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FDAが初のバイオシミラー、Zarxioを承認/FDAニュース

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FDAが初のバイオシミラー、Zarxioを承認/FDAニュース

米国食品医薬品局(FDA)ニュース

速報

米国食品医薬品局(FDA)は本日、filgrastim-sndz(商品名:Zarxio(ザルシオ))を承認した。これにより、Zarxioは米国で最初に承認されたバイオシミラー(バイオ後続品)となる。

 

生物学的製剤は一般的に、ヒト、動物、微生物、酵母菌など、さまざまな生体に由来する。

 

バイオシミラーは、「対照医薬品(先発品)」として知られる承認済みの生物学的製剤と同等性が示されることによって承認される生物学的製剤である。バイオシミラーはまた、安全性、有用性において対照医薬品と臨床的に有意な差がないことが示されなければならず、臨床的に影響の無い因子における軽微な相違しか容認されない。

 

サンド社のZarxioは、1991年、新規に承認されたアムジェン社のフィルグラスチム[filgrastim](商品名:Neupogen (ニューポジェン))のバイオシミラーであり、承認の対象となる適応症はニューポジェンと同じである。また、医療専門家が以下の患者に対して処方することができる。

 

  • 骨髄抑制化学療法施療中の癌患者
  • 導入化学療法あるいは地固め化学療法施療中の急性骨髄性白血病患者
  • 骨髄移植施行中の癌患者
  • 自己末梢血前駆細胞回収・治療中の患者
  • 重度の慢性好中球減少症患者

 

「バイオシミラーが使用できれば、必要とする患者に対し、重要な治療を提供することが可能となるでしょう。患者も医療界も、FDAに承認されたバイオシミラーに対し、当局(FDA)の厳格な安全性・有効性・品質の基準を満たしているものと確信できるのです」とFDA長官マーガレット・A・ハンバーグ医師は述べている。

 

2010年3月、オバマ大統領が署名し成立させた医療費負担適正化法(Affordable Care Act)の一部として生物製剤価格競争および革新法2009(BPCI Act)が可決された。また、BPCI Actにより、「対照医薬品」と呼ばれるFDA承認済みの生物学的製剤に対し、「バイオシミラー」であるか、あるいは「代替可能」であることが示された生物学的製剤を対象に、簡略承認手続きが創設された。公衆衛生法(Public Health Service Act)第351条(k)のもとにある簡略承認手続きにより、対照医薬品の安全性と有用性に関するすでに知られている特定の科学的知見を信任することが認められ、当該製剤(バイオシミラー)に対する前臨床・臨床補足データが完全に揃わなくても承認が可能となる。

 

バイオシミラーがFDAに承認されるのは、作用機序、投与経路、剤形、分量が対照医薬品と同じである場合のみであり、かつ、対照医薬品に対して承認された適応と使用条件においてのみ承認される。さらに、バイオシミラーの製造施設もFDAの基準を満たしていなければならない。

 

FDAによるZarxioの承認は、Zarxioがニューポジェンのバイオシミラーであることを実証するエビデンスの審査に基づいており、Zarxioの構造的・機能的特徴、動物における試験データ、ヒトにおける薬物動態学的・薬力学的データ、免疫原性に関する臨床データなどの臨床的安全性と有用性に関するデータが審査された。Zarxioは、代替可能製剤としてではなくバイオシミラーとして承認された。BPCI Actのもとでは、「代替可能」として承認された生物学的製剤は、対照医薬品を処方した医療提供者を介さなくても、その対照医薬品の代わりに用いることが認められている。

 

Zarxioについて最も好発が予測される副作用は、骨や筋肉の疼痛、注射部位の赤味・腫脹・痒みである。また、重篤な副作用としては、脾臓破裂、発疹・息切れ・喘鳴・口や目の周りの腫脹を引き起こす恐れのある重篤なアレルギー反応、頻脈や発汗、急性呼吸窮迫症候群、息切れ・呼吸困難・頻呼吸を起こす恐れのある肺疾患などが考えられる。

 

Zarxioの承認にあたり、FDAは本剤の仮の一般名を”filgrastim-sndz”とした。今回の仮の一般名の付与について、バイオシミラーなどの生物学的製剤に対するFDAの包括的命名方針の決定を反映したものとみなすべきではない。FDAはまだ、米国内で現在販売中、あるいは将来販売される生物学的製剤の命名方法に関するドラフトガイダンスを公布していないが、近い将来、公布する予定である。

 

サンド社は、ニュージャージー州プリンストンに本拠地を置くノバルティス社の子会社である。ニューポジェンは、カリフォルニア州サウザンドオークスに本拠地を置くアムジェン社が販売している。

原文掲載日

翻訳八木 佐和子

監修野長瀬 祥兼(腫瘍内科/近畿大学医学部附属病院)

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