FDAがアジスロマイシン長期使用によるがん再発リスク増大を警告

FDAがアジスロマイシン長期使用によるがん再発リスク増大を警告

対象:がん患者、医療従事者、腫瘍医

問題点:特定の炎症性肺疾患を予防する目的で、造血幹細胞移植を受ける血液またはリンパ節のがん患者に抗生物質のアジスロマイシン(商品名:Zithromax、Zmax)を長期投与すべきでない。臨床試験の結果によると、このような患者では、血液およびリンパ節に影響を及ぼすがんの再発率が上昇し、死亡することもある。FDAは追加データを審査中であり、審査完了後に結論および推奨事項を通達する。

背景:閉塞性細気管支炎症候群と呼ばれる深刻な肺疾患は肺の気道の炎症および瘢痕が原因となって重篤な息切れおよび乾性咳嗽を引き起こし、アジスロマイシンの長期使用が研究されている。ドナーから造血幹細胞移植を受けるがん患者には閉塞性細気管支炎症候群のリスクがある。商標名のついたアジスロマイシンを製造するメーカーは、同種幹細胞移植を受ける患者をケアする医療従事者向けに安全性の問題に関する文書を提示する予定である。

アジスロマイシンは閉塞性細気管支炎症候群の予防薬としては承認されていないが、肺、副鼻腔、皮膚などの部位に影響を及ぼすさまざまな炎症の治療に用いる抗生剤としてFDAが承認している。本薬剤は26年以上使用されており、ZithromaxおよびZmaxの商標名で販売されており、そのジェネリックも多数の製薬会社により販売されている。本薬剤は炎症を引き起こす可能性のある細菌の増殖を抑えることによって作用する。

推奨:医療従事者は、がんの再発およびがんによる死亡の可能性が高まるため同種幹細胞移植を受ける患者に閉塞性細気管支炎症候群の予防薬として長期にわたりアジスロマイシンを処方すべきではない。

造血幹細胞移植受けた患者は医療従事者に相談をせずにアジスロマイシンの服用を中止すべきではない。個人の判断で服用を中止すると、医療従事者の指示が直接受けられないため害を及ぼす場合がある。本薬剤の服用について疑問や不安がある場合は医療従事者に相談すること。

[08/03/2018 – Drug Safety Communication – FDA] 
[08/2018 – Health-care Provider Letter – Pfizer]

翻訳担当者 松長愛美

監修 佐々木裕哉(血液内科/横須賀米国海軍病院)

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原文掲載日 

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