OncoLog2013年4月号◆対面サポートグループの利点 | 海外がん医療情報リファレンス

OncoLog2013年4月号◆対面サポートグループの利点

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OncoLog2013年4月号◆対面サポートグループの利点

MDアンダーソンがんセンター月刊OncoLog誌2013年4月号

MDアンダーソン OncoLog 2013年4月号(Volume 58 / Number 4)

 Oncologとは、米国MDアンダーソンがんセンターが発行する最新の癌研究とケアについてのオンラインおよび紙媒体の月刊情報誌です。最新号URL

 

対面サポートグループの利点
顔を合わせて接することで患者は慢性疾患と向き合えるようになる

サポートグループは、似通った健康状態にある人達を結び付ける手助けをしている。サポートグループは慢性疾患に罹った人々やその家族の方、あるいは他の介護者のための話合いの場としての役目も果たしている。共通の疾患を持つ人々の経験を共有することは、慢性疾患であるがゆえの感情的ストレスを和らげるのに役立つことが多い。

 

インターネット上や電話でのサポートグループと違い、対人サポートグループの存在により、メンバーは単なる言葉以上のコミュニケーションが可能となる。テキサス州立大学MDアンダーソンがんセンター社会福祉学部の社会福祉カウンセラーであるStephen Collazo氏は、サポートグループのメンバーが、目を見て、うなずき、眉間にしわを寄せ共感を示しているのをよく見かけると言い、「”それは気の毒ですね”とただ文字を打ち込むのとは違うのです」と話している。

 

顔を合わせて会合することにより、インターネット上のグループでは築くのがさらに困難な個人的繋がりをグループメンバーが構築していくことができるであろう、とボランティア活動部門のプログラムであるアンダーソンネットワークのプログラム責任者のMarisa Mir氏は言う。「他のどんな方法よりも目に見える反応が欲しい人もいるのです」そしてさらに、「そういった人達は、他の人に直接会って、繋がりを持ちたがっています」と続けている。

 

対人サポートグループの集会で最も典型的な例では、10名ほどが参加し1時間ほど続く。たいていのサポートグループはソーシャルワーカー、カウンセラー、あるいは話合いを通してグループを指導してくれる他の医療従事者などに取り仕切られている。ソーシャルワーカーはグループメンバーと一緒に考えや感情を整理するよう訓練を受けているので、メンバーはお互いの経験から利益を享受する。

 

サポートグループの種類

2つの最も一般的な対人型サポートグループは、オープングループとクローズドグループである。オープンサポートグループは、あらかじめ会合の数が定められておらず、事前に登録の必要もない。このグループにおける話題は通常、グループメンバーによって決められる。グループリーダーは、その時に自由回答形式の質問をし、メンバーが持つ感情的問題あるいは対処問題がどんなものであれ乗り越えるよう助けるために話合いを進めていく。多くの患者が、他者の経験を聴いたり、自分の経験を共有したりするためにオープングループの会合へ出席する。「メンバーにとって、治療効果が大きく、とても有益なのです」Collazo氏は語る。「患者が自分たちの話をしたり、他のグループメンバーから”私たちは、あなたがどんな経験をしているかを理解します。大丈夫です。あなたは独りではありませんし、こういった考えを持つことも決しておかしいことではないのです。”と言ってもらうことは、非常に重要です」。

 

オープンサポートグループとは異なり、クローズドサポートグループは、会合の数、あるいはメンバーがグループに加わることができる時期などが制限されている。さらにこのグループでは、会合への出席希望者はグループリーダーに届け出ることが通常求められている。クローズサポートグループのほとんどが、非常に組織化されており、ソーシャルワーカーはグループメンバーに、臨床面に焦点を絞ったカウンセリングの場を与えることが多い。

 

病気や心配事についてグループメンバーを教育することに焦点を当てているオープンサポートグループもある。そのようなグループでは、話し手(通常は医師、看護士または他の医療従事者)が会合の前半部分に加わり、病気の状況について話す。そしてグループリーダーが、後半の話題について話合いを進めていく。

 

患者達自身のためというよりもむしろ患者の家族の方々のために存在しているサポートグループもある。MDアンダーソンでそのようなタイプのグループの1つに、癌を患う親を持った子どもたちのためのサポートグループであるCLIMB(Children’s Lives Include Moments of Bravery)がある。「子どもたちがやってきますが、お互いに知らない者同志です。深く知り合えるよう心の壁を取り除く手助けをします。”自分のお母さんが癌、というのはどういう意味かな?”などという質問をしてみることから始めます 」とCollazo氏は語る。「これらの小さな子どもたちが心を開いていくのを見るのは楽しみです。互いに見知らぬ人達が、互いをサポートし合う存在となりグループを作っていく姿を見るのは本当に興味深いです」。

 

サポートグループの利点

サポートグループには、単に、感じられる心地よさ以上のものがある。慢性疾患に罹っている人達や社会的支援が十分でない人々は、適切な感情的、精神的サポートを受けている人達より健康状態が悪いということが調査によって示されている。サポートグループのメンバーは、繋がりを築き、お互いの触れ合いを通してそういったサポートを得ることができる。

 

慢性疾患に罹り、サポートグループを探しているのであれば、主治医が地域のサポートグループについての情報を提供してくれるだろう。米国癌協会および米国肝臓財団などの非営利グループにも地域のサポートグループについての情報があるかもしれない。

—M.Sala

 

The information from OncoLog is provided for educational purposes only. While great care has been taken to ensure the accuracy of the information provided in OncoLog, The University of Texas MD Anderson Cancer Center and its employees cannot be held responsible for errors or any consequences arising from the use of this information. All medical information should be reviewed with a health-care provider. In addition, translation of this article into Japanese has been independently performed by the Japan Association of Medical Translation for Cancer and MD Anderson and its employees cannot be held responsible for any errors in translation.
OncoLogに掲載される情報は、教育的目的に限って提供されています。 OncoLogが提供する情報は正確を期すよう細心の注意を払っていますが、テキサス大学MDアンダーソンがんセンターおよびその関係者は、誤りがあっても、また本情報を使用することによっていかなる結果が生じても、一切責任を負うことができません。 医療情報は、必ず医療者に確認し見直して下さい。 加えて、当記事の日本語訳は(社)日本癌医療翻訳アソシエイツが独自に作成したものであり、MDアンダーソンおよびその関係者はいかなる誤訳についても一切責任を負うことができません。

原文掲載日

翻訳滝川俊和

監修東 光久(血液癌・腫瘍内科領域担当/天理よろづ相談所病院・総合内科)

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