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メラノーマ免疫療法の7つの標的候補を同定

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メラノーマ免疫療法の7つの標的候補を同定

米国国立がん研究所(NCI)ニュースノート

原文掲載日:2013年9月10日

 

NCIの研究者らは、少量の腫瘍組織中のRNA分子を測定する独自のデジタル技術(*)(※下記参照)を用いてメラノーマ免疫療法の7つの標的候補を同定した。免疫療法とは、身体の免疫システムを賦活化したり、癌細胞を特異的に攻撃する免疫細胞によって作用する治療である。メラノーマをはじめとする全ての癌のタイプでこの治療に成功するには、正常細胞では発現量が少ないが癌細胞では過剰に発現されている、または強い活性のある標的タンパク質を発見できるかどうかが鍵となる。本研究で同定された7つの標的遺伝子は、この基準を満たしている。NCI癌研究センター腫瘍免疫学部門外科学、Richard A. Morgan博士が率いる本研究の結果は、 Clinical Cancer Researchの2013年9月10日号に掲載された。

Morgan氏とその同僚らは97種の遺伝子(うち72種の遺伝子は免疫療法の標的遺伝子候補)を含む遺伝子プローブ(*)を設計し、メラノーマの新しい治療標的を検索した。NCI研究チームは、各遺伝子プローブが持つ固有の蛍光バーコード(*)によって、個々のRNA分子を正確に測定することができた。研究者らは、このプローブを用いて59例のメラノーマ検体から特異的な遺伝子バーコードが観察されるたびに計数し、タンパク質をコードしている遺伝物質のRNAを分離した。この結果、研究者らは72種の標的遺伝子候補のうち33種の遺伝子が、メラノーマ検体の20%超において過剰発現しているという結論に達した。このうち20種の遺伝子では腫瘍検体と正常組織で発現様式が異なることが明らかになった。この研究をもとに、研究者らは正常組織では発現量が少ないが多くの腫瘍検体で高頻度に過剰発現量がみられた7種の遺伝子、CSAG2MAGEA3MAGEC2IL13RA2PRAMECSPG4およびSOX10を免疫療法の標的候補としてさらに研究することに決定した。

 

※監修者注Nanostring nCounter Analysis System:遺伝子の種類毎に異なる色の蛍光色素を数個連続して繋いだ固有の配色(バーコード化)プローブを1対1で対象遺伝子(mRNA)と結合・固定し、配色別に1分子毎のmRNAの個数をデジタル計数する方法。きわめて高感度で極微量の遺伝子発現量を種類別に実測できる。

原文

翻訳佐々木真理

監修高山吉永(分子生物学/北里大学医学部分子遺伝学)

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