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FDAが尿路上皮がんの術後療法にニボルマブを承認

2021年8月19日、米国食品医薬品局(FDA)は、根治切除後に再発リスクが高い尿路上皮がん患者の術後療法として、ニボルマブ(販売名:オプジーボ、Bristol-Myers Squibb Co.社)を承認した。

今回の承認は、高リスクの尿路上皮がん患者に対する術後療法として初のFDA承認となる。

また、上記の承認を支持する試験結果は、進行性または転移尿路上皮がんに対して迅速早期承認下にあるニボルマブが本承認を取得する裏付けにもなった。

ニボルマブは、再発リスクの高い膀胱または上部尿路(腎盂または尿管)の尿路上皮がんの根治的切除後から120日以内の患者を対象とした、プラセボ対照無作為化二重盲検比較試験であるCHECKMATE-274試験(NCT02632409)で評価された。患者はニボルマブ240 mgまたはプラセボを投与する群に無作為に(1:1)割り付けられ、再発するまで、あるいは許容できない毒性が出るまで2週間毎に点滴静注し、最大治療期間を1年間とした。

有効性主要評価項目は、PD-L1タンパク発現率1%以上の腫瘍を有する患者とそのITT(治療意図による)解析集団における、治験責任医師が評価した無病生存期間(DFS)であった。DFSは、(局所尿路上皮管、局所非尿路上皮管、または遠隔転移による)初発再発または死亡までの期間と定義した。事前に設定された中間解析では、両主要評価項目において、ニボルマブ群とプラセボ群の間で、統計的に有意なDFSの改善が認められた。ITT解析では、DFSの中央値は、ニボルマブ群では20.8カ月(95% CI:16.5、27.6)であったのに対し、プラセボ群では10.8カ月(95% CI:8.3、13.9)であった(HR 0.70、95% CI:0.57、0.86、p = 0.0008)。PD-L1タンパク発現率1%以上の腫瘍を有する患者において、ニボルマブ群がDFSの中央値に達しなかった(95% CI:21.2、推定不能)のに対し、プラセボ群では8.4カ月(95% CI:5.6、21.2)であった(HR 0.55、95% CI:0.39、0.77、p = 0.0005)。

PD-L1タンパク陰性の患者(58%)を対象に探索的に実施した非層別化解析のDFSハザード比推定値は0.83(95% CI:0.64、1.08)であった。全生存期間(OS)はデータが未成熟で、無作為化集団全体の死亡率は33%であった。上部尿路上皮がん(UTUC)を有する部分集団の死亡例は37人であった(内訳はニボルマブ群20人、プラセボ群17人)。

CHECKMATE-274試験において、ニボルマブ群の20%以上に報告された最もよくみられた有害事象は、発疹、疲労、下痢、そう痒、筋骨格系の痛み、尿路感染であった。

尿路上皮がんのアジュバント療法におけるニボルマブの推奨用量は、2週間毎に240 mg、または4週間毎に480 mgである。オプジーボの全処方情報はこちらを参照。(日本語の添付文書はこちらを参照)

翻訳三宅民子

監修河村光栄(放射線科/京都医療センター放射線治療科)

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