早期子宮体がんの骨盤照射は腟円蓋密封小線源+化学療法より有効 | 海外がん医療情報リファレンス

早期子宮体がんの骨盤照射は腟円蓋密封小線源+化学療法より有効

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早期子宮体がんの骨盤照射は腟円蓋密封小線源+化学療法より有効

欧州臨床腫瘍学会(ESMO)

GOG第III相試験結果

高リスク早期子宮体がん女性では、腟円蓋密封小線源+化学療法の併用療法(VCB/C)は骨盤照射(PXRT)に比べ優位でないことが2017年ASTRO年次集会(9月24-27日、米国サンディエゴ)の本会議で婦人科腫瘍学グループ(Gynecology Oncology Group:GOG)による第III相試験の結果により示された。急性期及び晩期毒性と骨盤リンパ節及び傍大動脈リンパ節転移は併用群でより多かった。両群において本試験の忍容性は高く、完遂率も高かった。

 

本研究の主要評価項目は、腟円蓋密封小線源+化学療法併用療法(VCB/C)が骨盤照射に比べ、無再発生存率(RFS)を延長し得るかどうか、副次評価項目は、治療群間の全生存率(OS)、転移のパターン、有害事象の頻度/重症度を比較することであった。

 

本研究における全患者が子宮摘出を受けた。患者の適格基準は、ステージ1の類内膜腺がんと同時にGOG-99における高中等度のリスク基準 (年齢、 腫瘍グレード、浸潤の深さ、リンパ脈管腔への浸潤の有無) を満たすこと、あるいはステージ2もしくはステージ1-2の漿液性腺がんまたは透明細胞腺がんを有することであった。また、病理中央診断が行なわれた。

 

骨盤照射群の患者は5週間にわたり平均線量45Gyの四門照射または強度変調放射線治療(IMRT)を受けた。追加的な腟円蓋密封小線源療法は、漿液性/明細胞腺がんを有する患者もしくはステージ2の患者を対象に選択可能とした。

 

腟円蓋密封小線源+化学療法併用療法(VCB/C)群の患者は低線量率または高線量率密封小線源治療後、パクリタキセル175mg/m2+カルボプラチンAUC6の投与を合計3サイクル受けた。

 

合計601人の患者を登録し、骨盤照射群に301人、腟円蓋密封小線源療法+化学療法併用群に300人が割り当てられた(そのうち骨盤照射群で18人、併用群で9人が本試験の治療を受けなかった)。

 

年齢の中央値は63才で、74%がステージ1であり、89%がリンパ節郭清を受けていた。組織型の内訳は、類内膜腺がん71%、漿液性腺がん15%、明細胞腺がん5%であった。ほぼすべての患者が処方された治療を完遂した。

 

骨盤照射群では、患者の36%にIMRTが行われ、約35%に腟円蓋密封小線源療法が補助的に追加された。

 

急性期毒性は、腟円蓋密封小線源+化学療法併用群でより多く、より重症であった。グレード3以上の有害事象が報告された患者は骨盤照射群で32人であったのに対し、併用群では187人であった。グレード3以上の晩期障害は骨盤照射群、併用群でそれぞれ37人と35人に見られた。

 

経過観察期間の中央値は53カ月であり、治療後36カ月時点の無再発生存率はPXRT群、併用群ともに82%であった。

 

36カ月時点の全生存率は骨盤照射群の91%に対し、併用群では88%であった。

 

両群において膣および遠隔部位への転移に関する有意差は見られなかった。しかし、骨盤および傍大動脈リンパ節への転移は併用群で有意に多かった(25人対12人)。この結果は骨盤リンパ節転移の差(20人対6人)によるところが大きい。無再発生存率としての治療効果については、評価対象とした臨床病理学的変数間で統計的に有意な差はみられなかった。

 

GOGの研究者は高リスク早期子宮体がん患者において骨盤照射は依然として有効で忍容性の高い、許容しうる術後補助療法であると結論づけた。

原文掲載日

翻訳高橋多恵

監修中村光宏(放射線学物理学/京都大学医学部附属病院)

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