[ 記事 ]

FDAがBRAF変異メラノーマにダブラフェニブ+トラメチニブを承認

2018年4月30日、米国食品医薬品局は、完全切除術後に、FDA認証の検査で検出されたBRAF V600EまたはV600K変異を有するリンパ節転移陽性メラノーマ(悪性黒色腫)患者の補助療法としてダブラフェニブ(商品名:タフィンラー、Novartis Pharmaceuticals Corp.社)とトラメチニブ(商品名:メキニスト、Novartis Pharmaceuticals Corp.社)の併用を通常承認した。

 

 

本承認は、COMBI-AD(NCT01682083)試験に基づく。COMBI-AD試験は、BRAF V600EまたはV600K変異陽性であり、所属リンパ節への病理学的転移が認められたステージ3メラノーマ患者870人を対象に行われた多施設共同、国際、ランダム化、二重盲検、プラセボ対照試験である。患者は、ダブラフェニブ(150 mg、1日2回)とトラメチニブ(2 mg、1日1回)の併用投与を受ける群または2種類のプラセボの投与を受ける群に1:1の割合で無作為に割り付けられた。投与期間は最長1年であった。

 

 

主要有効性評価項目は、無再発生存期間(RFS)であった。RFSは、ランダム化から疾患再発(局所転移、領域転移、もしくは遠隔転移)、新たな原発性メラノーマの発生、または全死因死亡に至る期間のなかで試験責任医師によって最初に発現が認められた期間と定義された。プラセボ群に対して併用群のRFSに統計学的に有意な改善が認められた。データ締め切り時点での再発率または死亡率は、併用群では38%(n=166)、プラセボ群では57%(n=248)であり、併用群の方が低かった(ハザード比0.47; 95%信頼区間(CI) 0.39~0.58; p<0.0001)。RFS推定中央値は、併用群では未到達であったのに対し、プラセボ群では16.6カ月(95% CI: 12.7~22.1)であった。

 

 

COMBI-AD試験において最もよくみられた有害反応は、発熱、疲労、悪心、頭痛、発疹、悪寒、下痢、嘔吐、関節痛、および筋肉痛であり、併用投与を受けた患者のうち20%以上に認められた。ダブラフェニブの投与中止、用量減量、または投与中断につながった有害反応の発現率は、それぞれ25%、35%、66%であり、最もよくみられたのは発熱と悪寒であった。トラメチニブの投与中止または用量減量につながった有害反応の発現率は、それぞれ24%、54%であり、最もよくみられたのは発熱と悪寒であった。トラメチニブの用量減量につながった有害反応の発現率は、23%であり、最もよくみられたのは発熱と駆出率低下であった。

 

 

メラノーマに対する術後補助療法としての推奨用量は、ダブラフェニブ150 mg、1日2回経口投与およびトラメチニブ2 mg、1日1回経口投与とし、疾患再発または許容できない毒性がみられるまで、最長1年間行う。

 

 

全処方情報は以下に記載されている:

ダブラフェニブ処方情報: https://www.accessdata.fda.gov/drugsatfda_docs/label/2018/202806s008lbl.pdf

トラメチニブ処方情報: https://www.accessdata.fda.gov/drugsatfda_docs/label/2018/204114s007lbl.pdf

 

 

FDAは、本申請を優先審査に指定した。ダブラフェニブ+トラメチニブ併用は、本適応に対する画期的治療薬として指定され、オーファンドラッグ(希少疾病用医薬品)として指定を受けた。FDAの迅速承認プログラムについての情報は「企業向けガイダンス、重篤疾患のための迅速承認プログラム―医薬品および生物学的製剤(Expedited Programs for Serious Conditions-Drugs and Biologics)」に記載されている: http://www.fda.gov/downloads/drugs/guidancecomplianceregulatoryinformation/guidances/ucm358301.pdf

翻訳小畑オーエンズ和世

監修東 光久(総合診療、腫瘍内科、緩和ケア/福島県立医科大学白河総合診療アカデミー)

原文を見る

原文掲載日

【免責事項】

当サイトの記事は情報提供を目的としてボランティアで翻訳・監修されています。
翻訳の記事内容や治療を推奨または保証するものではありません。

関連記事