2011/10/18号◆AHRQ情報「前立腺癌検診の勧告案にパブリックコメントを募集」「新しい子宮頸癌検診の勧告案にパブリックコメントを募集」

同号原文

NCI Cancer Bulletin2011年10月18日号(Volume 8 / Number 20)

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AHRQ情報

・前立腺癌検診の勧告案にパブリックコメントを募集
・新しい子宮頸癌検診の勧告案にパブリックコメントを募集
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前立腺癌検診の勧告案にパブリックコメントを募集

米国予防医療作業部会(USPSTF)は先週、「前立腺癌の疑いが高い症状」が認められない健常男性を対象に、前立腺特異抗原(PSA)検査を用いた前立腺癌検診の実施を推奨しないという勧告案を発表した

本勧告案は、主にPSA検査により診断された前立腺癌の治療に関するコホート研究および臨床試験と、前立腺癌検診に関する臨床試験によってもたらされた結果の再検討に基づくものである。本案では、「前立腺癌の疑いが高い症状を有する男性に対する診断」の一部、または「前立腺癌の診断後や治療後におけるサーベイランスを目的とした」PSA検査は対象としていないと同会は記した。

本勧告案に関するパブリックコメントの募集期間は11月8日までである。パブリックコメント募集は、同会(USPSTF)が情報交換する手段であり、本案に反映されると同会は説明している。

パブリックコメントは、USPSTF ウェブサイト経由、またはDr. Robert Cosby氏に郵送で提出できる。

c/o USPSTF, 540 Gaither Road, Rockville, MD 20850.

新しい子宮頸癌検診の勧告案にパブリックコメントを募集

10月18日に米国予防医療作業部会(USPSTF)は、子宮頸癌検診の勧告案を発表した。本勧告案は、同会による前回勧告案の改訂であり、パブリックコメントを30日間受け付ける。

本勧告案では、性的行為経験があり子宮頸部を有する21歳から65歳の女性を対象に、3年ごとのパップテスト(子宮頸部細胞診)を用いた検診の実施を推奨している。また、本案では30歳未満の女性におけるヒトパピローマウイルス(HPV)検査を用いた検診を、パップテストを組み合わせた場合あるいは単独実施の場合のいずれにおいても推奨していない。30歳以上の女性では、「現時点でHPV検査の実施について、単独実施のみならずパップテストとの併用についても、有益性と有害性のバランスを評価するにはエビデンスが乏しい」と同会は結論付けた。

本勧告案に関するパブリックコメント募集期間は11月16日までである。パブリックコメントは、USPSTF ウェブサイト経由、またはDr. Robert Cosby氏に郵送で提出できる。

c/o USPSTF, 540 Gaither Road, Rockville, MD 20850.

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酒井 伸茂 訳

北村 裕太(農学/医学) 監修 
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