FDAが徐放性/長時間作用型オピオイド鎮痛薬の安全性に配慮した添付文書の改訂と市販後試験実施の要請を告知/FDAニュース | 海外がん医療情報リファレンス

FDAが徐放性/長時間作用型オピオイド鎮痛薬の安全性に配慮した添付文書の改訂と市販後試験実施の要請を告知/FDAニュース

更新日

Facebookでシェアする Twitterにツィートする LINEに送る print

FDAが徐放性/長時間作用型オピオイド鎮痛薬の安全性に配慮した添付文書の改訂と市販後試験実施の要請を告知/FDAニュース

FOR IMMEDIATE RELEASE: 2013年9月10日
Media Inquiries: Morgan Liscinsky, 301-796-0397
Consumer Inquiries: 888-INFO-FDA

FDAが徐放性/長時間作用型オピオイド鎮痛薬の安全性に配慮した添付文書の改訂と市販後試験の実施の要請を告知

新生児のオピオイド離脱症候群を新たに枠囲み警告に追加

本日、米国食品医薬品局(FDA)は、疼痛緩和治療に用いられるすべての徐放性、長時間作用型(ER/LA)オピオイド鎮痛薬について、その薬効クラスにかかわらず、安全性に配慮した添付文書の改訂と新たな市販後試験の実施を要請する旨を告知した。

「強力なER/LAオピオイド鎮痛薬の誤用、乱用、依存、過量投与、投与による死亡の危機に見舞われた患者や、被害を受けた家族および地域社会の人々があまりに多いため、FDAはその対応策として、安全性に配慮した添付文書の改訂と市販後試験の実施を要請する権限を行使することにしました」と、FDAコミッショナーのMargaret A. Hamburg医師は言う。「本日要請した措置は、長時間作用型徐放性オピオイドの重大なリスクを低減するというFDAの決意表明であると同時に、疼痛管理をこれらの薬剤に頼る患者が、薬剤を適切に利用できるよう保護するための試みです」。

ER/LAオピオイドの使用に伴う重大なリスクを考慮して、薬効クラスを問わない添付文書の改訂が最終的に決定されれば、医療従事者が患者個別の必要性に応じて処方を決定できるようにするため、新たに重要な文言が記載される。

まず、改訂後に記載されるER/LAオピオイドの用途は、毎日持続的にオピオイドを長期投与する必要があり、他には不適切な治療選択肢しかない重度の疼痛の管理となる。

さらに、ER/LAオピオイドは推奨用量で用いた場合でも依存、乱用、誤用のリスクがあり、過量投与および死亡のリスクも高いため、これらの薬剤を使用するのは、他の選択肢(非オピオイド鎮痛薬、即放性オピオイドなど)では効果がない患者、毒性を許容できない患者、あるいは他の理由で不適切であるため疼痛を十分に管理できないと考えられる患者に限定し、それ以外の患者では使用を控えるべきであることも、改訂後には明記される。ER/LAオピオイド鎮痛薬は、必要に応じて投与する疼痛緩和薬としては用いられない。

「FDAにとって、薬剤の承認用法を処方医師に知らせる第一のツールは添付文書です。改訂後の添付文書には、ER/LAオピオイドの使用に伴うリスクと安全性上の問題がこれまで以上に明確に記載されますので、これらの薬剤の処方、モニタリングおよび患者指導の改善と適正化が図られるようになります」と、FDA医薬品評価研究センターの副所長(薬事規制プログラム担当)Douglas Throckmorton医師は説明した。

ER/LAオピオイドの長期投与に伴う重大なリスクを評価するには、より多くの情報が必要という認識のもと、FDAは、該当薬剤を製造する製薬企業に追加試験や臨床試験を実施するよう要請している。この市販後調査の要請は、誤用、乱用、疼痛感受性の増大(痛覚過敏)、依存、過量投与、死亡といった既知の重大なリスクの詳細な評価を目的としている。

