FDAがアクトス(ピオグリタゾン)の安全性情報の中間審査を実施

FOR IMMEDIATE RELEASE:2010年9月17日 Media Inquiries: Karen Riley, 301-796-4674 Consumer Inquiries: 888-INFO-FDA

FDAがアクトス(ピオグリタゾン)の安全性情報の中間審査を実施

米国食品医薬品局(FDA)は本日(9月17日)、糖尿病薬アクトス(ピオグリタゾン)による膀胱癌のリスクについて調べる長期観察研究の中間結果を受け、本剤の安全性審査を開始したことを発表した。 この中間結果は、アクトスを製造しているサンディエゴの武田ファーマシューティカルズ・ノースアメリカ(Takeda Pharmaceuticals North America Inc.)が現在実施している10年間の観察研究の5年間までのデータに基づくものである。この中間解析の結果において、全体としてはアクトスへの曝露と膀胱癌リスクとの間に関連性は認められなかった。しかしながら、アクトス対する曝露期間が最も長い患者および累積投与量が最も多い患者においては膀胱癌リスクが増加していた。 FDAは現在、審査を継続中であり、アクトスにより膀胱癌リスクが増加するとの結論は出ていない。 アクトスは2型糖尿病患者の血糖をコントロールするために用いられている、ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体(peroxisome proliferator-activated receptor、PPAR)アゴニストとして知られるクラスの薬剤である。このクラスのほかの薬剤はAvandia[アバンディア](rosiglitazone[ロシグリタゾン])のみである。FDAはアバンディア投与を受けている患者におけるアバンディアと膀胱癌との関係についての臨床情報を入手していない。 アクトスについて懸念を抱く患者は、医療従事者に相談すること。医療従事者からアクトスをやめるように指示されるのでなければ、服用を止めるべきではない。 詳細は下記を参照のこと。 Ongoing Safety Review of Actos (pioglitazone) and Increased Risk of Bladder Cancer

http://www.fda.gov/Drugs/DrugSafety/ucm226214.htm

******

****** 村田純江 訳 辻村信一 (獣医学/農学博士、メディカルライター)監修  ******


原文


【免責事項】
当サイトの記事は情報提供を目的として掲載しています。
翻訳内容や治療を特定の人に推奨または保証するものではありません。
ボランティア翻訳ならびに自動翻訳による誤訳により発生した結果について一切責任はとれません。
ご自身の疾患に適用されるかどうかは必ず主治医にご相談ください。

その他の泌尿器がんに関連する記事

免疫療法薬が一部の陰茎がんに有効である可能性の画像

免疫療法薬が一部の陰茎がんに有効である可能性

ダナファーバーがん研究所研究概要表題進行陰茎がんにおける免疫チェックポイント阻害薬の安全性と有効性:世界泌尿生殖器希少腫瘍学会(Global Society of Ra...
ASCO泌尿生殖器がんシンポジウム2022:ダナファーバーがん研究所の発表の画像

ASCO泌尿生殖器がんシンポジウム2022:ダナファーバーがん研究所の発表

2022年米国臨床腫瘍学会(ASCO)泌尿生殖器(GU)がんシンポジウムにおいてダナファーバーがん研究所が重要な研究成果を発表する。このシンポジウムは、サンフランシスコを会場に2月17~19日にバーチャル形式および現地開催で実施される。AS
FDAがペムブロリズマブおよびアテゾリズマブの処方情報を更新の画像

FDAがペムブロリズマブおよびアテゾリズマブの処方情報を更新

FDAは、シスプラチン療法が不適格である局所進行または転移性尿路上皮がん患者の一次治療に関して、患者の選定を目的とするPD-L1判定のためにFDA承認検査の実施を義務付ける 2018年8月16日、米国食品医薬品局(FDA)は、ペムブロリズマ
陰茎がんの男性の多くが推奨治療を受けていないの画像

陰茎がんの男性の多くが推奨治療を受けていない

JAMA Oncolgy3月1日版に掲載された大規模な後ろ向き研究によると、隣接するリンパ節に転移した陰茎がんの男性すべてが生存期間を改善する可能性のある推奨治療を受けているわけではない。   このような陰茎がん男性の約3分の1が