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FDAが慢性リンパ性白血病の治療薬リツキサンを承認

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FDAが慢性リンパ性白血病の治療薬リツキサンを承認

FOR IMMEDIATE RELEASE: 2010年2月18日
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FDAが慢性リンパ性白血病の治療薬リツキサンを承認

米国食品医薬品局(FDA)は本日(2月18日)、緩徐に進行する血液および骨髄の癌である慢性リンパ性白血病(CLL)を有する患者の治療薬としてリツキサン(リツキシマブ)を承認した。

抗癌剤であるリツキサンは、初めて化学療法を試みるCLL患者および他の抗癌剤で効果がみられなかったCLL患者を対象としている。リツキサンは他の2つの化学療法剤、fludarabine(フルダラビン)とcyclophosphamide(シクロフォスファミド)と併用して投与される。

CLLは50歳以上で発症することが多く、体内の免疫系の一部であるB細胞という白血球から生じる。毎年約16000人がCLLと診断され、4400人がCLLを原因として死亡する。

FDA医薬品評価研究センターの抗腫瘍薬製品室長であるRichard Pazdur医師は、「リツキサンは2008年以降でCLL治療薬として承認された3番目の薬剤であり、重篤で生命を脅かす疾患の患者に対する薬剤の開発と承認を促進するというFDAの使命を果たしている」と述べた。

FDAは他の化学療法でコントロールできないCLL患者を対象としてArzerra(ofatumumab)を2009年10月に承認し、治療歴のないCLL患者を対象としてTreanda(bendamustine)を2008年3月に承認した。

リツキサンは、ヒトの体内に備わる免疫システムではなくバイオテクノロジーにより製造されるモノクローナル抗体である。本剤は癌細胞の表面に結合し、患者の免疫システムが外来の病原体を攻撃するごとく、癌細胞を攻撃するのを容易にする。

リツキサンの安全性と有効性は、無増悪生存期間(癌の増悪がない状態で患者が生存した期間)を測定した2つの試験で評価された。

化学療法歴のない817人の患者を対象とした試験では、化学療法のみを受けた患者より、化学療法とリツキサンを併用した患者において無増悪生存期間が8カ月長かった。他の化学療法剤後に癌が進行した522人の患者を対象とした別の試験では、化学療法とリツキサンを併用した患者において無増悪生存期間が5カ月長かった。

FDAがリツキサンを投与された70歳以上の患者におけるデータを解析した結果、高齢患者にとって化学療法と本剤の併用が化学療法単独よりも有益であるという証拠は認められなかった。しかし、リツキサンが高齢の患者に有害であるという証拠もなかった。

リツキサンには、注入中または注入後24時間以内に起こる注入反応の枠入り警告がある。リツキサンによる治療を受けたCLL患者の59%にアレルギー様の注入反応(蕁麻疹、低血圧、悪寒、発熱、嘔気など)がみられた。

感染と戦う役割を持つ通常の白血球の減少もリツキサンの臨床試験に参加した患者で高頻度に認められた。

リツキサンに関する他の枠入り警告は、皮膚と口における発疹および疼痛、致死的になることが多い脳の感染である進行性多巣性白質脳症(PML)、短時間に多くの腫瘍細胞が死ぬことにより起こる腫瘍崩壊症候群などである。腫瘍細胞が本剤に殺される際に血流に毒素を放出する。この毒素は、急性腎障害や血中のカリウム値、リン酸塩値の上昇を生じ得る。

リツキサンはロシュグループのメンバーであるGenetech社(サンフランシスコ)が製造している。

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張 知子 訳
吉原 哲(血液内科/造血幹細胞移植/兵庫医科大学病院)監修
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原文


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