FDA、消化器癌と腎臓癌治療に新承認(SUTENT)

原文
FDAは消化管と腎臓の癌に新治療を承認
  2006年1月26日
米国食品医薬品局(FDA)は本日Sutent(sunitinib)を、稀な胃癌である消化管間質性腫瘍(GIST)と進行腎臓癌の患者に新しい標的抗癌治療として承認すると発表した。本日の通知は、当局が初めて新規の癌治療薬を同時に二つの適応に対して承認したことになる。

優先審査指定を受け6ヶ月未満で承認されたSutentは、腫瘍細胞から成長に必要な血液や栄養素を枯渇させる、複数のターゲットに働きかけるチロシン・キナーゼ阻害剤である。 

「本日の承認は希少で治療困難な型の癌患者に飛躍的な治療の利用を可能にする重要な第一歩です」とFDA’s Center for Drug Evaluation and Researchの指導者Steven Galson, MD氏は述べた。「Sutentのような新しい標的治療はFDAが限られた治療法しかない患者に選択肢を広げる助けとなっています」

米国癌協会によれば毎年32,000人が新たに進行腎臓癌にそして5,000人がGISTと診断される。

Sutentは、GIST患者の現行治療法であるグリベックにも進行したか、または不耐性となったGIST患者の治療として承認された。患者の臨床試験を行う一方、研究者らは早期(中間)解析を行い、Sutentがこの稀な胃癌の患者において腫瘍や新病巣の成長時間を遅らせることを示した。具体的には、Sutentで治療した患者の無進行期間中央値は27週間で、無治療の患者においては6週間であった。

FDAは進行腎細胞癌(RCC)の患者の治療にもSutentを迅速承認した。GISTへの承認は腫瘍の成長を遅らせる薬剤の効力に基いているのに対し、この承認はSutentが患者の腫瘍サイズの縮小効果に基づいている。サイトカイン・ベースの治療後腫瘍が進行した転移性腎臓癌患者で、26%から37%にまたがる全生存率がみられた。

 「本日これらの適応への薬剤承認は、代替データエンドポイントを用いて患者の新治療の利点をより早い時期に知ることを可能にするという強力なエビデンスを提供しています。」とFDA’S Office of Oncology Drug Products責任者Richard Pazdur, MD氏は述べた。

FDAは重篤で命にかかわる病気の患者に安全で効果的な治療手段の提供に長年貢献してきた。いくつかのケースではFDA承認前に提供している。GISTの臨床試験では有意な臨床結果がデータの早期中間解析を通して決定付けられた。その結果、研究者は試験を受けた全患者に治療への転換を可能にした。腎細胞癌の適応ではFDAは、重篤で命にかかわる病気への薬剤承認を促進する調整機構である迅速承認制度を用いた。

FDAは製造スポンサーと連携し、承認に先行して拡大アクセスプログラムを提供、臨床試験に無登録の患者にも製品の利用を可能にした。現在拡大アクセスプログラムによって1,700人以上の患者にSutent治療が行なわれている。

「拡大アクサスプログラムは、最も必要とする患者、特に癌患者が治療を受けられる効果的な方法であることが立証されました」とNational Coalition of Cancer Survivorshipの代表であるEllen Stovall氏は述べた。「できるだけ多くの患者に有望な新治療を利用可能にするために、これらの拡大アクサスプログラムに参加することと同様臨床研究に参加するという両方の選択肢を患者と医師にもっと認識してもらうことが必要です」

最も多く報告されたSutent関連の副作用は下痢、皮膚の変色、口内炎、虚弱、そして味覚変化などである。Sutentで治療を受けた患者には疲労、高血圧、出血、むくみそして味覚異常もあった。甲状腺機能障害もみられた。

SutentはNY, New YorkのPfizer 社のPhizer Labsから配給される。

(内村美里人 訳・野中希 校正)

【免責事項】
当サイトの記事は情報提供を目的として掲載しています。
翻訳内容や治療を特定の人に推奨または保証するものではありません。
ボランティア翻訳ならびに自動翻訳による誤訳により発生した結果について一切責任はとれません。
ご自身の疾患に適用されるかどうかは必ず主治医にご相談ください。

腎臓がんに関連する記事

腎がん術後キイトルーダの延命効果が初めて試験で示されたの画像

腎がん術後キイトルーダの延命効果が初めて試験で示された

米国臨床腫瘍学会(ASCO)ASCO専門家の見解「KEYNOTE-564試験の最新結果は、腎臓がんの術後療法におけるペムブロリズマブ(販売名:キイトルーダ)の有効性に焦点を当て...
体幹部定位放射線治療(SBRT)が早期腎臓がんの重要な治療法となる可能性の画像

体幹部定位放射線治療(SBRT)が早期腎臓がんの重要な治療法となる可能性

米国国立がん研究所(NCI) がん研究ブログ一部の腎臓がん患者にとって、体幹部定位放射線治療(SBRT)と呼ばれる治療法は、手術が選択できない場合に非常に有効な治療法と考えられることが...
ベルズチファンはエベロリムスより進行腎がんの予後を改善の画像

ベルズチファンはエベロリムスより進行腎がんの予後を改善

ダナファーバーがん研究所免疫チェックポイント阻害薬および抗血管新生薬による治療歴のある患者において、新たな安全性の懸念が生じることなく無増悪生存期間が改善した

第3相臨床試験において、ベ...
進行腎臓がんに対する免疫チェックポイント阻害薬の逐次投与を強く否定する研究結果の画像

進行腎臓がんに対する免疫チェックポイント阻害薬の逐次投与を強く否定する研究結果

ダナファーバーがん研究所研究の概要

表題:免疫チェックポイント阻害薬による治療の後進行した転移性腎細胞がんに対するアテゾリズマブ+カボザンチニブ併用療法とカボザンチニブ単独療法の有効性と...