多発性骨髄腫に対するレナリドミドの適応拡大をEMAが推奨

多発性骨髄腫に対するレナリドミドの適応拡大をEMAが推奨

自家幹細胞移植を受けた初発多発性骨髄腫患者に対する維持療法に関する新規適応

欧州医薬品庁(EMA)医薬品委員会(CHMP)は、医薬品レナリドミド(レブラミド)の販売申請内容の変更を推奨する肯定的意見を採択した。本医薬品の販売承認取得者は、Celgene Europe Limited社である。

医薬品委員会は、既存の適応を以下のとおり拡大することを採択した。

「レナリドミドは、自家幹細胞移植を受けた初発多発性骨髄腫の成人患者に単剤維持療法として適応される。」

レナリドミドの全適応についての詳細は以下のとおりとなる。

「多発性骨髄腫

レナリドミドは、自家幹細胞移植を受けた初発多発性骨髄腫の成人患者に単剤維持療法として適応される。

レナリドミドは、移植不適格の未治療多発性骨髄腫の成人患者に併用療法として適応される。

レナリドミドとデキサメタゾンとの併用は、少なくとも1回の治療歴のある多発性骨髄腫の成人患者の治療に適応される。

骨髄異形成症候群

レナリドミドは、他の治療選択肢が不十分または不適切である場合に、5番染色体長腕(5q)欠失単独の細胞遺伝学的異常を伴う低リスクまたは中間リスク-1の骨髄異形成症候群に起因する輸血依存性貧血の成人患者に単剤療法として適応される。

マントル細胞リンパ腫

レナリドミドは、再発性または難治性のマントル細胞リンパ腫の成人患者に単剤療法として適応される。」

本製品の使用に関する詳細な推奨事項は、最新の製品概要に記載される予定である。この製品概要は、欧州委員会が販売認可への変更決定を承認した後、改訂版欧州公開医薬品審査報告書に公表されて、すべてのEU公用語で利用可能になる。

肯定的意見の要約は、委員会決定に影響を与えることなく公表される。通常、意見採択から67日後に発行される。

翻訳担当者 会津麻美

監修 喜安純一(血液内科・血液病理/飯塚病院 血液内科)

原文を見る

原文掲載日 

【免責事項】
当サイトの記事は情報提供を目的として掲載しています。
翻訳内容や治療を特定の人に推奨または保証するものではありません。
ボランティア翻訳ならびに自動翻訳による誤訳により発生した結果について一切責任はとれません。
ご自身の疾患に適用されるかどうかは必ず主治医にご相談ください。

骨髄腫に関連する記事

米FDAが再発/難治性の多発性骨髄腫にリンボセルタマブ-gcptを迅速承認の画像

米FDAが再発/難治性の多発性骨髄腫にリンボセルタマブ-gcptを迅速承認

2025年7月2日、米国食品医薬品局(FDA)は、プロテアソーム阻害薬(PI)、免疫調節薬(IMiD)、抗CD38モノクローナル抗体を含むフォースライン(4次治療)以上の治療を受けた再...
【ASCO2025】年次総会注目すべき追加研究・LBA ②の画像

【ASCO2025】年次総会注目すべき追加研究・LBA ②

5月30日-6月3日イリノイ州シカゴおよびオンラインで開催された2025年米国臨床腫瘍学会(ASCO)年次総会では、がんのさまざまな部位にわたる幅広いテーマについて探究した44件の研究...
【ASCO2025】年次総会注目すべき追加研究・LBA ①の画像

【ASCO2025】年次総会注目すべき追加研究・LBA ①

ASCOの見解(引用)5月30日-6月3日イリノイ州シカゴおよびオンラインで開催された2025年米国臨床腫瘍学会(ASCO)年次総会では、がんのさまざまな部位にわたる幅広いテー...
多発性骨髄腫へのダラツムマブ/イサツキシマブ併用承認で初回治療選択肢が拡大の画像

多発性骨髄腫へのダラツムマブ/イサツキシマブ併用承認で初回治療選択肢が拡大

米国食品医薬品局(FDA)による最近の2件の承認により、新たに診断された多発性骨髄腫の患者に対する初回治療の選択肢が広がった。 

7月30日、FDAは自家幹細胞移植の適応がある患者を対象...