Lenalidomide(Revlimid)により骨髄異形成症候群の輸血の必要性減少 | 海外がん医療情報リファレンス

Lenalidomide(Revlimid)により骨髄異形成症候群の輸血の必要性減少

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Lenalidomide(Revlimid)により骨髄異形成症候群の輸血の必要性減少

Lenalidomide Reduces Need for Blood Transfusions in Myelodysplastic Syndrome(http://cancer.gov/clinicaltrials/results/lenalidomide-and-MDS0505)
(Posted: 05/15/2005)

2005年ASCO会議での報告によると、骨髄異形成症候群患者の輸血の必要を少なくする。


要約
特定の遺伝子異常のある骨髄異形成症候群(MDS)で以前に治療を受けたことがある患者の第II相試験において、lenalidomide(Revlimid)が非常に有効であることが分かりました。薬剤の投与期間の中央値わずか4週間後にはおよそ3例に2例の割合で定期的な輸血を必要としなくなりました。これら症例の血液細胞も好ましい変化を示しました。

出典   ASCO年次総会、オーランド。2005年5月15日。

背景
骨髄異形成症候群( MDS)とは、骨髄が十分量の成熟した健康な血液細胞を作ることができない一群の癌のことです。これは成人ではもっともよくある血液癌で、毎年5万人近くの米国人に影響を与えています。MDS患者は疲労感や貧血といった症状との闘病の手助けとなる輸血を定期的にする必要が多くなります。

ある種の MDSでは第5染色体上に欠落または欠陥のある遺伝子、いわゆる5qマイナス症候群が含まれています。全MDS患者のうち18%から25%がこのタイプであり、最大のサブグループをなしています。このタイプの患者は定期的な輸血を必要とするほか、ほかのタイプであれば、免疫系を促進したり、赤血球や白血球および血小板数(血球数)を増加させたりするために用いられるサイトカインにもあまり反応しません。

lenalidomideはサリドマイドの類縁物質ではありますが、より毒性の少ない抗癌剤です。以前に行われた第I/II相試験ではlenalidomideがこのサブグループのMDS患者においてきわめて有効であることが見出されました。すなわち、11症例中10例が輸血を必要としなくなり、血球数が劇的に改善していました。現在行われている第II相試験は、このサブグループのMDS患者におけるlenalidomideの安全性と有効性をさらに調べるために同じ研究者により計画されました。

試験
146症例の5qマイナスMDS患者における今回の多施設無作為第II相試験においては、一群では21日間lenalidomide投与後7日間何も投与せず、もう一群では毎日同じ量の投与を行いました。試験は2003年7月に開始し、現在も患者のモニタリングを継続しています。

本研究の指導立案は、フロリダ州タンパにある H. Lee Moffitt Cancer Center and Research InstituteのAlan F. List 博士です。

結果
中央値 4.4週後、両群の計97例で輸血が不要となり、その割合は毎日投与を行った群(69%)において7日間休止した群(58%)よりも高くなりました。

両群の症例において、 lenalidomideによりヘモグロビン値が投与前平均値7.8gから、6ヵ月治療後には平均13.4gにまで改善しました。期間をさらに継続してみても、71例は48週後も輸血を必要としませんでした。

81例において異常のある骨髄細胞数の有意な減少があり、51例においては異常細胞は検出されませんでした。これらの症例では輸血を必要とはしなくなりました。異常細胞がlenalidomideによって影響を受けなかった症例においても、輸血の必要性は50%低下しました。

本薬剤によって有害事象はある程度は生じました。 39%の症例は白血球数の低下が重篤であり、35%では血小板数が減少しました。

疾病が進行した症例もありました。 9例の症例において、MDSが進行して急性骨髄性白血病または過剰芽細胞を伴う不応性貧血となりました。12例は疾患による合併症または白血球細胞数の低下による感染症により死亡しました。

コメント
List氏は言います。今回の結果は、「MDS、特にいわゆる5qマイナス症候群患者に対する治療の大きな変化」を示唆するものです。輸血回数の減少がMDS患者のQOLや健康状態の大幅な改善の到来を告げるものとなるばかりでなく、血液の遺伝子レベルおよび細胞レベルの変化がかつてないほどのものなのです。「これは、この疾患の本来の経過を変えるだけでなく、急性骨髄性白血病のような類似の染色体異常のある、他の骨髄性悪性腫瘍の治療においても指針となるでしょう。」

National Cancer Institute’s Investigational Drug Branch のJames Zwiebel医師は、「心強い結果である」と、同意はしながらも、lenalidomideがMDS患者の延命の助けとなると研究者達が明言するまでにはさらに研究が必要であると警告しています。    (しげどん 訳・林 正樹(血液・腫瘍科) 監修)

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