また、ER/LAオピオイドを妊婦に長期投与した場合、新生児の離脱症候群(NOWS)を引き起こすおそれがあるため、FDAは、その注意喚起のための新たな枠囲み警告も要請している。NOWSは新生児の生命を脅かしかねないため、新生児専門医が作成した治療計画に則った管理が必要である。NOWSは母体の子宮内でオピオイド薬に曝露した新生児に起こりうる症候群であり、症状としては、食欲不振、頻呼吸、身震い、過剰または甲高い号泣などがみられる。

さらに、FDAはER/LAオピオイド鎮痛薬の承認を取得している各企業に対し、添付文書の「用法および用量」、「警告および使用上の注意」、「薬物相互作用」、「特別な患者集団における使用」、「患者指導情報」、「使用の手引き」の各項目を要改訂項目として指定している。

安全性に配慮した添付文書の改訂が最終的に決定されると、改訂後の情報を反映するため「ER/LAオピオイド鎮痛薬のリスク評価・低減戦略(ER/LA Opioid Analgesics Risk Evaluation and Mitigation Strategy [REMS])」も変更されることになる。2012年に初回承認されたER/LAオピオイド鎮痛薬のREMSにより、製薬企業は、処方する医療従事者向けに安全な処方に関する研修プログラムを実施することと、患者指導向けに「使用の手引き」とER/LAオピオイド鎮痛薬の安全な使用、保存、廃棄に関する資料を提供することが求められている。

添付文書の改訂と市販後試験の要請に加え、FDAは、民間からの関連請願書2通に対する回答も発行した。

「FDAはオピオイドの安全性向上と、オピオイドの使用に伴うリスクの評価や低減に継続的に取り組むことを約束します。本日告知した添付文書の改訂は、オピオイドのリスクと効用に関するFDAの現時点の認識を反映させたものです。FDAは市販後試験の結果を評価し、関連する安全性データのモニタリングを継続したうえで、今後も必要に応じて安全性に関する対策を講じます」と、Throckmorton氏は述べた。

詳しい情報については以下を参照のこと:

New Safety Measures Announced for Extended-Release and Long-Acting (徐放性/長時間作用型オピオイドに関する新たな安全対策の発表)〔原文〕

 

******
市中芳江 訳
小宮武文(腫瘍内科/カンザス大学医療センター)監修
******

原文

 

 

 

 

printこの記事を印刷する Facebookシェアする Twitterツィートする LINE送る

免責事項当サイトの記事は情報提供を目的としてボランティアで翻訳・監修されています。翻訳の記事内容や治療を推奨または保証するものではありません。

注目キーワード

新着ドキュメント

一覧

関連薬剤情報

一覧

週間ランキング

  1. 1リンパ腫患者の余命は、診断後の無再発期間2年経過で通...
  2. 2非浸潤性乳管がん(DCIS)診断後の乳がんによる死亡...
  3. 3光免疫療法:近赤外線でがん細胞が死滅
  4. 4BRCA1、BRCA2遺伝子:がんリスクと遺伝子検査
  5. 5若年甲状腺がんでもリンパ節転移あれば悪性度が高い
  6. 6COX-2阻害薬と抗PD1免疫療法薬併用でIDO1発...
  7. 7FDAがベバシズマブとトラスツズマブのバイオ後続品を...
  8. 8コーヒーが、乳がん治療薬タモキシフェンの効果を高める...
  9. 9治療が終了した後に-認知機能の変化
  10. 10FDAが再発・難治性の前駆B細胞急性リンパ性白血病に...

お勧め出版物

一覧

arrow_upward

ユーザー 病名 発信元種別 発信元名 治療法別 がんのケア がんの原因・がんリスク がん予防 基礎研究 医療・社会的トピック 注目キーワード別 薬剤情報名種別

女性のがん
消化器がん
泌尿器がん
肉腫
血液腫瘍
その他
民間機関
その他