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進行子宮内膜がんにレンバチニブ+ペムブロリズマブ併用がQOL悪化までの時間を延長

治療歴のある進行子宮内膜がんに対するレンバチニブ(販売名:レンビマ)とペムブロリズマブ(販売名:キイトルーダ)併用療法の有用性が、患者報告アウトカム(PRO)によって裏付けられた

プラチナ製剤による治療後に進行した子宮内膜がん患者において、レンバチニブ+ペムブロリズマブ併用療法が生活の質(QOL)悪化までの時間を遅らせることが、ESMO 婦人科がん会議 2022で報告された。これは、レンバチニブ+ペムブロリズマブ(LP)併用療法群と医師が選択した治療法(TPC)群とを比較した第3相309/KEYNOTE-775試験における患者報告アウトカム(PRO)の事後解析結果であり、LP併用療法が症状、身体機能、グローバルヘルス(GHS)の各スコアにおいて回復がみられない悪化までの時間(TTdD)を改善し、評価を行った各種スケールのほとんどで有益であることが認められた。

臨床試験において患者にとってより良い治療を決める上で、PROとQOLに関する情報が注目されている。治療歴のある進行子宮内膜がん患者においてLP併用療法は、TPOと比較して無増悪生存期間(PFS)と全生存期間を有意に改善することが309/KEYNOTE-775試験で示され、進行子宮内膜がん患者のセカンドラインにおける標準治療となった。同試験では、LP併用療法群でグレード3以上の有害事象の発生率がTPC群よりも高く、投与量を減らしたり治療を中止したりした患者の割合が多かったものの、治療開始から12週間後の健康関連QOL(HRQoL)は両群間で有意差がなかったと報告されており、南スイスがん研究所(IOSI)のIlaria Colombo医師は、これは副作用の一部が回復のみられない悪化には至らず、可逆的であったことを示唆していると述べている。

今回の解析の結果、機能スコアについては治療開始から初めての悪化までの時間(TTfD)は両群でおおむね同等だった。症状スコアには差があり、呼吸困難、身体イメージの低下、刺痛感・麻痺、脱毛はLP併用療法群の方が軽度であり、痛み、食欲低下、下痢、筋肉痛は医師が選択した治療(TPC)群の方が軽度だった。患者報告アウトカム(PRO)の平均観察期間は通常、レンバチニブ+ペムブロリズマブ(LP)併用治療群の方がTPC群よりも長かった。

Colombo氏は、レンバチニブ+ペムブロリズマブ(LP)併用療法群では、TPC群よりも無増悪生存期間が長いため、症状悪化が遅れるということは驚くべきことではないが、治療期間が長いほど、副作用を経験する可能性も高いということも考慮される必要があると述べている。

日本語記事監修:野長瀬 祥兼(腫瘍内科/市立岸和田市民病院)

翻訳担当者岩佐 薫子

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