アバスチン併用は複数回および強い治療を受けた子宮頸癌に対し効果がある

キャンサーコンサルタンツ
2006年11月

ワシントン大学の研究者らは、これまでにかなりの治療を受けてきた再発子宮頸癌患者で、アバスチン(ベバシズマブ)と5-FU、もしくはゼローダ(カペシタビン)併用は効果的である、という報告をした。 この試験の詳細はGynecologic Oncology誌2006年11月号に掲載されている。

アバスチンは血管内皮成長因子 (VEGF)に対する組換え型のヒト化単クローン抗体である。 VEGFというのは、腫瘍血管新生において重要なはたらきをするのだが、その活動を妨げることがつまり抗腫瘍効果につながるのである。アバスチンは非小細胞肺癌の治療に米国食品医薬品局から承認されているが、乳癌や卵巣癌などの多くの腫瘍でも効果がある。 しかしながら、子宮頸癌に対してアバスチン治療の試験は報告されていない。

ワシントン大学の研究者は、これまでに3種類(中央値)のレジメンを行ってきた再発子宮頸癌患者6名に治療を行った。完全奏効、部分奏効を認めたのがそれぞれ1人、そして病勢安定が2人にみられた。奏効がみられた、または病勢安定と認められた患者では、無増悪期間の中央値は4.3カ月であった。

コメント:

アバスチンは子宮頸癌に効果あり、疾病経過中でより早期に評価されるべきである、ということをこれらのデータは示している。

参考文献:

Wright JD, Viviano D, Powell MA, et al. Bevacizumab combination therapy in heavily pretreated, recurrent cervical cancer. Gynecologic Oncology 2006;103:489-493.


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翻訳担当者 RIS

監修 瀬戸山 修(薬学)

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