、胃食道接合部腺がん、または食道腺がんの成人患者を対象とした一次治療におけるフッ化ピリミジン/プラチナ含有化学療法との併用
本日、FDAは、承認された薬剤の添付文書に合わせて、HER2陽性(IHC3+またはIHC2+/ISH+)の胃腺がん、胃食道接合部腺がん、および食道腺がんの患者を特定するための2つのコンパニオン診断機器、PATHWAY anti-HER-2/neu(4B5)ウサギモノクローナル一次抗体およびVENTANA HER2 VENTANA HER2 Dual ISH DNA Probe Cocktail(Ventana Medical Systems, Inc.社/Roche Diagnostics社)も承認した。
Ziiheraおよびテビムブラの詳細な処方情報は、Drugs@FDAに掲載される。
有効性と安全性
HERIZON-GEA-01(NCT05152147)は、切除不能な局所進行/転移を有するHER2陽性胃食道腺がん患者(胃腺がん、胃食道接合部腺がん、食道腺がんを含む)を対象とした、ランダム化、3群、非盲検、実薬対照、国際共同試験であり、有効性が評価された。患者は3つの治療群のいずれかに1:1:1の比率で無作為に割り付けられた。
●A群:トラスツズマブと、治験責任医師が選択したカペシタビンとオキサリプラチン(CAPOX)またはフルオロウラシルとプラチナ(FP)の併用療法。
●B群:ザニダタマブ-hriiとCAPOXまたはFPの併用療法。
●C群:ザニダタマブ-hriiとチスレリズマブおよびCAPOXまたはFPの併用療法。
2つの主要な有効性評価指標は、RECIST v1.1に基づき盲検独立中央審査(BICR)によって評価された無増悪生存期間(PFS)と全生存期間(OS)であった。
有効性の結果によると、HER2 IHC3+またはIHC2+/ISH+腫瘍を有する患者において、C群(ザニダタマブ-hriiおよびチスレリズマブを含む群)はA群と比較して、OSおよびPFSが統計的に有意に改善した。全生存期間の中央値は、C群で26.4ヵ月(95%信頼区間:21.5~30.3)、A群で19.2ヵ月(95%信頼区間:16.8~21.8)(ハザード比0.72[95%信頼区間:0.57~0.90]、p値0.0043)であり、無増悪生存期間の中央値は、C群で12.4ヵ月(95%信頼区間:9.8~18.5)、A群で8.1ヵ月(95%信頼区間:7.0~8.9)(ハザード比0.63[95%信頼区間:0.51~0.78]、p値<0.0001)であった。
B群(ザニダタマブ-hrii群)では、A群と比較してPFSが統計的に有意に改善した。OSの中間結果は、PFS解析の時点では統計的に有意ではなかった。HER2 IHC 2+/ISH+集団における探索的解析に基づくと、B群の治療効果は主にHER2 IHC 3+腫瘍を有する患者のサブグループに起因するものであった。IHC 3+腫瘍を有する患者では、PFSの中央値はB群で14.2ヵ月(95% CI:11.7、16.7)、A群で7.6ヵ月(95% CI:6.9、8.5)であった(ハザード比0.55[95% CI 0.43、0.69])。
ザニダタマブ-hriiの処方情報には、下痢および胚・胎児毒性に関する枠囲み警告、ならびに左心室機能障害および輸液関連反応に関する警告および注意事項が記載されている。チスレリズマブの処方情報には、免疫介在性有害反応、輸液関連反応、同種造血幹細胞移植の合併症、および胚・胎児毒性に関する警告および注意事項が記載されている。
推奨用量
ザニダタマブ-hriiの推奨用量は患者の体重に基づく。体重が70 kg未満の場合、推奨用量は3週間に1回1,800 mg、または2週間に1回1,200 mgである。体重が70 kg以上の場合、推奨用量は3週間に1回2,400 mg、または2週間に1回1,600 mgである。チスレリズマブの推奨用量は、2週間に1回150 mg、3週間に1回200 mg、4週間に1回300 mg、または6週間に1回400 mgであり、病勢進行または許容できない毒性が発現するまで継続する。
- 記事担当 仲里芳子
- 監修 泉谷昌志(消化器内科、がん生物学/東京大学医学部附属病院)
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- 原文掲載日 2026/08/25
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