医薬品の広告ーMDアンダーソンOncoLog8月号House Call | 海外がん医療情報リファレンス

医薬品の広告ーMDアンダーソンOncoLog8月号House Call

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医薬品の広告ーMDアンダーソンOncoLog8月号House Call

MDアンダーソン OncoLog 2016年8月号(Volume 61 / Issue8)

 Oncologとは、米国MDアンダーソンがんセンターが発行する最新の癌研究とケアについてのオンラインおよび紙媒体の月刊情報誌です。最新号URL

 

House Call: 医薬品の広告

処方薬の広告に関する注意点

 

テレビや雑誌を見ていて、処方薬の広告を目にしたことがあるのではないでしょうか。このような広告は、特定の疾患に対する認識を高める効果がある一方で、内容については割り引いて受け取るほうが好ましいものです。ここでは、処方薬の広告を見るときの注意点をいくつか述べたいと思います。

 

規制の限界

米国食品医薬品局(FDA)は、医薬品のテレビCMに以下の情報を盛り込むことを求めています。

 

・薬の商品名と一般名 *例えば、商品名リリカという医薬品の一般名(成分名)はプレガバリンです。

・FDAに承認された適応症(1つ以上)

・主なリスクや副作用

・医薬品の作用機作についての詳細情報(薬物相互作用や、重篤でない副作用など)、詳細情報を得るための情報源(ウェブサイトやフリーダイヤルの電話番号)2つ以上

 

しかし、広告の規制にFDAが及ぼす力は限定的です。広告が世に出る前に、FDAが承諾するわけではないからです。例えば、FDAに承認されていない疾患を治療できると宣伝したり、証明されていない効能を謳ったりした場合でも、FDAが何らかの措置を取るのは、法律違反の可能性を知った後になります。これは、FDAが手を打つ前に、法律に違反した広告が消費者の目に触れてしまうことを意味します。とはいえ、大規模な宣伝キャンペーンは費用がかかるため、製薬企業が意図的にFDAの規制に反した広告を出しているというわけではないでしょう。

 

FDAは、法律に違反した広告の回収を命じるだけでなく、訂正広告を出すよう求めたり、訴訟を起こしたりすることもあります。そこまでの措置に踏み込むのは、誤解を招く情報によって人々を健康上のリスクにさらす可能性がある場合です。

 

副作用とリスク

連邦法は処方薬のテレビCMに、その薬品の最も重大なリスク、例えば生命を脅かす薬物相互作用やアレルギー反応を列挙することを要求していますが、副作用すべてを挙げなければならないわけではありません。印刷媒体の広告は、既知のすべての副作用と主要な薬物相互作用を列挙しなければなりませんが、このようなリストは煩雑で、理解しにくいものです。副作用や相互作用のことが強調されていないと、消費者は、実際にはそうでなくてもその薬は自分に合う薬だと誤解してしまうことが起こりえます。

 

消費者が心に留めておきたいのは、印刷媒体の広告に医薬品の情報が詳しく書いてあったとしても、それは医師の助言の代わりにはならないということです。グレープフルーツジュースや植物性サプリメント、市販の鎮痛剤など、思いがけないものが処方薬と相互作用を起こすことがあります。自分が服用する薬や現在の病状が、特定の医薬品と相互作用を起こしたり、副作用の原因となったりするかもしれない場合に、それを教えてくれるのは主治医なのです。

 

習慣性医薬品

処方薬の中には、麻薬性の鎮痛薬やある種の抗うつ薬など、習慣性を持つものも多くあります。これらの医薬品を使用していると、その薬物に依存するようになることもありえます。これは、ある薬物を使用し始めたら止めるのが難しいということを意味していて、中止すると不快な離脱症状が起こる可能性があります。

 

習慣性医薬品の広告には、その薬物に習慣性があるという直接的な表現が使われているとは限りません。代わりに、服用を中止する前に必ず医師に相談するようにと記載されていたり、薬物乱用の既往歴がある患者は使用しないようにと警告していたりするかもしれません。

 

費用その他の注意点

広告には、価格がいくらか、ジェネリック医薬品(薬効成分が同じで商品名が異なる後発医薬品)があるかどうかを表示する義務はありません。有効成分が同じで、FDAの安全性と品質の基準を同様に満たしているとしても、ブランド名をもつ先発品のほうがジェネリック品より一般に高価です。また、先発品の中でも新しいもののほうが、発売から何年も経つものより高価なことが多いものです。

 

処方薬の広告に詳しい識者によると、低価格の後発品にも同等の有効性が認められる場合であっても、広告では高価な先発品を使用するよう患者を誘導します。多くの疾患には治療薬が複数あり、主治医はあなたが広告で見たものと異なる医薬品を処方するかもしれません。あなたに効く治療が見つかるまでに、いくつかの薬を試す必要があるかもしれません。あらゆる治療の選択肢について主治医と相談し、費用と利益についてよく調べることが肝心です。

 

—E. Nielsen

 

For more information, ask your physician, call askMDAnderson at 877-632-6789, or read the FDA’s guidelines on prescription drug advertising.

 

 

 

The information from OncoLog is provided for educational purposes only. While great care has been taken to ensure the accuracy of the information provided in OncoLog, The University of Texas MD Anderson Cancer Center and its employees cannot be held responsible for errors or any consequences arising from the use of this information. All medical information should be reviewed with a health-care provider. In addition, translation of this article into Japanese has been independently performed by the Japan Association of Medical Translation for Cancer and MD Anderson and its employees cannot be held responsible for any errors in translation.
OncoLogに掲載される情報は、教育的目的に限って提供されています。 OncoLogが提供する情報は正確を期すよう細心の注意を払っていますが、テキサス大学MDアンダーソンがんセンターおよびその関係者は、誤りがあっても、また本情報を使用することによっていかなる結果が生じても、一切責任を負うことができません。 医療情報は、必ず医療者に確認し見直して下さい。 加えて、当記事の日本語訳は(社)日本癌医療翻訳アソシエイツが独自に作成したものであり、MDアンダーソンおよびその関係者はいかなる誤訳についても一切責任を負うことができません。

原文掲載日

翻訳佐復純子

監修花岡秀樹(分子生物学・遺伝子解析/サーモフィッシャーサイエンティフィック)

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